LINEのトラブルをさけるには?

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scene 01 グループLINEでの言葉づかい

scene 01 グループLINEでの言葉づかい

東京都世田谷区の東深沢(ひがしふかさわ)中学校。いじめ防止に取り組む生徒会が「LINEの使い方」について話し合うなかで、先生からこんな話題が出ました。「先生たちの耳に入ってるのは、東深沢中の大きいLINE。3年生も2年生も1年生も入っていて、90人こえるような」。学年をこえた大型グループ。一体感が生まれ、楽しいことがある一方、ちょっと気になることもあるようです。「敬語の子は敬語ですけど、タメ口の子はタメ口ですね」(男子)。みんなが気になっている、グループLINEでの言葉づかい。トラブルになる前に気をつけてもらう方法はないのでしょうか。

scene 01 グループLINEでの言葉づかい

scene 02 見えない相手にどう思われるか

「LINEって会話のようにスピードが速いので、あと80何人の先輩(せんぱい)がいるとか考えて一個一個ていねいに打とうっていう気持ちにまで考えがおよばないと思う。ただやっぱり、今見えない相手にどういうふうに思われてるかということを一瞬(いっしゅん)考えたほうがいい」(高橋さん)。今回は、LINEでのトラブルをさける方法について、「見えない相手にどう思われているか」を体感しながら考えていきます。

scene 01 グループLINEでの言葉づかい

scene 03 LINEのやりとりの結果を「予想」する

生徒会の話し合いから2週間後。東深沢中では、各学年の代表が集まって特別授業が行われました。授業をしてくれるのは、LINE社と共同で“ネットリテラシー”の研究をしている静岡大学の塩田真吾先生です。「われわれはコミュニケーションを行うときに、無意識かも知れないけれども『こうなるだろう』と予想しながらコミュニケーションをとる」(塩田先生)。授業のテーマは「予想」。LINEでのトラブルを防ぐために、ネット上の自分の発言がどう受け取られ、どんな結果を生むのか予想してみるというもの。架空(かくう)のグループでのやりとりをもとに、考えてみることになりました。

scene 01 グループLINEでの言葉づかい

scene 04 みんながハッピーになれる返信は?

あるグループで共有している部活の写真。タカシくんだけ横を向いていることを面白がるメンバーが出てきました。タカシくん本人は「やめろよー」と書きこんでいるものの、顔をアップに編集した画像が投稿(とうこう)され、さらに盛り上げようとする流れに。こんなとき、トラブルを起こさず、グループのみんながハッピーになれるのはどんな返信か考えてみると…。まず出てきたのは、「タカシは明日しか見てない」というアイデア。続いて、「かわいそうだよー」、「話題を変える」、「てか、この話もうやめよー」という返信が。そこで、「返信の結果、最終的にこの物語がどんなストーリーをえがくか考えてもらいます」と塩田先生。

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scene 05 次の話題に転換させたほうがいい

生徒たちが考えた4つの返信。ハッピーエンドになる? それともバッドエンド? 「そうだなぁ…。『てか、この話もうやめよー』は、あんまりいいほうに行かないでしょうね。『かわいそうだよー』は、タカシくんからしたら『え、おれかわいそうなの?』となると思うので、これはバッドエンドでしょう。『話題を変える』も、これだけ盛り上がってるなかで話題を変えるのはむずかしい。個人的には、『タカシは明日しか見てない』がハッピーエンドに行くと思います。面白いことを言いながらも次の話題に転換(てんかん)させたほうがいいと思うので」(高橋さん)。生徒たちはどんな予想をしたのでしょうか。

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scene 06 タカシくんの気持ちに寄りそうと

まず、『タカシは明日しか見てない』への反応は…。「意味わかんない」(男子)、「タカシは助けてほしかったかも知れないから、めっちゃうれしいとは思わない」(男子)など、タカシくんの気持に寄りそうと「ちょっとバッドエンド」になるという予想。続いて『かわいそうだよー』は…。「タカシにとってはフォローしてくれてる感じだから」(女子)と、『タカシは明日しか見てない』よりハッピーエンドに近づくという予想に。ほかの2つはバッドエンド寄りとなりました。ここで…。

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scene 07 となりの班の「予想」は…

「自分たちが書いた紙を、前後の班で交換(こうかん)してください」と塩田先生。自分たちが予想した内容がわからないようにして、となりの班にも予想してもらうと…。『タカシは明日しか見てない』は、「ちょっとからかわれてる感じがしてイヤ」(女子)、「意味わかんない」(女子)といった意見。では、『かわいそうだよー』は…。「タカシは多分救われるけど、今ノッてるほかの人たちは、『急に何で冷めてるの?』みたいな…」(男子)という予想です。

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scene 08 だれの立場で見ているか

自分たちの返信に対するとなりの班の予想がもどってきました。「なぜだ。なぜ『かわいそうだよー』がバッドエンド…」(男子)。「こういう『かわいそうだよー』を言うと、言った人がまた批判されるみたいな」(女子)。「盛り上げ役を主観として評価してない? 『タカシは明日しか見てない』は、話題を作った人にはバッドではない。だけど『かわいそうだよー』は、話題を作った側としてはうれしくない。だから主観がちがうんじゃない?」(男子)。「わたしたち、だれの側で見てた?」(女子)。「おれらは多分、タカシ側で見て、その結果『かわいそうだよー』が上だったけど…」(男子)。

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scene 09 そのときそのときで正解は変わる

「なるほどね、みんな主観で考えるんだ」と高橋さん。結構、それぞれの立場でズレがあったなという感じがしましたね。「そうか。そういうふうに見えるんだ。でも、前置きしておきたいのが、多分どれも正解であってどれも不正解ということなんだと思うんですよね。メールというのは生き物なので、その瞬間(しゅんかん)、タカシの気持ちが本当にいやがってるのかいやじゃないのかということ然り、そのときによって言わなきゃいけないことって多分変わってくる」(高橋さん)。

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scene 10 客観的な視点で

では、そういった正解がないなかで、何かに気をつけるなんてできるのでしょうか。「グループLINEにいるとどうしてもグループの渦(うず)というものに巻きこまれて、なんとなくこの場のノリで面白がるだけになる。だから中に寄ってっちゃうんですよ、話が。でもわたしはだれの主観にも立たないタイプなので、一個外に出て考えちゃうから。客観的に、このグループLINEを『グループに入ってない人が見たらどう思うのか』ということを考えると、ちょっとちがう視点、みんなが言ってる主観とまたちがう主観の一個ができるのかなって思いますね」(高橋さん)。

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scene 11 どんな返信を送る?

なるほど。多くの人が参加するLINEグループだからこそ、客観性を持つことが大切、というわけですね。では、最後に。『客観的な視点で考え、トラブルにならないように』、高橋さんならどう返信しますか。「『タカシだけおかしくね?』、『やめなよ』、『タカシどこ向いてんの?』のあとは…」。みんなは、どんな返信を思いつきますか。“高みな”の考えは、番組ホームページで!