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青木崇高 青木崇高

青木崇高俳優あおきむねたか

1980年生まれ、大阪府出身。主な出演作に、映画『るろうに剣心』シリーズ、『黄金を抱いて翔べ』『雨にゆれる女』など。NHKでは、連続テレビ小説『ちりとてちん』、大河ドラマ『龍馬伝』『平清盛』、土曜ドラマ『繋がれた明日』『夫婦善哉』、土曜ドラマスペシャル『真珠湾からの帰還 〜軍神と捕虜第一号〜』、ドラマ10『はつ恋』、特集ドラマ『生きたい たすけたい』、木曜時代劇『ちかえもん』など。大河ドラマ『西郷どん』では、薩摩の国父・島津久光役を演じる。

連続テレビ小説 ちりとてちん(2007)

徒然亭草々役

連続テレビ小説 ちりとてちん

インタビュー

 NHKでは二本目の作品です。『ちりとてちん』ファンの方の盛り上がりもすごくて、「見ていたよ」と今でも言っていただきます。

 僕が演じたのは、渡瀬恒彦さん演じる落語家・徒然亭草若の熱血漢な弟子、徒然亭草々。ヒロイン・和田喜代美(貫地谷しほり)と夫婦となる役どころでした。オーディションでは、のちに『あまちゃん』も手がけた演出・井上剛さんがとても印象的で、自分を解放して自由にやらせていただきました。手ごたえというはっきりしたものではありませんが、それに近いものをなんとなく感じていたのを覚えています。

上方落語の世界に飛び込んだ喜代美(貫地谷しほり)は兄弟子の草々にひかれてゆく

 藤本有紀さんの脚本は、一人の人間として大切なテーマに気づかされます。この脚本に出会えたこと、参加できたこと、本当に光栄です。『ちりとてちん』がご縁となり、その後も藤本さんの作品に出演させていただいています。僕の出身地、大阪が舞台のドラマを約1年間かけて演じることができましたし、これまで縁のなかった落語にのめりこむきっかけにもなりました。今でも聞いているんです。本当に忘れられない作品です。以降、粗野な役柄のオファーが多くなったんですけどね(笑)。

個性豊かな“徒然亭”一門
徒然亭草若(渡瀬恒彦)

 渡瀬さんは、現場にいらっしゃるだけで空気がピリッとして、最初はもちろん緊張しましたが、ご飯に連れていって下さるなどかわいがっていただきました。渡瀬さんの背中から現場に向ける愛情を感じましたし、佇まいを目で盗みたくさんのことを教わりました。お芝居について具体的に指導していただくこともあり、「演じるうえで気持ちができているのは伝わってくるけれど、視聴者に伝えるには、角度をつけるなど、テクニックも使わないといけない」。それまでは役の思いを作り込むことばかりに意識を向けていましたが、それだけでは意味がない。出演から11年経ちましたが、今もとても大切にしている大事なことを教わりました。

大河ドラマ 龍馬伝(2010)

後藤象二郎役

大河ドラマ 龍馬伝

インタビュー

 僕が演じた後藤象二郎は、土佐藩上士。坂本龍馬が参加していた土佐勤王党を弾圧したことから、龍馬の脱藩後に和解するまでは邪魔な存在だったと思います。しかし、ヒーロー・坂本龍馬にとっての悪役という簡単な図式には絶対にしたくなかったんです。後藤さんの価値観や個性をちゃんと表現したい。役について常に深く考え、相手の話をよく聞いて反応するというお芝居の基本を大切にし、資料を読み漁りキャラクターを丁寧に作り上げていきました。

土佐藩では後藤ら“上士”と下級藩士“下士”との間に厳しい身分差別があり、対立を深めていた
“下士”である龍馬(福山雅治)への後藤の思いは、嫉妬、驚異、憎しみ…

 そうそうたる出演者はもちろん、カメラワークや技術面でも革新的なことに挑戦した奇跡のような大河でしたので、自分のシーン以外も現場に通わずにはいられませんでした。家にいてもソワソワしちゃうんです。今この瞬間もすごい熱量で撮影が行われていると思うと「見なきゃもったいなさすぎる」。ものすごいエネルギーが集結した現場は、見ていて楽しかったですし、とにかく勉強になりました。

『龍馬伝』は、演出・大友啓史さんという船があって、そこに主人公・坂本龍馬役の福山雅治さんが船長として大きな船を動かしていたのが印象的でした。この作品に携わった一人一人が、海図を出す人間、舵を切る人間とそれぞれにポジションがあって、それぞれが強烈な個性を放ち、それがぶつかった時にすごいエネルギーが発散されたように思います。今でも心に刻まれている強烈な日々でした。現在の自分の表現にもかなり深く影響していますし、今後も何十年も語り継がれる大河だと思います。

歴史に名高い“清風亭会談” 土佐藩のため、後藤と龍馬が手を組む

大河ドラマ 平清盛(2012)

鬼若/弁慶役

大河ドラマ 平清盛

インタビュー

僕が演じた弁慶(鬼若)は今まで数々の作品の中で演じられてきた有名な人物。視聴者の皆さんにも、それぞれに思い描く弁慶像があるのではないでしょうか。けれども僕は、それを想像通りにはしたくなかったんです。白ではなくて色がついてしまっているなら、今までの弁慶像ではなく、変化を加えて「えっ、そう来たか」となる僕のオリジナルの弁慶を表現したいと思い役作りをしました。

比叡山の荒くれ者“鬼若”時代

 弁慶と言えば、自刃しようとする主人・義経を、自らの命をもって最期の瞬間まで守ろうとした“立ち往生”が見せ場。撮影中は不思議な感覚に包まれたのを覚えています。「死」を表現するにあたり、ものすごく「生」を感じたんです。最期を遂げる瞬間をクリエイティブに想像し、それを体現する間中、涙が止まらず、頭では考えられない超越したものを感じました。

鬼気迫る弁慶の“立ち往生”

 『ちりとてちん』、『ちかえもん』など藤本有紀さん脚本のドラマに出演させていただいていますが、『平清盛』もやはり素晴らしい作品でした。弁慶と言えば、牛若丸(のちの義経)と出会ったとされる五条大橋のシーンも印象的ですが、まだ鬼若と呼ばれていた若い時代から描かれていて面白いですよね。藤本さんは愛情を持って物語を描かれる方で、ストーリーを紡ぐ天才だと改めて思います。

義経と弁慶 五条大橋の出会い
遮那王(のちの義経 神木隆之介)

木曜時代劇 ちかえもん(2016)

万吉役

木曜時代劇 ちかえもん

インタビュー

 江戸時代の人形浄瑠璃作者・近松門左衛門が、実在の心中事件を元にして書いた傑作「曾根崎心中」ができるまでのフィクションの物語です。時代劇でもあり、コメディでもあり、松尾スズキさん演じる近松門左衛門が70年代のフォークソングを毎回歌うなど、さまざまなエンターテインメントの要素が詰まっていました。

近松門左衛門(松尾スズキ)の前に現れる万吉は謎の渡世人

 僕が演じたのは、時の将軍・綱吉が親孝行を奨励し「孝行糖」という飴が出回る程の親孝行ブームの中、“不幸糖売り”としてスランプ中の近松門左衛門の前に登場する万吉。近松門左衛門を縮めて「ちかえもん」とかわいらしいニックネームで呼び、突然現れては刃傷沙汰から守ったり、背中を押してあげたりと彼の妖精のような存在です。実は、最終話で明かされる万吉の正体を最初は知らされていませんでした。というのも、万吉役には想像の範疇を超えた役作りが必要だったから。神出鬼没で理屈を超越した存在なので、人間的ではなく妖精的なアプローチで役を表現していきました。自分のできるものを全部を使って演じた役でした。

 この作品は、人形浄瑠璃を見にいくきっかけにもなると思うんです。最終話で披露される「曾根崎心中」を、徳兵衛(小池徹平)とお初(早見あかり)のラブストーリーとして噛み砕いてから見ると泣けてしまうと思います。僕自身も背景を知ってから見ると1話目と最終話では人形浄瑠璃の見え方がガラッと変わりましたからね。本当に見事な物語です。藤本有紀さんの脚本は本当にすばらしく、参加できたことを誇りに思っています。何が本当か嘘か分からないかもしれませんが、心に残ったものがあればそこは気にしなくてと良いと思っています。

徳兵衛(小池徹平)とお初(早見あかり)は心中を決意する

大河ドラマ 西郷どん(2018)

島津久光役

大河ドラマ 西郷どん

インタビュー

 僕が演じているのは薩摩藩主・島津斉興(鹿賀丈史)と由羅(小柳ルミ子)の子、島津久光。主人公の西郷吉之助が慕った島津斉彬(渡辺謙)の異母弟にあたる人物です。彼を演じるにあたり、深く人物像をつくらないといけないと思い、とても緻密に役作りをしています。5月27日放送の第20回「正助の黒い石」では、父・斉興が亡くなり、久光が国父として藩政を動かしていくことになります。ようやく実権を握った彼の変化は、まるで花が蕾から開花するよう。技術、衣装、メイクなどスタッフの力も借りて、そんなイメージを表現したい。そのために入念に打ち合わせをしているので、見ている方にも伝わるとうれしいです。

久光は西郷吉之助(鈴木亮平)にとって、生涯にわたって立ちはだかる壁となる

 斉彬と仲が悪かったという説もありますが、斉彬は久光を評価しており、久光もまた有能な斉彬を尊敬していたそうです。主人公・西郷吉之助と久光は、同じように斉彬の背中を追いかけるものの、反りが合わず確執が生まれてしまいます。『龍馬伝』で演じた後藤象二郎が龍馬にとって目の上のたんこぶだったように、久光もまた西郷の前に立ちはだかる人物になっていくのです。久光の考える薩摩藩を目指していろんな経験を積むことで、西郷との再会がよりドラマチックな展開になれば。ただ単純に西郷にとっての悪ではなく、賢く行動力のある部分も伝われば良いなと思っています。台本に沿いながら、現場で生まれた感情も大切にして作っているので、ますます面白くなっていきます。

久光は斉彬(渡辺謙)から薩摩藩の行く末を託されるが…
斉彬亡き後、実権を握ったのは父の斉興(鹿賀丈史)だった

 幕末を舞台にした大河は今後も描かれていくでしょうが、「青木の島津久光が良かった」と思っていただけるような強烈なインパクトを残したいですし、『西郷どん』がより盛り上がるように引き続き、みんな一丸となって走れたらと思います。

久光は大久保正助(瑛太)の言葉に動かされ、藩を動かしてゆく決意をする
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