地球の声を聞こう 雷から身を守ろう

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scene 01 地球の声を聞こう

scene 01 地球の声を聞こう

大気や水にあふれるわたしたちの地球は、地震(じしん)や噴火(ふんか)が絶え間なく起こる、生きている星です。もし、雷(かみなり)が鳴り出したら、どうしますか? 今回は、気象予報士の佐々木恭子(ささき・きょうこ)さんといっしょに、雷から身を守る方法を学びましょう。

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scene 02 雷の正体は?

雷はなぜ起きるのか。まずは、そのなぞにせまります。兵庫県尼崎(あまがさき)市にある『雷テクノロジセンター』。ここでは、数々の実験装置(そうち)を使い、自然界で起きるのとそっくりな雷を見ることができます。気象予報士の佐々木さん、今回は大阪の小学生たちといっしょにやってきました。まず、雷を実際に見てみましょう。「バシーッ」という強い音ともに光が走りました。「雷って何かっていうのはわかった?」と佐々木先生が聞くと。「電気!」とみんな。正解です。

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scene 03 空で電気ができる仕組み

でも、どうして空で電気ができるのでしょう。実は、ある雲が関係しています。それは…積乱雲(せきらんうん)。「積乱雲の中で、雷のもとになる電気がつくられているんです」(佐々木さん)。積乱雲は、上へ上へとのぼる空気、上昇(じょうしょう)気流によって大きくなります。上にのぼった空気は冷やされてたくさんの氷のつぶに。氷のつぶは、ふき上げる空気などのせいで、うかんだりしずんだりします。そしてぶつかり合ってプラスやマイナスの電気を持ちます。このプラスとマイナスのあいだに雷が発生します。同時に、地表にもプラスの電気が集まり、やがて雲の中から下にめがけて落ちる。これが、雷です。

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scene 04 雷の持つ威力

雷はほんの一瞬(いっしゅん)ですが、そのエネルギーは100ワットの電球を90億個も光らせるほど強力です。「もし人間に雷が落ちてきたら、大変なことになってしまいます」(佐々木さん)。雷の持つ威力(いりょく)を実験で見せてもらいました。直径10cmほどの木材に雷を落とします。すると…、粉々に飛び散ってしまいました。人に落ちたら命もあぶないのです。日本では毎年のように、雷で亡(な)くなる人がいます。

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scene 05 『これってホントに大丈夫?』クイズ

では、実際に雷が起きたらどうすればいいのでしょう。佐々木さんといっしょに考えましょう。『雷様からにげろ! これってホントに大丈夫(だいじょうぶ)?』クイズ。次のうち、本当に大丈夫なのはどれでしょう。1.うで時計やアクセサリーなどの金属を外せば安全。2.ゴムの長ぐつやカッパを身につけていれば大丈夫。3.光ってから音がするまで10秒以上あれば、まだ遠くだから平気。4.とにかく高い木の下ににげろ! このうち、正しいのはどれ? 1番や3番という意見が多いようですが…。

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scene 06 金属を身に着けていてもいなくても

まず、1番と2番は、どちらもまちがい。アクセサリーなどの金属を着けたマネキンと、何も着けていないマネキンを用意して実験します。マネキンの上の装置(そうち)で雷を発生させると、両方に同じように落ちていました。金属を身に着けていてもいなくても、危険(きけん)なのです。また、ゴムを身に着けていても、雷はとても強力なので危険です。

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scene 07 雷鳴が聞こえたらすぐ避難

そして、3番…これも不正解。雲の動きを調べて雷の発生する位置をつきとめる研究している大阪大学の牛尾知雄(うしお・ともお)先生に聞きました。「雷鳴(らいめい)の聞こえる範囲(はんい)が5kmとか10km。それは積乱雲の広がりの大きさとほぼ同等ですので、雷鳴が聞こえたらすぐに避難(ひなん)することが重要です」(牛尾先生)。目に見えませんが、実は雷、根っこのように空をはって落ちる場所をさがしています。光ってから音がするまでが何秒であろうと、空に積乱雲が広がっていたらすぐそばに雷がおちるおそれがあると考えましょう。

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scene 08 木のそばは危険!

では最後の答えは…、これも不正解でした。実はこの問題、4つの答え全部ダメなのです。雷が高いところに落ちるのは本当ですが、木のそばにいたら絶対ダメ! 体のほとんどが水分でできている人間のほうが、木より電気を通しやすく、いったん木に落ちた雷が人間に向かってきて、とても危険(きけん)なのです。このように、雷にはまちがった情報が多いので注意が必要です。「もし雷の音が聞こえたら、それは、建物の中ににげるサインです。姿勢(しせい)を低くして、素早く建物の中に入る!」(佐々木さん)。

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scene 09 家の中でも注意

つまり、外では確実に雷をふせぐ方法はありません。一刻(いっこく)も早く、家など建物の中に避難(ひなん)しましょう。「そして、家の中に入っても気をつけなきゃいけないことがあります」(佐々木さん)。家の中にいても、雷は電気の配線や水道管から入ってくることがあります。特に、コンセントにつながった電化製品からは1m以上はなれ、部屋の中心にいましょう。

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scene 10 正しい知識を身につけること

「雷は昔から神様とされてきました。想像をはるかにこえる自然の大きなエネルギーを、人々はおそれたのかもしれません」(佐々木さん)。最後に佐々木さんから、雷の防災ポイントです。「空がピカッと光ったり、遠くでゴロゴロ音が聞こえたりしたら、なるべく早く建物に入りましょう。そして、テレビなどコンセントでつながれた電化製品からは1m以上はなれること。雷にはまちがった情報がたくさんあります。いちばんの防災は、正しい知識をバッチリ身につけること。よろしくね!」(佐々木さん)。