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平田満 平田満

平田満俳優ひらたみつる

1953年生まれ。愛知県出身。早稲田大学在学中に劇作家・演出家のつかこうへいと出会い、数々の舞台で活躍。舞台でも同じヤス役を演じていた、‘82年の映画『蒲田行進曲』(深作欣二監督)での演技が高く評価され、以後、舞台にとどまらず映画、テレビドラマへも活動の場を広げていく。NHKにも出演作多数。ドラマ人間模様『シャツの店』、放送70周年記念番組『大地の子』、大河ドラマ『独眼竜政宗』『平清盛』『花燃ゆ』など。2018年も、プレミアムよるドラマ『幕末グルメ ブシメシ!2』、大河ドラマ『西郷どん』に出演。

ドラマ人間模様 シャツの店(1986)

里見昭夫役

ドラマ人間模様 シャツの店

インタビュー

 すばらしい作品ですよね。主演の鶴田浩二さんはじめ、八千草薫さん、杉浦直樹さん、井川比佐志さんという、そうそうたるキャスティング。八千草さんもとってもかわいくて、佐藤浩市さんも当時とてもお若かったけれど輝くものをもっていらして。本当にそれぞれがピタリと、絶妙な形で役にはまっていらっしゃいました。

妻の由子(八千草薫)は亭主関白な周吉(鶴田浩二)に耐えかね家を飛び出す
息子の秀一(佐藤浩市)と弟子の里見は夫婦の仲を取りもとうとするが…

 主演の鶴田さんが演じていらした磯島周吉は、オーダーメイドのシャツを仕立てる寡黙な昔かたぎの職人。映画の任侠ものなどで一時代を築き上げた鶴田さんが、こうした無骨な職人の役を演じられるというのが、またなんともいえない魅力がありました。僕はその周吉の腕にほれ込んだ弟子・里見役です。役の上とはいえ、ここまで鶴田さんに面と向かってズケズケと意見するなんて、ものすごくドキドキしたことを覚えています。昔の東映映画だったら、僕は間違いなく鶴田さんにバッサリ斬られているでしょうね(笑)。

 もちろんドラマの中には、人情味ある笑いがたくさん散りばめられていましたが、僕は当時味わったそうした現場での緊張感が今振り返っても、とても懐かしく感じられます。尊敬する鶴田さんと共演させていただけるだけでうれしかったですし、山田太一さんの脚本、深町幸男さんの演出もすばらしかったですから。こちらも一瞬たりとも気が抜けなかったですね。また演出の深町さんは、長回しというか、なかなかカメラを止めないからセリフを言うときなども、本当にプレッシャーがあって(笑)。でも、それらがすべて心地よい緊張感となって、芝居につながっていったように思います。今こうして見ても、いいドラマだったなぁと思います。

放送70周年記念番組 日中共同制作
大地の子(1995)

吉丸役

放送70周年記念番組 日中共同制作 大地の子

インタビュー

 山崎豊子さんの原作を、岡崎栄さんが脚本化し実現した日中共同で制作した大作です。この作品にも、参加させていただけて本当にうれしかったですね。松本耕次役の仲代達也さんの重厚な演技と存在感は圧巻でしたし、息子の陸一心を演じた上川隆也さんも、まだ当時あまりテレビでは知られていなかったのですが、その熱演ぶりが素晴らしかったです。中国の俳優さんたちも本当にすてきな個性をお持ちの方々ばかりで印象的でした。

吉丸は事務所長の松本(仲代達矢)とともに上海の製鉄所建設に携わる
中国側の建設チームの中には奇しくも松本の息子・陸一心(上川隆也)が…

 僕たちに渡されたのは、前半が日本語、後半に中国語で書かれた脚本が合本になったものでした。中国語の脚本は、日本語の脚本の半分もないぐらいの薄さなんです。全く同じ内容でも違う言葉で書くと、こうも違うものなのかと驚いたのを覚えています。僕も外国語の練習なども含めて大変ではありましたが、スタッフの方々の苦労は並大抵ではなかったと思います。

 ロケでは北京、上海などの都市部だけではなく、内モンゴル自治区や中国東北部方面にも足を運んだと伺いました。でも、日本人と中国人という違う文化で育った人間同士が、同じ台本を持って同じゴールを目指すというか、ひとつの作品を作り上げていく現場の姿は感動的ですらありました。本当にスケールの大きな作品だったと思います。

厳寒の内モンゴルで撮影された労働改造所の場面

 あれから約20年。そういえばあるとき中国を訪れたら、僕が『大地の子』の撮影で伺ったころの上海と全然、風景が変わってしまっていて驚きましたが、ドラマを見ると当時のことが懐かしく思い出されます。

ドラマ10 はつ恋(2012)

蛯名徹役

ドラマ10 はつ恋

インタビュー

 これも大人のすてきな恋愛ドラマでしたね。大河ドラマ『西郷どん』の脚本も手がけられている中園ミホさんの作品ですが、放送当初からものすごく反響があったと伺ったことを覚えています。僕が演じたのは、伊原剛志さん演じる肝臓外科医・三島匡の恩師である教授の蛯名徹役。医師などの役柄は専門用語もあって難しくもありますが、それよりまあ、残念ながら恋愛要素にからむことはなかったもので、それが心残りといえば心残りかなぁ……、なんて(笑)。いや、でも出演者の僕でさえ毎回脚本を読み、できあがった各話を見るたびにハラハラドキドキと次はどうなってしまうのか、展開が気になって仕方がない。とても魅力のある作品でした。

天才外科医・三島(伊原剛志)は蛯名の要請でパリから帰国する

 木村佳乃さんが演じた村上緑という主人公、そして青木崇高くんが演じたその夫・潤。このふたりがまた素晴らしかったですよね。夫婦として思い合っていても、初恋の匡に出会ったことで、すれ違っていく。揺れ動く緑の気持ちは単純に言えば“不倫”ということなのでしょうが、そんな言葉では片づけたくないというか……。そこにある大人の男女の恋模様の深さ、複雑さが見事に描かれた作品だったと思います。

優しい夫・潤(青木崇高)と息子に囲まれ幸せな日々を送る緑(木村佳乃)だったが…
初恋の人・三島との運命的な再会に思いは乱れる

土曜ドラマ 幕末グルメ ブシメシ!(2017~)

宇治井平三役

土曜ドラマ 幕末グルメ ブシメシ!

インタビュー

 土山しげるさんの人気コミック『勤番グルメ ブシメシ!』をドラマ化したとても楽しい作品で、僕も大好きなドラマです。ユーモアにあふれていて、それでいて心がほっこりする時代劇というか。主人公の酒田伴四郎の瀬戸康史くんも、“殿”の松平茂照と謎の中間・惨助の2役を絶妙に演じている草刈正雄さんもとてもチャーミングでしょう。

平三にとって伴四郎(瀬戸康史)はかわいい甥、ときには出世の道具…

 また、僕の演じる伴四郎の叔父・宇治井平三の役柄もなんともおもしろくてね。平三は高野藩衣紋方という役職には飽き足らず、まだまだ上へ上へと出世を目指しているというか、甥の伴四郎のことよりもいつも自分のことばかり考えているような男なんですよね。ちょっととぼけた味わいがあって無責任で(笑)、僕自身楽しんで演じさせていただいています。

中間・惨助(草刈正雄)の正体が殿様とは知らない平三

 このシリーズが大変好評をいただいたようで、パート2も制作されて本当にうれしい限りです。そういえば僕の演じる平三と、徳井優さん演じる高野藩の賄頭・菊池庄兵衛役とは互いにライバル関係なのですが、なんとパート2では徳井さんは庄兵衛役だけでなく南海藩の女中頭・お徳という女性役も演じているんですよ。そのお徳と平三の恋模様も描かれていて“どうなることやら……”ではありましたが、「ようやく恋愛ものがやれたぞ!」と、うれしく思っています(笑)。『ブシメシ!』はこれからもずっと皆さんに愛され、今後も続いていったらうれしいですね。

藩の女中頭のお徳はなぜか平三のライバル・庄兵衛にそっくり!

大河ドラマ 西郷どん(2018)

大久保次右衛門役

大河ドラマ 西郷どん

インタビュー

 大河ドラマは『花燃ゆ』以来ですが、今回『西郷どん』で演じるのは、大久保利通の父・次右衛門役です。大久保利通は歴史上の人物として知っていても、父である次右衛門がどのような人物で、どんな風に生きた人かということは全く存じ上げなかったんです。でも、番組のスタッフの方からいただいた次右衛門に関する資料や、脚本を読み進めるうちに、幕末という時代にみんな一生懸命生きていたんだなと、切実に伝わってくるものがありました。次右衛門自身もお由羅騒動という政変に巻き込まれて島流しに遭うなど、当時の薩摩藩政の中で、渦中にあった人物のひとりだったのだと思います。前半は薩摩のおおらかな雰囲気の中で、藩政は厳しくとも、郷土の人々はほのぼのとした雰囲気でいいですよね。

大久保利通の父・次右衛門

 また、長年の友である風間杜夫さんが西郷隆盛の父・西郷吉兵衛を、その妻、満佐役を松坂慶子さんが演じてくださっています。映画『蒲田行進曲』の顔ぶれがそろって“ご近所さん”なので、ほんとに共演していてリラックスできるというか、この先3人揃う機会はないかもしれないので(笑)、思い切り楽しんで演じさせていただきました。

西郷隆盛の父・吉兵衛(風間杜夫)母・満佐

 主演の西郷隆盛役の鈴木亮平くんは全身全霊で役に挑み、体までも作り上げていこうとする努力を間近で拝見し、すばらしいなと思います。息子・利通役の瑛太くんは本当にすっとしていて、亮平くんの隆盛とは対照的に内的な部分での優しさや切なさや厳しさを見事に表現していらっしゃる。それぞれがそれぞれに魅力的な隆盛像、利通像を作り上げているので、この2人の関係性が今後さらに深みを増していくかと思うと、本当に最後まで楽しみが尽きないという気持ちです。

生涯の友 吉之助(鈴木亮平)と正助(瑛太)
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