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佐久間良子 佐久間良子

佐久間良子女優さくまよしこ

大河ドラマ『おんな太閤記』

大河ドラマ『おんな太閤記』

 最初にお話をいただいたときは、NHKの大河ドラマの主演ということに、ものすごくとまどいました。1年間通してお受けする自信がなくてずいぶん悩んだのですが、マネージャーから、「これは絶対にやるべき」と強く勧められたんです。決断するのには勇気がいりましたが、これが本当に楽しくて、やりとげたときの達成感も大きなものでした。

 当時は、リハーサルが2日、本番が3日というスケジュールで動いていたので週に5日はNHK。橋田壽賀子先生のご本はセリフが長いので、家に帰ってからもずっと台本に取り組んでセリフを覚えていました。でも、お稽古場で共演者のみなさんと顔を合わせると、すぐに自主的にセリフ合わせが始まるんです。さらに1シーン撮り終わるたびに、車座になってセリフ合わせをする。そんなことを毎回していました。そして1日の最後は、食事会を兼ねた反省会(笑)。みんなとても仲が良くて、チームワークも最高で、素晴らしい現場でしたね。始める前の心配とは裏腹に1年があっという間に過ぎてしまいました。

 ねねのことは、聡明で素晴らしい女性だと思いながら演じていましたが、後々、改めてその器の大きさ、ふところの深さに感じ入ることも多かったですね。やはり、並みの女性ではない。秀吉のことをとても愛していたけれど、結局は自分の手のひらで動かして、しっかりと守っていたような気がします。立派なお城に住み、秀吉にはずいぶん大勢の家臣がいるようになっても、決して自分の原点を忘れず、家族や身内のみんなを温かく包み込む。そういうところがとても素敵で、だからこそみんなに慕われたんでしょうね。

 西田敏行さんの秀吉も素晴らしかったですよ。リハーサルのときから、お互いにアイデアをいろいろ出し合ってお芝居を作っていったのですが、その時々の秀吉がとってもかわいらしくて(笑)。だから、どんなに外に女性を作っても憎めないんですよね。もちろん、ねねの本当の心の中には女としての苦悩があったと思います。でも、そんなことは表に出さない。秀吉を心から愛していたのでしょうね。素晴らしい人です。

 ひとつ不思議なことがあったんですよ。歴史上の人物を演じるときは必ずお墓参りをするので、このときも撮影が始まる前に、NHKのスタッフ全員で京都を訪れたんです。小春日和の暖かく気持ちのいい日でした。大政所、秀吉、そしてねね、それぞれのお墓にお参りしたのですが、ねねのところで「私が演じさせていただきます」と手を合わせたら、お線香の煙がすーっと私のところに流れてきたんです。風も何もない穏やかな日で、ほかのお線香の煙は真っ直ぐ上に立ち上っているのに…。このとき、ねねが見守ってくださるんだなと、そんなことを思って感激したことを覚えています。

  • 仲がよかったという出演陣
  • 橋田壽賀子作品に多く登場する泉ピン子さん、長山藍子さん、赤木春恵さん
  • 足軽時代の藤吉郎とねね
  • 秀吉とねね

大河ドラマ『新・平家物語』

盛者必衰の運命をたどった平家一門の政権獲得から栄華の時代、そして壇ノ浦で源氏に敗れるまでの姿を描いた華やかな歴史絵巻。佐久間良子さんは建礼門院徳子を演じた。

大河ドラマ『新・平家物語』

 初めて大河ドラマに出演させていただいた作品なので、とても深く心に残っています。ことに最終回が忘れられません。

 私の役は平清盛の娘・徳子でしたが、壇ノ浦で安徳天皇が海に沈み、私は引き揚げられて寂光院で菩提を弔う日々。そこへ滝沢修さんが演じられた後白河法皇が詫びに来るというシーンでした。スタジオ全体に作られた寂光院の庭のセットで、尼になった徳子が摘み草をしているところに、後白河法皇が歩いていらっしゃるんです。私はまだ新人で滝沢さんといえば演劇界の重鎮、その姿が見えたときなんともいえず胸が迫るような思いで…。徳子の心境や、最終回ということも重なったのでしょうが、いまも鮮明に記憶に残るシーンです。

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