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筒井道隆 筒井道隆

筒井道隆俳優つついみちたか

1971年生まれ、東京都出身。90年、映画『バタアシ金魚』で主演デビュー。同作で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。以降、ドラマ『あすなろ白書』『王様のレストラン』などに出演。近年の出演作にドラマ『リテイク』、映画『ママレード・ボーイ』『洗骨』など。NHKでは連続テレビ小説『私の青空』、大河ドラマ『功名が辻』、『再生の町』『神様の女房』『龍馬・最後の30日』、BSプレミアム『花嵐の剣士』『龍馬の遺言』ほかに出演している。

正月時代劇 上杉鷹山~二百年前の行政改革~(1998)

上杉鷹山役

正月時代劇 上杉鷹山~二百年前の行政改革~

インタビュー

 インタビューに際して久しぶりに上杉鷹山公について振り返えってみたのですが、その偉大さに衝撃を受けました。傾いた藩の財政を立て直した名君であるというだけでなく、例えば「成せば為る 成さねば為らぬ 何事も」という有名な言葉。改めて噛みしめてみるとすごいんですよね。また、“人民のために尽くすことこそ、藩主である自分の仕事だ”という考え方にも心を動かされました。上に立つもののあるべき姿のような気がして…。

米沢藩に養蚕を根付かせるため治憲(のちの鷹山)は藩主自ら城に桑を植える

 現代の日本は解決すべき問題が山積みで、僕自身も微力ながらも何ができるのだろうと自問する日々ですが、こうした時代にこそ鷹山公のような先人の行いや思想から学び、生かすことが必要だと強く感じました。ケネディ元大統領が尊敬する日本人に名前を挙げたというのも納得です。

橋を修理する藩士たちをねぎらい、馬を下りて歩いて橋を渡る治憲

 そんな素晴らしい方を演じさせていただいたと思うと光栄ですね。ご覧になった方が少しでも、鷹山公の偉業に触れて社会を考えるきっかけになれば嬉しいなと思います。でも、当時の僕はまだ20代。今ほど世の中のことを知らず、目の前にあることで精一杯の状態でした。そんな中で自分なりにベストを尽くして演じさせていただいたと思います。ただ、今の方が役柄をより深く理解して演じられただろうと思うと、もったいないような気がしますね。

大河ドラマ 新選組!(2004)

松平容保役

大河ドラマ 新選組!

インタビュー

 別の作品に出演していた際に三谷(幸喜)さんがメイク室にいらして「容保公を演(や)ってくれませんか?」とおっしゃられたのを覚えています。理由をうかがうと「似てるんだよね」って。後で調べてみると、確かに「こういう所あるかな」と思ったりして(笑)。どこかナヨッとしていて、引かないところは引かない頑固なところがある人物像がリンクしていたのかもしれません。

 また『新選組!』の撮影に入る直前まで、「彦馬がゆく」という三谷さん演出の舞台に出演していたんですよ。志士たちの写真を撮った幕末の写真家をモデルにしたお話だったので、時代背景もほぼ同じでその分スムーズに『新選組!』の世界観に入ることができました。

 僕が演じたのは会津藩藩主であり、京都守護職を務めた松平容保公。近藤勇(香取慎吾)をとても信頼しており、新選組という名を与えた人物でもありました。新選組の隊士ではなかったので、撮影の頻度は少なかったんですよ。しかもお殿様ですから、堅い演技をしなくてはいけない。かたや隊士を演じた皆さんはとても楽しそうに仲良く過ごされていて、ちょっと寂しい気持ちでスタジオに通っていたことを覚えています。

容保は薩摩藩とともに兵を挙げ、京都の長州藩兵を追放する
新選組の隊士たちも会津藩の助太刀のため出陣

 ただ、時代の変革期で多くの命が失われた背景のなかで容保公を演じるにあたっては、和気あいあいと過ごす気分になれなかったというのも本音です。役に入れば入るほど気持ちはキツくなりましたし、その思いが強くなるほど役に近づけているようでいいと思っていました。相当追い込まれた役ではありましたが、すごく成長もさせていただけた。この頃には自分も確立してきていましたし、容保公を演じたことは今振り返っても財産だと言えます。

世界自転車探検部 ベトナムの旅(2013)

旅人

世界自転車探検部 ベトナムの旅

インタビュー

 スポーツサイクルで晩秋のベトナム北部を旅しました。とても少人数で撮影した番組で、ディレクターと助手、現地のコーディネーターと僕のたった4人の旅だったんですよ。その分、どんな場面でも決断が早くでき、こうやって番組が作られるんだなと感じられて楽しかったですね。

パンクを修理していると見物人が…

 旅の日程は2週間。大まかなルートやイベントは決まっていましたが、基本的にはルートを逸れてもOK。ディレクターも「自由に」と言ってくれていました。僕が出した条件は自転車以外の移動をしないこと。僕自身が自転車でベトナムを旅する様を撮ることで、見る人に疑似体験してもらえたらと思って。だから毎日すごい移動距離で本当に疲れましたね(苦笑)。

首都ハノイから北へ700㎞の自転車旅

 少人数で長期間旅していたので、ディレクターと大げんかも何度かしました(笑)。「世界に通じる自転車の旅番組を作りたい」という思いは同じなのですが、アプローチの仕方が違ったので、衝突してしまうこともあったんです。でも、彼も僕も情熱は同じなので、けんかしてもわだかまりはなかったですよ。旅のリアルを大事に撮影して下さる方だったので、僕自身も「彼といいものを作りたい」という気持ちにさせてもらいました。その後も『チャリダー☆』などでご一緒させていただいて、今も自転車仲間です。

スペシャルドラマ 龍馬の遺言(2017)

松平春嶽役

スペシャルドラマ 龍馬の遺言

インタビュー

 振り返ってみると僕が演じた歴史上の人物には、既成概念にとらわれずに様々な改革を成し遂げた方が多いことに驚きます。せっかく演じさせていただいたのだから、そこで終わるのではなく、何かを学び取り次のステップに繋げていければ…。ご覧になった方にも何かを考えていただくきっかけになるといいですね。

 福井藩の藩主・松平春嶽公もそのひとりでした。藩を超えて、さらには家柄や身分にとらわれず有能な人物を登用した人物で、このドラマの主人公である坂本龍馬(新井浩文)の力量をかって、海軍操練所の費用を工面したことでも知られます。

春嶽は坂本龍馬(新井浩文)に“新国家の盟主になってほしい”と依頼され…

 春嶽自身は“自分は何もできないから、優秀な人を集めて生かすのだ”と言っており、そんな春嶽公の才覚が新政府の首相にぴったりだと考えた龍馬の奔走を描いたのがこのドラマです。江戸幕府を支えた重鎮でありながら、有能な人材を適所に置いて生かせる人物。諸藩を納得させる人材は春嶽公をおいてほかにないという考えは、とても龍馬らしいですよね。

 動画にある独行車(どっこうしゃ)に乗るシーンは、福井城で撮影しました。独行車は車輪の外周が鉄で出来ていたので、ちょうど雨あがりで地面の芝生が濡れているのを見て「滑りそうだな」と思ったのを覚えています。普段自転車に親しんでいるせいか、全く苦労することなく1回で乗ることができました。乗り心地も良かったですよ。

土曜時代ドラマ そろばん侍 風の市兵衛(2018)

片岡信正役

土曜時代ドラマ そろばん侍 風の市兵衛

インタビュー

 市兵衛(向井理)の異母兄である信正もまた民のために悪に立ち向かう人物。父から神童と言われていた弟の市兵衛と久しぶりに再会し、その剣の腕を褒めます。僕自身、妹が僕よりも優秀で、どの分野でも勝てないんですよ(苦笑)。そんな兄の心境が今回の役を演じるのにとても生かされていますね。そういう意味では妹には感謝かな(笑)。

原作は辻堂 魁による人気シリーズ『風の市兵衛』(祥伝社文庫)

 主人公の市兵衛は剣の達人ですが、番組のタイトルにもあるようにそろばんで身を立てている文武両道な人物。時代劇と言うと武士は武士らしくというイメージがありますが、そうした部分はとても現代にフィットしているような気がします。

市兵衛(向井理)は雇われて家計を預かるそろばん侍、そして剣の達人

 市兵衛を演じる向井理さんは、今回が本格的な殺陣に初挑戦とのこと。とても華麗な立ち回りで驚きました。また、信正の恋人・佐波を演じた橋本マナミさんとは初共演。あまりお芝居をされるイメージがなかったので、「どんな方だろう?」と少し緊張していたのですが、とても聡明で素直に信正の気持ちを作ることができました。

信正は佐波(橋本マナミ)に弟への複雑な気持ちを明かす

 俳優の先輩としてもサイクリストとしても尊敬する鶴見辰吾さんとの共演も嬉しかったですね。一緒のシーンはなかったのですが、現場でお会いして自転車の話が止まらなくて…(笑)。骨太で格好いい、学ぶところの多い方です。

稲左衛門(鶴見辰吾・中央)率いる悪党一味
筆頭目付の信正は弟の市兵衛とともに悪に立ち向かう!

 最近では時代劇があまり作られなくなっていますが、そんななかで久しぶりに池端俊策さん脚本の作品に呼んでいただけて感謝しています。時代劇には先人から学ぶべきことが沢山描かれているので、僕自身、貴重だと思っています。現代にも通じることが多いですし、ご覧になる皆さんも楽しみながら、何かを感じ取っていただけるのではないでしょうか。

二十年以上離れていた兄弟の関係にも変化が…
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