あらすじ一覧
オープニング
「本当にこんなところに魔法石(まほうせき)があるのかなあ」。ショウとエミが、不気味な館のうすぐらい階段(かいだん)をのぼっていきます。部屋に入ると、とつぜん物音がしたのでびっくり。すると明かりがついて、「ウッシッシ~。わたしはベコベェ。君たちは魔法石をさがしにきたのかい?」と赤ベコの妖精(ようせい)が現れました。「魔法石がほしかったら、“イライラコップ”にチャレンジしろ~い」と言います。そこへ、マリオとマヤもやってきました。“イライラコップ”、「それでは、スタート!」。
ショウがコップをならべ、積み上げていきます。ところがショウは、時計の音や物が動く音などが気になって落ち着きません。「うるさいなあ」とイライラ。それを見たマヤは、魔法でもっといろいろな音を立ててショウのじゃまをします。とうとうショウは、「あー、もうムリ! 音が気になってできないよ!」と、積み上げたコップをくずしてしまいました。「がんばってよ、ショウ!」と言うエミに、「がんばってるよ!」とおこって言い返すショウ。「二人とも落ち着いて。ちょっと静かな場所に行こう」とスマイルが言いました。
「ちょっとうるさいからって、イライラしすぎだよ!」とおこるエミ。そこでスマイルは、ショウがどんなふうにつらかったか、エミに体験させます。…エミがイライラコップを積んでいると、時計の音やおもちゃの音がすごく大きく聞こえてきました。イライラしたエミは「あー、もうっ。落ち着かない!」と、積み上げたコップをくずしてしまいます。「苦手な音の種類や大きさは、人によってちがうんだ」とスマイルに言われ、ショウにとってさっきの音はとてもいやな音だったとエミもわかりました。
さっきはごめんね」とあやまるエミ。「わかってくれてよかった」と言うショウですが、「イライラコップを成功させる自信、ないなあ」と言います。すると、「ショウ、魔法の言葉を言いながらやってみない?」とスマイルがアドバイスしました。『きっとできる』と何度も言いながらやるのです。練習に取り組むショウ。「きっとできる。きっとできる」と言いながらイライラコップを積み上げていきます。「きっとできる。きっとできる」…。すると、「できたあ!」。みごとに成功しました。「やったね、ショウ!」。ショウがもう一度チャレンジです。
一方、イライラコップにチャレンジしていたマリオは、大きなくしゃみをしたせいで、積み上げたコップをくずしてしまいます。ショウたちは、ベコベェにもう一度チャレンジをおねがいして、今度は2チームで競争することになりました。「では、スタート!」。ショウとマリオの勝負です。でもやっぱり、時計の音やおもちゃの音が聞こえてきて落ち着かなくなるショウ。するとスマイルが魔法でショウに布をかぶせます。おかげで音が小さくなりました。「布やフードをかぶると、音も小さくなって、ちょっと落ち着くでしょ?」。
落ち着きを取りもどして再びコップを積み始めるショウ。最後の一つになったところで、また音が気になり始めます。でも、スマイルに言われて、魔法の言葉のことを思い出しました。「さっきはちゃんとできたんだ。きっとできる。きっとできる…」。そして…、「できたぁ!」。チャレンジ成功です。「魔法石はショウくんに」とベコベェが言うと、光かがやくものがショウの手の中で魔法石になりました。「ありがとうございます!」。
ひみつ基地にもどってきたエミとショウは、本の上に魔法石を置いて、じゅもんをとなえます。「スマイル! スマイル! スマイル!」。すると白いページに文字がうかび上がりました。そこには、「音などが気になって落ち着かない場合は、別の安心できる場所があるといい。また、音を小さくするものを使ったり、ふだんから落ち着くための魔法の言葉をみつけておこう」とありました。
ソウタくんとクルミちゃんがハルトくんと待ち合わせをしました。ハルトくんがなかなか来ないので心配になります。そこへやってきたハルトくんが「テレビ見てたらおそくなっちゃった」とわらいながら言ったので、「ハルトくん、ひどい!」、「ぼくらとの約束は大事じゃないの?! だったらもう遊ばない!」と二人ともおこって帰ってしまいました。でもハルトくんには、二人がなぜおこっているのかわかりません。すると妖精(ようせい)が現れ、ぎゃくの立場を魔法で体験させます。
…「ソウタくん、おそいなあ」。ハルトくんがソウタくんと待ち合わせですが、ソウタくんがなかなか来ません。どこかでけがでもしたのか、それとも約束をわすれてしまったのか、いろいろ心配になります。そこへやってきたソウタくんが「テレビ見てたらおくれちゃった」と言ったので、「ぼくとの約束よりテレビのほうが大事なんだ!」とハルトくんはおこりだしました…。約束におくれると、待たせている人にたくさん心配をかけてしまうのです。いそいでソウタくんたちを追いかけてあやまるハルトくんでした。