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玉山鉄二 玉山鉄二

玉山鉄二俳優たまやまてつじ

1980年生まれ。京都府出身。1999年ドラマ『ナオミ』でデビュー。映画『手紙』や『チーム・バチスタの栄光』、『ルパン三世』など、話題作にも多数出演。NHKでは2014年の連続テレビ小説『マッサン』で初主演を務めた。大河ドラマは『天地人』、『八重の桜』に出演し、『西鄕どん』では桂小五郎を演じる。2018年『バカボンのパパよりバカなパパ』でNHK2度目の主演。赤塚不二夫役でこれまでにない破天荒な三枚目を演じている。

広島開局80年ドラマ 帽子(2008)

河原吾朗役

広島開局80年ドラマ 帽子

インタビュー

 もう10年くらい前になるんですね。僕が演じる吾朗は、親に対する不信感を持っており、仕事も宙ぶらりん、自分の人生に自信が持てない人物でした。そして主演の緒形拳さん演じる春平は、吾朗を捨てた母・世津(田中裕子)と幼なじみという役柄でした。

 緒形さんは自分にとって雲の上の存在で、その方と同じ作品に出演できることがどれほどすごいことか、自分なりにわかっていたつもりですが、今改めてその重さを感じています。緒形さんはとても周りをよく見ている方で、春平が営む帽子店に置いてある美術さんが用意した小道具や美術品を見て、「こんなものよく集めてきたな、すごいよ」とおっしゃっていました。やはりご自分が努力されているからこそ、他人の努力に敏感に気づけるのでしょうね。そういった周りへの気遣いなど、芝居以外でも緒形さんに教わることができて本当によかったと思います。

帽子職人の春平(緒形拳)は事あるごとに警備員の吾朗を呼びつける

 世津に会うために広島から東京へ新幹線で向かうシーンはとくによく覚えています。緒形さんの芝居はつねに全力。たとえば、新幹線の中で春平が吾朗の頭をコツンと小突くシーンでは、思いきりグーで殴るので、スタッフさんがびっくりするほどの音がしていました(笑)。

母を罵倒するために会いにいく、という吾朗に春平は…

 また、舞台となる九州に向かう新幹線の中では、いろいろなお話をさせていただきました。九州に僕の大好きなうなぎ屋さんがあるとお話させていただいたら、緒形さんが「玉(玉山)がそこまで言うなら俺も連れていってくれよ」とおっしゃられて、実際に一緒にうなぎを食べに行ったんです。当時の緒形さんの体調を考えると、うなぎのような重いものを食べることはすごく大変だったと思います。でも、パクパク食べてくださって、「こんなうまいうなぎは食べたことがない。玉、ありがとな」と……。現場での緒形さんとの会話やことば、緒形さんの記憶は僕の大きな財産になっています。

緒形拳は放送から2か月後の2008年10月に永眠

大河ドラマ 天地人(2009)

上杉景虎役

大河ドラマ 天地人

インタビュー

 僕にとって初めての大河ドラマでした。しかもそれまでに時代劇をたくさん経験していたわけでもなかったので、本当に緊張しながら現場に行ったことを覚えています。右も左もわからない状況で、とにかく一心不乱にやらなきゃということばかり考えていました。

 上杉景虎という役は、美しく聡明であると台本に書かれていたので、立ち振る舞いにはかなり気を配っていました。皆があぐらでも僕は正座をしたり、普通は膝に置く手を握るところを、指を開いて揃えたりと、所作の先生と相談しながら、いかに優雅に見えるかを心がけていました。

景虎の妻・華姫(相武紗季)

 上杉謙信(阿部寛)亡き後、家督争い「御館の乱」が起こり、義兄弟である景勝(北村一輝)と景虎は戦うことになるのですが、二人とも養子であることがさらにこの戦いの残酷さを生んでいたように思います。あの時代は跡目争いで、血をも越えないといけない部分がありましたが、僕が演じる景虎に与えられた役割というのは、“きれいな切なさ”をいかに表現できるかということだったと思います。景勝役の北村さんとも「御館の乱は切なく悲しい戦に見えればいいね」と話をしていたことを覚えています。

上杉家の家督をめぐって景虎と景勝(北村一輝)の争いが起こり…

 景虎の最期は自分で引き際を決める潔さがありました。妻・華姫(相武紗季)を腕に抱いて歩くシーンは幻想的でしたよね。恥ずかしくなるようなロマンチックなセリフも言い合う浮世離れしたカップルだったので、愛することのすばらしさを夫婦のシーンではまっすぐに表現できたらいいなと思って演じました。

追いつめられた景虎は華姫とともに自害する

大河ドラマ 八重の桜(2013)

山川大蔵役

大河ドラマ 八重の桜

インタビュー

 当時、撮影で福島に行かせていただいたのですが、東日本大震災からあまり時間もたっていなかったので、どうにか僕たちができる形で、僕たちが思う復興の手助けをできないか、応援ができたらいいねと、キャスト同士で話していたことを鮮明に覚えています。

大蔵は幼なじみの八重(綾瀬はるか)にひそかに思いを寄せていた

 僕が演じた山川大蔵は、会津藩士のリーダー的存在で、維新後も旧会津藩の人々をまとめた人物です。「鳥羽・伏見の戦い」では、山本覚馬(西島秀俊)に代わり、覚馬と八重(綾瀬はるか)の弟である三郎(工藤阿須加)の最期を見届けます。このシーンは今でもすごく心に残っています。「日光口の戦い」では、土佐藩の板垣退助らに一歩も引かず、戦う大蔵がいました。それは、強者にこびない姿勢、勇敢な戦いぶりを見せることで会津藩の名誉を守りたいという思いがあったからだと思います。彼岸獅子を先頭に敵兵の中を馬で歩き、鶴ヶ城に入場したエピソードも、きっとその一念と機転から生まれた行動だったのではないでしょうか。

会津藩の中心となって新政府軍と戦う

 幕末、“朝敵”と呼ばれた会津藩は、つらい月日を何年も過ごします。藩士のなかには北海道に流された者がいるなど、忍びに忍んで生きていましたが、心の奥底にボッとともっている火は決して消えることはありませんでした。その大蔵の火が今でも僕のなかで燃え続けている感じがあります。ただ、2018年の大河ドラマ『西郷どん』では、会津藩の敵である長州の人間、桂小五郎を演じているので、非常に複雑であり、感慨深いものがあります。しかし、長州は長州で会津と同じように、“朝敵”と呼ばれていた時代もあるので、大蔵を演じていたときと似たような気持ちになる部分があります。

連続テレビ小説 マッサン(2014)

亀山政春役

連続テレビ小説 マッサン

インタビュー

 “朝ドラ”初出演、しかも主演ということもあり、プレッシャーがありましたが、とにかく楽しかったです。

 僕が演じるマッサン(亀山政春)の妻・エリーを演じるシャーロット・ケイト・フォックスさんはとても真面目で、誰よりも頑張っていました。日本語もわからず、日本の撮影現場で毎日新しいことに直面するので、時代は違いますが、エリーのモデルとなった竹鶴リタさんが戦前、スコットランドから日本に来たときと少なからず似たような状況だったのだと思います。ですから彼女が驚く顔や笑顔、そして涙はとてもリアルでしたね。シャーロットさんの頑張る姿を見ていると、僕もさらに頑張ろうと思えましたし、弱音を吐けないと思いました。

ウィスキー造りに人生を捧げた政春と妻・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の物語

 住吉酒造社長・田中大作役の西川きよしさんは本当に楽しい方で、僕の新しい芝居の引き出しを開けてくださいましたし、鴨居欣次郎役の堤真一さんは冗談を言って現場を和ませてくださいました。風間杜夫さんが演じる森野熊虎は強烈なインパクトでしたよね(笑)。

鴨居欣次郎(堤真一)は政春を工場長に初の国産ウィスキー製造に取り組む
北海道・小樽で政春が出会った熊虎(風間杜夫)はニシン漁師の網元

 マッサンは最初、ウィスキー造りとエリーのことばかりに情熱を傾けていて、それ以外のところでは少し抜けていて、空気も読まない(笑)。でも毎朝、テレビを見てくださる皆さんが、「ダメなところもあるけど、一生懸命な姿が応援したくなるよね」と感じていただけたらと思い、演じていました。

 マッサンとエリーの人生にはいろいろな事件がありましたが、この夫婦のすばらしさはピュアなところ。正面から問題を乗り越えるために、結果、遠回りをすることになっても、そのうまくいかない感じがこの夫婦の味わいだったと思っています。

土曜ドラマ バカボンのパパよりバカなパパ(2018)

赤塚不二夫役

土曜ドラマ バカボンのパパよりバカなパパ

インタビュー

 最初に赤塚不二夫役というお話を聞いたときは、僕が演じる役ではないんじゃないかと思ったのですが、自分なりに赤塚さんのことを調べ、ドキュメンタリーも見させていただくと、赤塚さんの生き方にだんだん憧れを抱くようになったんです。赤塚さんが戦争を体験した上で、笑いのすばらしさを伝えたかったことを知りましたし、博愛の精神を持っていたことを知りました。垣根があるから争いごとが生まれたり、他人を否定したりすることがあると思うんですけど、みんながその垣根を取っ払ってバカをやって笑いに包まれれば、自然とみんなが笑顔で手と手をつないでいく。きっと赤塚さんはそう思ったのだと思います。僕も共感することがたくさんあったので、「この役をやらなければいけない」と思い、引き受けさせていただきました。

娘のりえ子(森川葵)、前妻の登茂子(長谷川京子)同席での眞知子(比嘉愛未)との結婚会見

 僕はどちらかというと空気をよんでしまうタイプで、常識からはみ出ることができないんです。だからまずそこを取り除かないとダメだと思い、リハーサルから、ひらめいたことすべてをことばにして、体で表現していこうと思いました。自分のなかのブレーキを外し、この場で言えないようなこともアドリブで言っていましたし、シェーのポーズも女装もまったく恥ずかしくなかったです(笑)。

“これでいいのだ!”

 赤塚さんの一人娘のりえ子を森川葵さんが演じ、その子ども時代を住田萌乃さんが演じていましたが、住田さんは『マッサン』のときのマッサンの子ども・エマ役だったんです。当時、彼女がくれた手紙に、「いつかまたお仕事一緒にしましょうね」と書いてあったので、本作で共演できてうれしかったですね。

赤塚りえ子(小学生時代:住田萌乃)
『マッサン』 政春(玉山鉄二)の娘エマの幼少期を演じた住田萌乃

 赤塚さんの編集者役の浅香航大さんとも『マッサン』で共演していましたが、彼とはふだんから仲がいいので、この撮影中もサウナに行ったり、帰りにステーキをごちそうするという日々を過ごしていました(笑)。

編集者・横井(浅香航大)は仕事も遊びも不二夫と一緒
『マッサン』の浅香航大 政春にウィスキー醸造を学ぶ鴨居英一郎役

 長谷川京子さん、比嘉愛未さん、馬場徹くん、森川葵さんも、みんながみんなで助け合って、補ってという感じがあったので、クランクアップしてから家族のキャストだけで食事に行ったんです。最後は感謝の気持ちを込めて、僕が考える皆さんのイメージに合うものをプレゼントさせていただきました。本当に皆さんには感謝しています。

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