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石倉三郎 石倉三郎

石倉三郎俳優いしくらさぶろう

1946年生まれ、香川県出身。東映京都撮影所の大部屋俳優として任侠映画等に出演。その後、コント・レオナルドを結成し活動するが85年に解散し俳優に復帰。ドラマ『鉄道員/青春編』『二十四の瞳』『下町ロケット』、映画『四十七人の刺客』『座頭市』『つむぐもの!』など、数々の作品に出演。NHKでは、『上杉鷹山』『再生の町』『大岡越前』、連続テレビ小説『ひらり』『すずらん』『だんだん』、大河ドラマ『葵 徳川三代』『功名が辻』など。『小吉の女房』では、勝家の用人・利平次役で出演。

連続テレビ小説 ひらり(1992)

深川銀次役

連続テレビ小説 ひらり

インタビュー

 若いころに見た『おはなはん』がすごく印象に残っていたので、『ひらり』の出演が決まったときは嬉しかったですね。だけど、「まさか!」とも思ったんですよ。だって、NHKの朝のテレビ小説が最も似合わない男だと思っていましたから(笑)。俺なんかでいいのかなって、おっかなびっくりでした。

 銀次の役は面白かったですよ。とび職の職人で曲がったことが大嫌い、昔かたぎの頑固者といういかにも江戸っ子らしい性格の人物。僕自身、関西出身なのになぜか下町育ちだと思われることが多かったので、言葉も役どころも違和感なく演じることができました。花沢徳衛さんが演じられた父親の金太郎もちゃきちゃきの江戸っ子でしたね。花沢先生には、いろいろなことを教えていただきました。たとえば、NGを出してしまって恐縮していると「いちいち謝らなくたっていいんだ。NGなんか誰だって出すんだよ。そんなことでびくびくしてちゃダメだよ」って。本当にいい親父で、素敵な方でした。

鳶(とび)頭の金太郎(花沢徳衛)と銀次親子
銀次は相撲好きのヒロイン・ひらり(石田ひかり)の叔父
銀次は梅若部屋のおかみ・明子(池内淳子)に密かな思いを寄せる

 不思議だったのは銀次の酒の肴(さかな)がなぜかキャベツだったこと。それも生のキャベツを食べながら酒を飲むシーンが有名になってしまって、全国から僕のところにキャベツが送られて来て困ってしまったことを覚えています。実は脚本の内館牧子先生の弟さんがそうされていたらしいんですが、僕は日本酒にキャベツなんて両方甘いんだから絶対合わないと思いながらやっていました(笑)。

 ただ、市川崑監督の映画『四十七士の刺客』に抜擢していただいたのはそのおかげなんです。監督に僕のこと知っているんですかって聞いたら、「朝のNHKでキャベツ食うとったやろ、見てたよ」って。嬉しかったですね。

酒のさかなはいつもキャベツ…

連続テレビ小説 すずらん(1999)

中村松吉役

連続テレビ小説 すずらん

インタビュー

 北海道の留萌地方にある架空の駅・明日萌(あしもい)の駅舎に捨てられていたヒロイン・萌(遠野凪子 現:なぎこ)の人生を描いた物語で、僕にとっても忘れられない思い出がある作品です。

 中村屋という駅前旅館を父親から継いだのが松吉。その父親・千吉が三木のり平さんだったんです。残念ながら三木さんは撮影が始まってまもなくご病気で亡くなり、途中で今福将雄さんと交替されました。短い間でしたが、ご一緒しているときに、のり平の親父さんから何かの会話で「箸置きって、どういう意味かわかるか、さぶ?」と聞かれたんですよ。あの箸置きに別の意味があるのかなと思ったら、「あってもなくても、いいもんなんだよ」って。そしたら、その後、松吉と幸子(萬田久子)の夫婦げんかの場面で、そのままセリフになって出てきた。「松吉!」「なんだよ、てめえ」と返したところで、「この箸置き!」ってね(笑)。それも含めてのり平の親父さんのことは今も心に残っています。

生まれてまもなく駅に置き去りにされた萌(少女時代:柊瑠美)の波乱万丈の物語
中村旅館の幸子(萬田久子)と松吉夫婦は萌を気にかけ、見守る
中村旅館の隠居で松吉の父・千吉(三木のり平)

 冬の北海道ロケは、寒かったけれど楽しかったですよ。まずセットがすごかった。沼田町の無人駅だった恵比島駅がドラマの明日萌駅に変身し、駅前広場にも町並みのセットが建てられて、昭和初期の雰囲気がものすごく出ていました。そこに実際にSLが走る風景は感動的でした。今はどうなったのかなー。しばらくはそのまま残っていたようなんですが……。でも、いまだに沼田町の町長さんから何か送っていただいたりしています。

 悲しい物語だけれど、周りの大人たちが明るかったし、時代背景もよかったんでしょう。今見ると最高の時代だったと思いますよ。今はなんか殺伐(さつばつ)としちゃって、しんどい世の中ですからね。

松吉は駅に赤ん坊を置き去りにした女と出会っていた…
あのとき気づいていれば、と松吉は萌(遠野なぎこ)にわびる

大河ドラマ 功名が辻(2006)

前野将右衛門役

大河ドラマ 功名が辻

インタビュー

 豊臣秀吉(柄本明)の古くからの家臣で山内一豊(上川隆也)の先輩の役でした。プロレスラーの高山善廣さんが演じた蜂須賀小六とは義兄弟の盟を約していた人物だったので、あれ以来、高山さんとはずっと付き合っていました。高山さんの芝居を見ていると勉強になりましたよ。本業が俳優さんではない素人さんなのに、僕らと遜色がない。それが存在感というものかも知れませんが、今見ても「なるほど、そういうことなのか」と思わされます。

将右衛門と蜂須賀小六(高山善廣)は義兄弟の杯を交わした盟友
秀吉(柄本明)が母・なかを人質に出すと知って小六は激怒する
秀吉を締め上げた小六も倒れてしまう!

 もう一つ、印象に残っているのは柄本明さんの秀吉メーキャップがどんどんエスカレートしていったことです。いわゆる「猿顔」メークを年齢とともに進化させたり、日焼けしていた若いころから後年は色白になったり。僕なんかメークさんに任せっぱなしなのに、あんなに自由に自分自身を変えていくんだ、さすがだなって、憧れの目で見ていました。

 大変だったのは、戦国時代なので合戦シーンが多かったこと。琵琶湖の近くで、暑い中、重い甲冑を着けて戦うシーンでは、エキストラさんが音を上げていました。その点、年齢いっている僕らのほうがタフだったけど、でもやっぱりまいりましたね。

天下人となった秀吉は変わってしまった、と将右衛門は嘆き…

土曜ドラマ 刑事の現場(2008)

野下浩美役

土曜ドラマ 刑事の現場

インタビュー

 これは面白かったなあ。名古屋のNHKで制作したドラマだったんですが、わりと攻めている感じでしょ(笑)。刑事ドラマといっても、犯人逮捕やアクションが目的というより、ベテランが新人に技術と技を伝える。警察の世代交代がテーマになっていて、ベテラン刑事と新人刑事がコンビを組んで事件に挑むというのが新鮮でしたね。

野下と伊勢崎(寺尾聰)は愛知県警東和署のベテラン刑事
瑞穂(池脇千鶴)と啓吾(森山未來)は二十代の若き刑事

 この現場で印象的だったのは、新人刑事を演じた森山未來くんや、女性刑事役の池脇千鶴ちゃんなど、若手の役者さんがすごくよかったこと。「こいつら、すごいなー」って圧倒されたことが何度もありましたよ。

 出演者が名古屋に滞在しての撮影だったので、主演の寺尾聰さんをはじめ、よくみんなで一緒に食事に行ったり、飲みに行ったりしたことも思い出です。名古屋はご飯もおいしかったしね(笑)。

 池脇千鶴ちゃんは、その後、何か別のバラエティー番組で僕のことを指名してくれて、ご一緒したこともありました。

若手とベテランが時に対立もしながら協力し、事件に挑んでゆく
所轄警察署の長期取材をベースに作られたリアルな刑事ドラマ

BS時代劇 小吉の女房(2019)

利平次役

BS時代劇 小吉の女房

インタビュー

 時代劇ホームドラマというのか、貧乏旗本だった勝海舟の父と奥さんの物語というのがいいですね。誰もが知っている幕末の英雄というより、暴れん坊でくすぶっている小吉、それを支える明るい奥さんがお信。古田新太くんと沢口靖子さんという組み合わせがまた絶妙なんです。人のことは言えないけど(笑)、簡単に言うと二枚目じゃない古田くんと、いい女の沢口さんというのが臨場感があってリアル。また沢口さんがこの役に似合っていて、天真爛漫(らんまん)な明るい笑顔が本当に素敵でした。

お人よしで無鉄砲な小吉(古田新太)の周囲にはトラブルが絶えない
おっとりのんびり、小吉を支えるお信(沢口靖子)

 僕の役はそんな勝家の用人で、子ども時代から二人を見ているので、ものすごい小吉びいき。誰がなんと言おうと支えていくという役どころです。猛暑の真夏に京都で撮影していたので、かつらの中が蒸れるような暑さ。大変ではありましたけど、やっぱりこういう時代劇はいいですよね。

 登勢役でご出演されていた江波杏子さんが、撮影後、急逝されてしまいましたが、撮影中は誰よりも元気だったんです。遺作となってしまいましたが、そんな江波さんの素敵さが作品の中に出ていると思います。このドラマは面白いのできっとヒットしますよ。

お信の母・登勢(江波杏子)にとって小吉は要職に就けないダメ婿だが…
利平次とお信はどんなときも小吉の味方
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