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国仲涼子 国仲涼子

国仲涼子女優くになかりょうこ

連続テレビ小説 『ちゅらさん』

連続テレビ小説 『ちゅらさん』

 えりぃ役のオーディションは、“琉球舞踊を踊れる人”という条件がありました。でも私は学校で琉球舞踊を習うことがなかったので、まったく踊れなかったんです。結局、踊れなくてもいいからとオーディションを受ける形になり、ヒロインに受かってから琉球舞踊をしっかり習うことになりました。実はオーディションを受けてからヒロイン発表まで2~3か月経っていたので、私はもう完全に落ちていると思っていたんです。それが、いきなり事務所から連絡があり行ってみると、「絶対に家族にも言わないでください」という前置きがあり、「明日、ヒロイン発表があるのでNHKに行ってください」と言われました。私としては「なんのヒロイン発表ですか?」という感じで、あれよあれよという間の会見で、状況を飲み込める状態ではなかったですね。その後、台本をいただいてから、「ヒロインになったんだ!」と実感して膝がガクガクしました(笑)。

 えりぃは沖縄の太陽みたいなキャラクターなので、とにかくニコニコ笑っていてくださいということでした。当時の私はお芝居がほぼ初めてでしたが、その初めての感じがあのえりぃを作ってくれたのかなと思います。5週目を撮っていた沖縄ロケでは泣かなくてはいけないシーンがありました。全然涙が出なくて、何十テイクも撮りました。それでも涙が出なくて、監督が「泣こうとしないで、感じた気持ちを表情に出してくれればいいよ」と言ってくださったんです。でも、あのシーンで泣けなかったことは私の中でずっと引っかかっていました。そうした芝居の悩みは脚本家の岡田(惠和)さんに相談していたのですが、岡田さんからも「沖縄から出てきて涼子ちゃんはどんな感じだった?」などと、いろいろ聞いてくださいました。電車の乗り方がわからなくて大変だったことや、おばあさんがしゃがんでいたので「大丈夫ですか」と声をかけたら「ほうっておいて!」と言われたこと、「東京のおばぁってこんな感じなんだ」と思ったことを岡田さんにお話しました。そうしたらそのエピソードをそのまま『ちゅらさん』で使ってくださったんです。いつも私が演じやすいようにプロデューサーさんと岡田さんが私の気持ちを細かく聞いてくださったので、私とえりぃがどんどんリンクしていったのだと思います。

  • 第5週 家族に黙って家を出た恵里

荷物の中に家族から声のメッセージが…

 共演者の中では特にガレッジセールのお二人が現場を笑わせてくれたので、急速に家族が仲良くなりました。食卓のシーンに出てくる沖縄の料理はすごくおいしかったですね。沖縄から持ってきたと思うくらい完璧な沖縄料理だったので、みんなバクバク食べていました(笑)。おばぁ(平良とみ)も沖縄を行ったり来たりして大変だったと思うのですが、会うたびに「かぜ引いてないか」「ごはん、ちゃんと食べてるか」と、本当のおばぁみたいに優しくしてくださいました。何年か前に共演者のみんなで集まったのですが、山田(孝之)くんがひげを生やしてきて、「え?誰?恵達(けいたつ)?大人になっちゃったねぇ」とみんなで盛り上がりました(笑)。でも中身はすごく素直で全然変わっていなかったですね。堺(正章)さんは遠くから家族を見守っていてくださる感じでしたが、山田くんがけっこう堺さんにお芝居の相談をしていたので、私はその隣でよくお話を聞いていました。

恵尚役 ゴリさん(ガレッジセール)

おばぁ役の平良とみさん

弟・恵達役の山田孝之さん

 沖縄料理店「ゆがふ」の店長を演じていた藤木(勇人)さんが沖縄の方言指導をしてくださったのですが、沖縄の言葉って年代ごとにちょっと違うんです。女の人と男の人が話す方言、おばぁが話す方言などたくさんあって、おばぁが完璧に話すと字幕を入れないといけないくらい聞き取れないんです。それで方言を統一しようということになったので、えりぃもこてこての沖縄の言葉を話しているんです。おばぁやガレッジセールのお二人も藤木さんに指導されていて、その姿がおもしろかったですね(笑)。

方言指導も務めていた藤木直人さんと

 小橋(賢児)くんにガジュマルの木の下で「結婚しよう」と言われたシーンはよく覚えています。本当は涙をぼろぼろ流すシーンでしたが、リハーサルをしたときに、今まで夢のような存在だった文也くんから面と向かって「結婚しよう」と言われても現実味がなくて、なかなか飲み込むことができなかったんです。そのことを岡田さんに話したら、泣くのではなく「なんで私にプロポーズしてくれたの?」という顔をするように変更してくださいました。そして「私が書くことよりも、涼子ちゃんが思っている気持ちのほうがえりぃだから」と言ってくださったんです。あのシーンから、「私はえりぃだ」と思えるようになり、少しだけ胸を張ってお芝居ができるようになりました。

  • ガジュマルの下でのプロポーズ

 出産シーンも当時はどうしたらいいのかわからなくて、いろいろな友達に電話して、「どうだった?痛かった?」と聞きました。でもみんなそれぞれ感想が違うのでよくわからないまま演じていましたね(笑)。きっと今ならちゃんと演じられると思います(笑)。『ちゅらさん』は『ちゅらさん4』までありまして、沖縄の良さが濃く詰まっている作品です。私も沖縄ってこんなおいしい食べ物があったなとか、沖縄の人たちってこうだよなとか、沖縄について改めて知ることができました。今振り返ると、周りの皆さんに支えられ、すごく愛されていたのだなと思います。

  • 体当たりで挑んだ出産シーン
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