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宮本信子 宮本信子

宮本信子女優みやもとのぶこ

1945年生まれ、北海道出身。4歳から高校生までを愛知県名古屋市で過ごす。上京後は文学座付属演劇研究所、劇団青俳で研鑽を積む。1969年に伊丹十三と結婚。育児に専念する一方、84年の映画『お葬式』以降、全伊丹監督作品に出演。88年、映画『マルサの女』ではシカゴ国際映画祭最優秀主演女優賞、日本アカデミー最優秀主演女優賞などを受賞。NHKでも大河ドラマ『毛利元就』『天地人』、連続テレビ小説『どんど晴れ』『あまちゃん』など出演作多数。2017年、連続テレビ小説『ひよっこ』では、東京にある洋食店・すずふり亭の店主、牧野鈴子として重要な役どころを演じる。

土曜ドラマ 死にたがる子(1979)

川辺節子役

土曜ドラマ 死にたがる子

インタビュー

 新聞記者・川辺(伊丹十三)は、子どもと妻(宮本信子)との3人家族。夢のマイホームに転居した日に、隣家の中学生が自殺するという衝撃的な現場に遭遇してしまいます。もちろん川辺にとっては、自ら現場に居合わせたことでスクープ記事ともなるのですが……。

 原作は藤原審爾さん、脚本は金子成人さん。当時増えつつあった子どもの自殺問題に焦点を当てた異色のドラマでしたが、むしろ約40年経った現代にも通じる、大変重い題材でした。私は当時まだ子どもが小さかったのですが、夫の伊丹との共演ということで、家でもセリフ合わせはしたように記憶しています。家庭でもこうした共演の際は、ひとりの俳優同士として向き合ったものでした。NHKでは、『あしたの家族』(1965年)というドラマで伊丹と初共演させていただいたのですが、こちらは残念ながらテープが現存していないとか。若いころの自分の演技を見るのはこそばゆいものがありますが、なんだかとても懐かしく当時の情景を思い出すものですね。

川辺(伊丹十三)は自殺した少年を取材するうちに息子のことが心配になる

連続テレビ小説 どんど晴れ(2007)

加賀美環役

連続テレビ小説 どんど晴れ

インタビュー

 私の演じた加賀美屋9代目女将の環は、比嘉愛未ちゃん演じる主人公・夏美の“敵役”ともいうべき存在でした。でも、この役はなかなか楽しかったですよ。口で言っていることと、お腹の中で思っていることがまるで違う(笑)。それに、自分の息子(東幹久)には甘いのに、次期女将候補の夏美にはとても厳しく接するなど腹に一物ある女性をあまり演じたことがなかったので挑戦しがいがありました。

ヒロイン・夏美(比嘉愛未)に厳しくあたる環

 環のそうした二面性を表現するため、私も打ち合わせの段階からいろいろなアイディアを出したんです。例えば、“環は占いに凝っている”という設定もそう。毎日の運勢や風水に敏感な雰囲気から、ドンと肝が据わっていそうで実は心が揺れ動いている環らしさが出るかなと思いました。また、7代目(草笛光子)はいつでも着物をきちんと着ていますが、環は表に出るときは着物でも普段はジャージ姿なんじゃないか、とかね(笑)。しっかりしていそうなのに、内側はもろい――そんな女性なんだろうなと細部をさまざまに想像しながら演じていました。でもね、環がこういう風になったのも、先代の女将に若いころは相当厳しくしごかれたからなんじゃないかしら。そういう背景もあったのかなと思います。ある意味、とても人間味のある役柄でした。

連続テレビ小説 あまちゃん(2013)

天野夏役

連続テレビ小説 あまちゃん

インタビュー

 私、不思議と岩手県にご縁があるんです。『どんど晴れ』も『あまちゃん』も岩手県が舞台でした。架空の町、北三陸市袖が浜の海女で、海女クラブの会長でもある“夏ばっぱ”は、私から見ても一本筋の通ったかっこいい女性です。夏の独特のおしゃれセンスは、遠洋漁業で働く夫・忠兵衛(蟹江敬三)の外国土産をワンポイントで身につけているという設定に。夏は海で働く女性としての厳しさがある反面、忠兵衛が帰って来るとソワソワしたり、橋幸夫に長年憧れ続けていたり、案外乙女だったでしょう(笑)。だからきっと愛する旦那様からプレゼントされたものなら、肌身離さずに身につけたんじゃないかと想像したんです。

漁師の夫・忠兵衛(蟹江敬三)の久しぶりの帰宅

 このドラマでは、東日本大震災も描かれました。震災はあったけれど、海女として“お盆を過ぎたら潜らせてもらう” と宣言する夏の姿には胸に迫るものがありました。「ここで本気出さねばどうする? いつまでたっても被災地だぞ」――東北・宮城県出身の宮藤官九郎さんだから書けたすばらしいセリフだったと思います。私も脚本を読んだときに「“夏ばっぱ”なら、絶対こう言うわね」と思いました。

 そして、主人公のアキを演じたのんちゃん(旧・能年玲奈)も本当にすばらしかったですね。心がきれいじゃないとできないお芝居に、私も強く心を打たれました。大きな反響があって、社会現象となったドラマでしたが、私自身こうした作品に出会えて幸せでした。

プレミアムドラマ 奇跡の人(2016)

都倉風子役

プレミアムドラマ 奇跡の人

インタビュー

 ヘレン・ケラーと、彼女に光を与えたサリバン先生の実話をモチーフに、脚本家の岡田惠和さんがキュートで面白くて、胸が熱くなるヒューマンドラマに描いてくださった作品です。

 私が演じる風子は、アパートの大家さんですがとってもおしゃれな女性。主人公の亀持一択(峯田和伸)たち住人にはちょっぴり厳しいのですが、そこには母親のような深い愛情がある。一択にも口ではいろいろ言いますが、風子は彼の本質を見抜いているから、すごくかわいがっているんですよね。

風子は障害のある娘を懸命に育てる花(麻生久美子)を気遣う
「大家と言えば親も同然」が風子の口ぐせ

 そういえば、私が「風子はアパートでペットを飼っている設定にしたいんです」とご相談したら、監督が“亀”を用意してくださって。せっかくだから名前をつけてほしいなと思ったら、脚本の岡田さんが、「ザジ」と命名してくださいました。昔のフランス映画に『地下鉄のザジ』という作品があるのですが、おしゃれな風子だったら、そういうところから名前を取るだろうと、岡田さんが考えてくださったのかもしれません。亀はいつも3匹くらいがスタンバイしていてね(笑)。元気がよすぎると動き過ぎてダメだから「今日はこの子ね」とか選んで、楽しんで共演(!?)していました。

ペットの亀“ザジ”と

連続テレビ小説 ひよっこ(2017)

牧野鈴子役

連続テレビ小説 ひよっこ

インタビュー

 このドラマの主人公・谷田部みね子(有村架純)の年齢と上京する年は、私が女優になるために上京した年齢、年代とほぼ一緒なんです。脚本を読んだときに、なんて偶然だろうと驚きました。私が演じるのは赤坂の裏路地にある洋食店・すずふり亭の女主人。あの当時、地方と東京では、生活的にも文化的にもすべてにおいて大きな差があったものです。みね子の父・実(沢村一樹)の目にも、さぞハイカラに映ったことでしょう。地方出身の労働者らしい日焼けした実を、鈴子はあたたかく迎え入れます。そういう人のぬくもりを、岡田惠和さんがサラリとしたセリフで描いてくださって……。何気ないシーンなのですが、胸にグッとくるものがあるんです。

東京に出かせぎに来ていた実(沢村一樹)にとって初めての洋食

 赤坂という場所柄、すずふり亭は大臣などの要人も贔屓(ひいき)にする店だと思います。だからこそオーナーの鈴子には、親しみやすくても品のあるスタイルを、と思いました。スタッフの皆さんと髪形はもちろんエプロンの茶色の縁取りのデザインまで、ミリ単位で調整してね。もちろん料理の味は抜群です! 撮影の合間にちょっとコロッケを頂戴したら、本当においしかったぁ(笑)。

 また、この作品では『あまちゃん』で共演した有村架純ちゃんや『奇跡の人』で共演した峯田和伸くんとも再会できました。これからいろいろな物語が紡がれていくと思います。このドラマもたくさんの方々から愛していただけたらうれしいです。

家族のもとに帰る実に、鈴子と料理長の省吾(佐々木蔵之介)から“お土産”が…
“東京を嫌いにならないでくださいね”
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