どうやって買う? ~消費者教育~

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scene 01 ものを買うときに気にすることは?

scene 01 ものを買うときに気にすることは?

中高生のみんなは、ものを買うとき何を気にしてる? 「値段はやっぱり、おこづかい制だと気にする」(高2女子)。「セールやってると買っちゃう」(高2女子)。「デザイン」(中2女子)。「カワイイなとか、おいしそうとか、見た目で買うことがあります」(高3女子)。いろいろあるようだけど、本当にそれでいいのだろうか。実は買い物とは…。「契約なんです。それに伴う権利と責任があるんです」(横浜国立大学 西村隆男教授)。買い物が契約?いったいどういうこと? さらに最近では、こんな考え方も…。「社会に貢献できるような買い物。買い物で社会を変える」。そんなこと、できるの?

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scene 02 買い物にまつわるトラブル

「今回のテーマは、どうやって買うか。ぼくはたとえば服だったら、デザインとかサイズ、あとは似たようなものを持っていないかで選ぶかな。でも本当は、もっと考えなきゃいけないこと、たくさんあるみたい。あんまり考えないで買い物をするとどんなことが起こってしまうのか、まずは買い物にまつわるトラブルについて見てみよう」(DAIGOさん)。――消費者からの相談が寄せられる『国民生活センター』。十代の人たちからも、毎年2万件を超える相談があるんだ。十代の相談で特に多いのは、アダルトサイト、オンラインゲーム、健康食品に関する相談。それぞれどんな例があるか見てみよう。

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scene 03 アダルトサイト関連

まずは、相談件数がけた違いに多いアダルトサイト関連。よくあるのはこんな例。調べものをしていたらうっかりアダルトサイトの広告に触れてしまった。すると、「登録完了」の文字が! あわてて、「誤作動の方はこちらへ」をクリックすると、業者に電話がつながり、なんと、24時間以内に15万円、それ以降なら30万円支払わないと退会できないとおどされた。こんな場合はどうしたらいいのだろう。「そういったトラブルに遭ったときに、あわてて電話をしないこと。もう一つは、あせって請求に応じないこと。この二つが重要です」(国民生活センター 井上竜一さん)。

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scene 04 オンラインゲーム、健康食品

二つめは、オンラインゲームにまつわるトラブル。たとえば、ゲームのアイテムをついついいくつも集めているうちに、お母さんのところに50万円のクレジットカードの請求が来てしまったというケース。そして三つめは、ここ数年急に増えてきた健康食品の例。スマホでサプリメントのサンプルをお試し価格900円で買った。ところが、お試しだけのつもりが、何度も同じ商品が送られてきて、今度は一つ5000円の請求が! おかしいと思ってサイトをよく見てみると、見つからないような場所に小さく『5か月の定期購入』が必要と書いてあった。解約しようと電話をかけてもつながらないことが多いそうだ。

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scene 05 「クーリングオフ」ができない買い物も

ところで、買ったものが希望のものと違った場合、数日のうちなら返品できる「クーリングオフ」という制度がある。でも、インターネットでの買い物は、基本的にクーリングオフはできない。自分で考える時間がある、というのがその理由だ。気をつけよう。「何か不安に思うことやトラブルに遭われた際は、最寄りの消費生活センターに相談いただければと思います」(井上さん)。買い物にまつわるトラブル。いっぱいあるようだね。実は、買い物はもう少ししっかりと考えないといけないことだという指摘が…。

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scene 06 買い物=契約?

「中高生のみなさんが日常的にお金やプリペイドカードで購入する行為は『契約』であること、それに伴う『権利』と『責任』があるということを、今一度意識してみる必要があります」(横浜国立大学 西村隆男教授)。買い物=契約? たとえばコンビニで、150円のお茶を買うとき。買う側には、商品を受け取る権利と、代金を支払う義務が生まれる。逆にお店の側には、150円を受け取る権利と、お茶を渡す義務が生まれる。これは、立派な契約なんだ。「契約者としての権利と義務を意識する必要があると思います」(西村教授)。

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scene 07 キーワードは“ES”

「買い物って実は、契約だったんだね。言われてみれば当たり前のことかもしれないけど、それだけ、ものを買うときには気をつけないといけないということかも。さて、今まで買い物にまつわるトラブルを見てきたけど、次に、買うことの意味について、もっと深く見てみよう。実は今、買うことの意味を一歩進んで考える、新しい買い方が広がっているんだ。キーワードは、“ES”」(DAIGOさん)。――新しい買い方“ES”。それは、“E(エシカル)S(消費)”。「エシカル」とは、倫理的な、道徳的な、という意味なんだ。

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scene 08 人や社会、環境に配慮した“エシカル消費”

エシカル消費の内容はさまざま。生産国に不利益を押し付けないフェアトレードや、被災地支援、地域の産業を守るための地産地消など、いろいろな方法がある。自分自身の良心に基づいて、人や社会、環境に配慮した買い物をすることを、エシカル消費というのだ。身近なところではチョコレート。買うことで、原産地の子どもたちの教育や母子の健康を守ることにつなげようというものもある。こうした商品を見つける方法の一つは、マークを確認すること。たとえば、国際フェアトレード認証ラベル。それ以外にも、エシカル消費に関係あるマークはいろいろあるんだ。探してみてね。

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scene 09 エシカル消費を広める活動

そんなエシカル消費を、もっと多くの人に知ってもらおうと活動する高校生たちがいる。徳島県立城西(じょうせい)高校の生徒たちは、エシカル消費についてのパンフレットを作ってお寺で配っているんだ。「若い子がこういう活動をしてると、気を付けなければと思いますね」(男の人)。エシカル消費のなかでも特にこだわってアピールしているのは、地産地消。だから、パンフレットと一緒に配るお菓子にもこだわった。それは、地元徳島県の特産品「和三盆糖(わさんぼんとう)」をまぶしたクッキーだ。

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scene 10 地元の伝統を守ることにもつなげたい

生徒たちは、自ら地産地消や伝統工芸の継承に関わる“モノづくり”にも取り組んでいる。たとえば、徳島の伝統的な本藍染(ほんあいぞめ)の手法を使った製品作り。生徒たちは、実際に作ってみることで製品の良さに気づいたという。「着る人にとっても優しいし、環境にとっても本藍染は全部天然なものなので優しいと思います」(女子生徒)。人にも環境にも優しい本藍染。さらに、製品を買ってもらうことで地元の伝統を守ることにもつなげたいと考えている。

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scene 11 買い方で社会を変えられる

「商品を購入することは、その企業に一票を投票するということ。消費というのは、身近でありながら非常に大きな意味を持っている行為だと思います」(西村教授)。「ものを買うときに何を大切にして選ぶかで、環境や経済、そしてぼくたちの暮らす社会を変えられるということ。今度買い物をするとき、キミは、どうやって買う?」(DAIGOさん)。