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近藤正臣 近藤正臣

近藤正臣俳優こんどうまさおみ

1942年生まれ、京都府出身。老若男女を問わず高い人気を誇り、ナレーターとしても活躍。ナレーションはNHKスペシャル『AIに聞いてみた〜どうすんのよニッポン!~』、『空旅中国』、ドラマ『メゾン・ド・ポリス』、舞台、映画など出演作多数。NHKでは、『コラ!なんばしよっとⅠ〜Ⅲ』『陽炎の辻』シリーズ、大河ドラマは『龍馬伝』『真田丸』など10作品、連続テレビ小説は『瞳』『カーネーション』など4作品に出演。『盤上のアルファ』では、真田信繁(上地雄輔)らの師匠で棋士九段の千田正三役で出演。

大河ドラマ 国盗り物語(1973)

明智光秀役

ドラマ8 ふたつのスピカ

インタビュー

 まだ若かったので大河ドラマに出演するというのは夢のような気分でしたね。必死だったと思うし、いま振り返っても現場の記憶というのがほとんどないんです。まさに“夢中”というのはそういうことで、夢の中だったんですね。この役をいただいたことが嬉しくてありがたくて、『国盗り物語』の中での明智光秀をどう演じるのかということをずっと考えていました。

光秀と秀吉(火野正平)

 まず思ったことは、“才能はあるけれど居場所の少ない男”というものでした。彼は、大きな会社、つまり力のある大名に勤めなければいけないと織田家に入ります。しかし、織田家は社長がすごいから大きな会社になったけれど、それがすご過ぎて光秀としては、どうにもうまくいかなくなる。我慢しなくてはこの場所にいることはできないと思いつつ、その我慢が溜まりに溜まっていった。同時に光秀の理想というものがあり、それはただ単に戦に勝てば良いというものではなかったのではないか。そこが社長である信長とのずれになる。そんなことばかりを探りながらやっていた記憶があります。

 あとは、足利義昭を演じられた伊丹十三さんをはじめ、平幹二朗さんなど、偉大な先輩の役者さんたちを見て「ああ、役者ってこんなふうにやっていいんだ」と、いろいろなことを見させていただくことができた作品でした。

光秀は斎藤道三(平幹二朗)に武将としての資質を見いだされる
足利義昭(伊丹十三)はしだいに信長への反発を強め…

連続テレビ小説 カーネーション (2011)

三浦平蔵役

連続テレビ小説 カーネーション

インタビュー

 泉州の繊維業界のまとめ役という役どころでしたが、面白いことに「三浦平蔵」という名前があったことをほとんど覚えていません(笑)。いつも組合長としか呼ばれていなかったからね。この作品の中で印象に残っているのは、綾野剛くんが演じた紳士服職人の周防龍一かな。周防が暗くてそれが良かった(笑)。もちろんヒロインの小原糸子を演じた尾野真千子さんも本当にいい女優だなと思いましたね。

洋装店を営む糸子(尾野真千子) 当時の繊維商業組合で女店主は珍しい存在

そんな中で僕の演じた組合長はとぼけた男でね。周防にいいことを言っているのに、そこで自分の言葉が「ん、五七五になってんな」と言ったりする(笑)。なんとも人間くささのにじみ出たセリフで、ああいうふうに書いていただくと役者は苦労がないです。渡辺あやさんの本(脚本)が届くたびに読むのが嬉しくてね。どの役の人もすとんとそこにいられるように書いてあり、役者はそれにのって踊ればいい。この後に僕が出演した朝ドラもすべて女性作家たちの手になるものですが、女性が書く本はこんなにも良いのかと思わされた作品でした。

三浦は長崎から来た職人の周防(綾野剛)を糸子に紹介する
周防と糸子は互いにひかれ合ってゆくが…

 あととても印象に残っているのが、成長した小原家の姉妹たちです。糸子は尾野真千子さんですが、長女の優子(新山千春)、次女の直子(川崎亜沙美)、そして三女の聡子(安田美沙子)は『カーネーション』が面白いと言われはじめてから登場したメンバーで、オーディションで役が決まった人もいました。その発表会見を大阪放送局でやったとき、「君たち、すごいね。頑張ったんだね」「この役になれて本当によかったね」と思いました。口に出して言ったことはないけれど、「頑張れ」と心の中でずっと応援していました。

糸子の長女・優子(新山千春)
三女・聡子(安田美沙子)、次女の直子(川崎亜沙美)もデザイナーの道を歩む

連続テレビ小説 ごちそうさん(2013)

西門正蔵(酉井捨蔵)役

連続テレビ小説 ごちそうさん

インタビュー

 捨蔵は「ほうるもんじいさん」と呼ばれる変わり者でしたが、この役作りも楽でしたよ。実際、浪花にはこんなふうに、でれでれ遊び呆けているようなおっさんがいたものです。捨蔵も「捨てたらあかんでぇ、こうやって使こたら食えるやろ」といった具合に、なんやようものを知ってはる。もっとちゃんと偉そうに“始末の極意”をめ衣子(杏)にガンと言いはったらいいんだけど、あっちゃこっちゃうろうろしながらで(笑)。「ああ、いはった、いはった、こんな人いはった」という記憶の中にいるんだもの。僕は京都でしたけれども同じようなもんですよ。ええかげんやけど、こんな人いはりましたなあと、そのイメージにのっければよかったんです。

捨蔵は多くの人が捨ててしまう食材をおいしく料理する達人

 そうなると僕もいろんなことを衣装さんや小道具さんに注文するわけです。あんなにずぼらに遊び呆けているやつですから女性の着物を着るとか、キセルも女物にしてほしいといった具合にね。それにみんなが応えてくれたんです。また『ごちそうさん』という題名だけに、食べものが本当に美味しかった。料理を作るスタッフが素晴らしくて、昼飯や夕飯、弁当と彼女たちが作るものをいつもいただいていて、心から「ごちそうさん」と言っていました。いろいろな注文には応えてくれる、飯は食べさせてくれる(笑)、そうなると嬉しくてこちらもどんどんいろんなことを考えてしまう。スタッフに助けてもらった現場でした。

“捨蔵”は仮の名前 実は失踪した西門家の父・正蔵だった…
め以子(杏)にとって正蔵は始末料理の師匠で“お義父さん”

連続テレビ小説 あさが来た(2015)

白岡正吉役

BS時代劇 雲霧仁左衛門

インタビュー

 このドラマは、朝ドラでは初めてのちょんまげの時代からのスタートでした。明治になっていろいろなことが変わり、断髪令が出てみなが断髪し洋服を着るようになった。だけど僕はプロデューサーに「正吉は絶対にちょんまげを切らない男だと思ってください」と言っていたんです。本当に死ぬまでずっとちょんまげのままでいた江戸時代の男でした。

大阪有数の両替商「加野屋」の当主・正吉と次男の新次郎(玉木宏)
正吉はあさ(波瑠)の才能をいち早く見抜き、商いの手ほどきをする

よの役の風吹ジュンさんと夫婦を演じたことも嬉しかったですね。この夫婦は、はんなりとどこかぽやーんとしているところがありました(笑)。だけど、実はよのにはよのの強さがあり、正吉もあさにいろいろなことを任せるなど、やる時はやる夫婦でした。ただ、正吉が死ぬときは、あのぽやぽやのシャボン玉みたいな空気を大事にしたいと思ったんです。死ぬことを苦しく見せることもリアルに見せることもできるけれど、「ふふーん」といった遊び心を漂わせたまま死んでいきたいと。風吹さんの膝枕にごろんと横になって、まるでうわごとのようなことを言いながら息を引き取る。あの心地よかったこと(笑)。あんなふうな最期を演じることができたのは幸せでした。

病に倒れた正吉は妻・よの(風吹ジュン)とお伊勢参りに行きたいと願うが…

 しかし、『カーネーション』『ごちそうさん』もそうですが、朝ドラの主役を演じる女優さんというのは超人的でなければできないくらい、ひどく過酷なものだと思います。そんな中、あさを演じた波瑠さんがきりきりと乗り切っていたこと、お姉さんのはつを演じた宮﨑あおいさんが素晴らしかったことも印象に残っています。

姉はつ(宮﨑あおい)はつつましく凛とした女性

プレミアムドラマ 盤上のアルファ〜約束の将棋〜 (2019)

千田正三役

よるドラ ゾンビが来たから人生見つめ直した件

インタビュー

 将棋の世界を舞台に、崖っぷちに立つ二人の人間がコンビを組んでえらいことやりよるというドラマです。一人は新聞記者としていっぱしのところにいながら、将棋担当にされてしまった秋葉隼介(玉木宏)、もう一人はプロ棋士になれずに何年も将棋の世界から逃げていた真田信繁(上地雄輔)。両方とも瀬戸際ですな。その二人がこれが最後やとある戦いに挑もうとしている。僕も撮影現場にいるわけですから大体作品の上がりは想像がつくんですが、編集が上がった第一話を見た時、ちょっと泣きました。真田の師匠という役どころではあるけれど、完成した映像からは「こんなん、俺はただの“歩”やな」って。ちょっと謙遜が入ってますけどね(笑)。ただ言えることは、千田は頑張って虚勢張って厳しくしているけど、たぶん泣く男やと思うてます。どこかで泣きそうになったら泣いてもええやろと思いながらやっています。

新聞記者の秋葉(玉木宏)の部屋にプロ棋士を目指す真田(上地雄輔)が転がり込む
千田は“なぜ将棋は最後まで指さないのか”と疑問に思う秋葉を面白がる

千田には3人の弟子がおりまして、一人はへたれの真田、もう一人は年齢制限でプロ棋士になれるかどうか瀬戸際の天野耕平(加藤諒)、そして若い伊達和寿(堀井新太)。それぞれが将棋指しでありながら、やっぱり人間なんですね。そのあたりが非常に上手に描かれていてすごいです。だんだんブラックでダークな面も出てきていろいろな人間が絡み合うていく。食うたり食われたりのえらい肉弾戦になっていきますから本当に面白い。一話見たら、次を必ず見たくなりますね。

千田の弟子 伊達(堀井新太)、真田、天野(加藤諒)

余談ですが、この番組には門倉啓太五段が将棋指導という形で入られて、駒の置き方、打ち方、はさみ方と全部教えてくださいました。そんな門倉五段に、一度収録の合間で将棋を指してもらったんです。14手ぐらいまでいった時かな、門倉五段が「うん」とおっしゃった。その意味がわからなかったので「僕は負けですか?」と聞いたら、「いや、もうちょっとは続けられますけど、近藤さんはアマチュアで言ったら5級か6級の腕ですね」と。すごいこと言われたと思いましたよ、出演者の中でおそらく僕が一番強いんじゃないかなって(笑)。ただ、あの時のプロの棋士と盤面を見ながらパチッパチッと指していく緊張感は嬉しいやら恥ずかしいやら、いろんな気持ちが混じりました。

弟子・天野の対局を見守る
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