オープニングタイトル

学校がえりのがんこちゃんたちが、森の中をやってきました。「今日（きょう）のきゅうしょくもおいしかったよねぇ」とはなしていると、「あら？　なにかしら…？」とツムちゃん。「ビョン、ビョン、ビョン」と、なにかがはねるような音がします。すると！ 「ザワザワモリ～！　ザワザワモリ～！」といいながら、だれかがピョンピョンととんで、とおりすぎていきました。「いっちゃった…」。ところがまた、「ザワザワモリ～！」ともどってきて、がんこちゃんたちのそばにきました。ペンギンの男の子のようです。「おい、あいつ、だれだ？」。「見たことない子ね…」。「う、うん…」。

そのペンギンの子は、ふしぎなことばではなしかけてきました。「あわわわ…」とあわてる三人に、「ザワザワモリ？」ときいているようです。「え？　いま、『ざわざわ森』っていった？」とがんこちゃん。「い、いった、いった」とバンバン。そこでがんこちゃんは、「ここ、ざわざわ森」といってみました。「ザワザワモリ？　イェーイ！」と、その子は大よろこびしています。「ね、この子、だれ？　なにいってんの？」。がんこちゃんがききますが、「さあ、さっぱりわかんねえ」とバンバン。その子はまたなにかいうと、もってきたバッグをひきよせました。

バッグのレバーをおすと、アイスクリームが２本とびだしてきました。その子はアイスクリームをおいしそうにたべています。「あぁ、おいしそう…」とがんこちゃんがみていると、その子は、がんこちゃんにアイスクリームを１本くれました。さっそくアイスをたべて、「わあ、おいしいね！」とがんこちゃん。

その子は、がんこちゃんに「ハーイ！　……ミーチュー」といって、あくしゅしました。「あ、ははは。ミーチュー、ミーチュー」と、まねをするがんこちゃん。その子は「アイムリア…」といいます。「あいむりあ？」とがんこちゃんがくりかえすと、「ノー、ノー、ノー。リアン」。「あぁっ！　リアン？」。がんこちゃんは、その子の名前（なまえ）が「リアン」だと気がつきました。

「そっかあ。リアンっていうんだ」。するとリアンが、がんこちゃんに「ワッチャネ？」とたずねてきます。「え？　ワッチャネ…？」。がんこちゃんは、いみがわかりません。リアンはじぶんをさして「リアン」。そして、がんこちゃんをさして「…ネーム？」とたずねます。そこで、がんこちゃんは、リアンが名前（なまえ）をきいているのだと気づきました。「ネーム？　ああ！　あたし？　あたしは、がんこ！」。「ガンコ？　ハーイ、ガンコ！」、「はーい、リアン！　あはははは」。それをみていたツムちゃんが、「がんこちゃん。リアンって、この子の名前なの？」とききました。「そうそう、リアン」とがんこちゃん。「がんこ。こいつがなにいってるのか、わかんのか？」とバンバン。すると、「ううん、ぜんぜん」。

こんどは、リアンがバンバンに「ハーイ！　……ネーム？」とたずねます。「お、おいらの名前（なまえ）か？　おいら、バンバン！」。きんちょうしてこたえるバンバン。リアンはつづいて、「……ネーム？」とツムちゃんにたずねます。「わ、わたし…、ツム」と小さな声（こえ）でこたえるツムちゃん。「スー・ムー？」とリアンがいったので、「ちがう！　ツ・ム！」と大きな声でいって、きゅうにはずかしくなるツムちゃんです。「はーい、リアン！」。「ハーイ、ガンコ！」。「ははは～！」。リアンとあいさつができて、みんなはたのしくなりました。すると、「なあ、リアン。おれにもくれよ、アイス」とバンバン。「オー、アイスクリーム？　オーケー」。

バッグからアイスクリームを出そうとしたリアンは、きゅうに、「オー、ラッパー！　ガンコ！……？」といいだしました。リアンがなにかをいいますが、「あ…、ぜんぜんわかんないよ」とがんこちゃん。バンバンが「なにいってんだ、リアン？」とたずねますが、とうとう、なきだしてしまうリアン。「いま、『ラッパー』っていわなかった？」とツムちゃん。「がんこ、なんとかしろ！」とバンバンにいわれ、「えぇ？！　もう、どうしたらいいの～？」とこまってしまうがんこちゃん。そして、「ワァァァ～ン！」。ますます大声（おおごえ）でなきだすリアン…。