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タイトル 日本ニュース 第59号
公開日 1941年(昭和16年)7月22日 ニュース映像について

チャプター

[1] チャプター1 天皇陛下御親臨 陸軍士官学校卒業式  01:52
[2] チャプター2 汽笛一斉 海の記念日  00:51
[3] チャプター3 科学日本の勝利 関門隧道貫通  01:19
[4] チャプター4 重光駐英大使 帰朝<週間話題>  00:43
[5] チャプター5 豆債券売出に行列<週間話題>  00:37
[6] チャプター6 岡山の朝鮮農業報国青年隊<週間話題>  00:53
[7] チャプター7 蘭印から解放された 独婦女子神戸に<週間話題>  00:56
[8] チャプター8 一千万石の増収へ 稲二期作に成功  01:00
[9] チャプター9 南支部隊の自給自足<大陸だより>  02:18

再生テキスト

陸軍士官学校卒業式は、かしこくも大元帥陛下の親臨(しんりん)を仰ぎ奉り、盛夏とはいえ、爽涼の気(そうりょうのき)漲(みなぎ)る7月18日、神奈川県座間の同校で、いと厳粛に挙行されました。
陛下には御愛馬白雪に召させられ、感激に燃えて整列する卒業生を御親閲あらせられました。
次いで陛下には、卒業式場に臨御あそばされ、卒業証書は篠塚校長から中隊長を経て授与されました。この日の光栄に若き官僚は、ひとしお感奮の思いを新たにし、皇恩の満悦に報い奉らんことを期したのであります。

海を制する者は世界を制す。その一億の海の子が、海国日本を称える第1回海の記念日は、明治丸ゆかりの7月20日午前10時を期して、全国を多彩な海一色の行事で飾りました。東京の月島では、村田逓信大臣も臨席して、海洋少年団員約500名が高速機動艇で海の分列式を展開したのをはじめ、さまざまの海洋競技が行われ、海洋思想鼓吹(こすい)のうちに意義深い一日を過ごしました。

昭和11年9月。科学日本の威力をかけて、関門トンネルを掘り進める第一の鶴嘴(つるはし)が打ち下ろされてから満5年。国宮下関工事事務所長の苦心はもとより、130万人の労力と2000万円の巨費を投じて待ちに待ったトンネル貫通の日、7月10日がきました。
午前11時。鉄道省大臣室で時の鉄道大臣、小川郷太郎氏が爆破合図のボタンを力強く押すと、帝都から走った感激の電流は関門海峡の下に伝わって、今や本土と九州を遮る最後の壁は爆破され、下関市彦島から海の底に潜り、九州の北端に抜けて本土と九州を握手させるという、この大工事はなりました。まさに世界に誇るべき、鉄鋼の廊下であります。

爆撃下のロンドンから重要使命を帯びて、重光駐英大使が7月20日、横浜入港の鎌倉丸で帰ってきました。戦乱と外交戦の渦巻くヨーロッパから6年ぶりの帰朝であります。

≪重光駐英大使≫
「私は重光であります。今帰ってまいりました。」

たった1円でできる国民貯蓄、称して豆債券が7月15日から颯爽(さっそう)と登場して、町の人気を集めています。
坊やもお父さんに抱っこして「おもちゃを節約しました」と1枚申し込みました。
売り出しは豆債券にふさわしく、たばこ屋さんの店先やら街頭で行われすこぶる好評です。

農業経営にかけては全国でも最も進んだ岡山県下に、このほど朝鮮から農業報国青年隊の一行94名が訪れて、鍬(くわ)をふるい汗を流して働いています。この珍しい訪れに、横溝岡山県知事も大いに喜び、これを激励したり、働きぶりを視察したりいろいろ便宜を与えております。
この報国隊は朝鮮総督府から派遣され、内地式農法、いわゆる集約農業の美点を学びながら、銃後の労力不足も補おうというまじめな人々の集まりで、耕作や脱穀に出征軍人の家族の手助けをし、内鮮一体の国民生活を汗と鍬(くわ)の中に実現しております。

蘭印で長い間、監禁生活の憂き目を見ていたドイツ人婦女子が、このほどやっと解放されて、続々引き揚げを開始しました。
その中の1部隊、総勢358名が、7月14日、神戸入港の浅間丸で運ばれてきました。
この大部隊はしばらく日本で、戦局の推移を見ることになっていますが、バスケットに入れられた赤ん坊も交じって、子どもばかりでも200名という避難部隊は、何か慌ただしい戦雲の舞台裏をしのばせるものがあります。

福岡市街、二日市の県立農事試験場で、去年から今年にかけて米の二期作、すなわち台湾と同じように、年に2回収穫という実験が実を結びました。
7月も半ばともなれば、田の草取りに農家はいそしんでいますが、ここではその草取りを脇に眺めて、もう豊かな瑞穂(みずほ)が波を打つという、今まで内地では見かけなかった風景です。これはここの水内試験場長が、食糧増産の解決策として手をつけた実験で、昨年1年間の収穫高は反当たり、3石5斗。現在の一回作反当たり、2石3斗に比べて、約5割増収という驚異的成果を上げました。これを麦の裏作と加えれば三毛作となり、東海以西の暖かい土地には実施が可能であるとされています。

みんな元気ですか?お父さんもすこぶる元気ですからご安心ください。今日は南支からおいしいお便りをしましょう。
まずサイダーを作るところ。生水を飲むと伝染病にかかる危険があるので、軍隊ではちゃんとサイダーを作って飲ましてくれます。サイダーの好きなみんなは、さぞかしのどが鳴ることでしょう。支那の娘さんたちも、日本の兵隊さんに協力してサイダー作りに一生懸命です。
次にここではあんこの入ったお菓子も作っています。なかなか上手に作っているので「うまいもんだな」と褒めたら「いや私の本職はおまんじゅう屋なんですよ」と笑っていました。
「作業中喧嘩禁止」、こんな札の掛かった工場があったので、中をのぞいてみたら兵隊さんの指揮に従ってみそを作っている支那人がたくさんいました。喧嘩(けんか)の好きな人間はたいていみそをつけるから、みんなもよく注意しなさい。ところでみんなはおみその作り方を知っているかしら。豆をふかして、麹(こうじ)と塩を入れてかき回していると立派なおみそになってしまうのです。戦地のみそ汁の味はまた格別です。
こうして我々はいろんな生活に必要なものを自分で作り、なるべく銃後の血と汗の結晶である追送品を遠慮して、長期戦下、軍の生活方針を確立しようとしています。みんなも体に注意してよく勉強し、お母さんに心配をかけないようにしなくてはいけません。ではまたさようなら、父より。

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