一覧に戻る

50音から探す

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
菅野美穂 菅野美穂

菅野美穂女優かんのみほ

1977年生まれ。埼玉県出身。93年、ドラマ『ツインズ教師』でデビュー。98年、ドラマ『君の手がささやいている』でエランドール賞新人賞第3回大賞を受賞。主な主演作に、映画『落下する夕方』『奇跡のリンゴ』、ドラマ『砂の塔』『イグアナの娘』『結婚しない』など。NHKでは、連続テレビ小説『走らんか!』『ちゅらさん』『べっぴんさん』、『坂の上の雲』などに出演。連続テレビ小説『ひよっこ』では、女優・川本世津子役で出演。

連続テレビ小説 ちゅらさん(2001)

城ノ内真理亜役

連続テレビ小説 ちゅらさん

インタビュー

 この作品は、6年ぶりに出演させていただいた二度目の連続テレビ小説でした。最初が『走らんか!』で、当時“朝ドラ”の歴代ヒロインは、撮影中盤になるとスタジオに歩いていくのもきつくなるくらい消耗すると言われていたんです。私自身、高校3年生で進路に迷っていたころでもあり、とても大変だったことを覚えていました。

 『ちゅらさん』で古波蔵恵理を演じた国仲(涼子)さんと共演させていただいて興味深かったのは、一人の女優さんの変化をドキュメンタリーのように目の当たりにできたことでした。えりぃ=恵理として過ごす時間のほうが圧倒的に長いことで、国仲さんがどんどん役の人物に変わっていくんです。そこがまさに“朝ドラ”の醍醐味なんだなと思いました。

 このドラマで私が演じたのは、上京したえりぃが暮らすアパート「一風館」の住人で、少し風変わりなメルヘン作家という役でした。真理亜に限らず、このアパートの住人はみんな個性派というか、キャラが立っていましたけどね(笑)。真理亜は黒い服しか着ないという設定の女性で、えりぃには歯に衣着せず、厳しいことばかり言っていました。でも、その実、太陽のように明るいえりぃに憧れ、彼女を見ていると自己嫌悪に陥っていた。そんな役どころだったことを覚えています。

毒舌家の真理亜は天真爛漫なえりぃ(国仲涼子)に振り回されっぱなし…

 “朝ドラ”といえば、子どもが生まれたことがきっかけで改めてわかったことがありました。子どもの授乳期には、どうしても夜中に何度も起きなくてはいけないので、朝の8時になると「ああ、きょうも長い夜を乗り切った」という気分になるんです。そのときに始まるのが“朝ドラ”(笑)。『まれ』を放送していたころのことです。すごく熱中して見ていたのに、終わってすぐ次の『あさが来た』が始まるとまたごく自然に入り込むことができる。これまで出演者の立場だったので不思議な感覚でしたが、ああ、みなさんはこんな感じで楽しんでいらっしゃるんだと初めて実感することができた貴重な機会になりました。

“ちゅらさん”は第4作まで制作されている人気シリーズ

ハイビジョン特集 菅野美穂 インド・ヨガ聖地への旅(2007)

ハイビジョン特集 菅野美穂 インド・ヨガ聖地への旅

インタビュー

 この番組のお話をいただいたのは、私がヨガを初めてまだ1年と少ししたころだったと思います。学生のころは陸上部だったのですが、ハードな運動が好きではないということに気づいて(笑)、ヨガは穏やかで長く続けられそうな運動だなと興味を持ったのが最初でした。その後、一人旅で訪れたニューヨークでヨガスタジオのレッスンに参加してみたら、ものすごい筋肉痛!全然、穏やかじゃないと思ったのですが(笑)、ある監督さんから「演じ手さんは心と体の調整をするものだから、ヨガはいいと思うよ」と言っていただいたこともあり、「よし、やろう!」と始めたんです。

 ヨガがアシュラム(ヨガの道場)で修行のために行うものだということも、この番組でインドを旅するまで知りませんでした。私はヒンズー教徒ではないどころか、小さいころは母に連れられて教会の日曜学校に通い、高校は仏教系という具合でしたから(笑)。でも、ヨガの聖地・リシケーシのアシュラムを訪れたとき、ブッダからキリストまですべての神様が祀られている光景を目にしたんです。ただ一人の神様ではなく、人々が手を合わせる存在がすべて神様だということ。その包容力と柔らかさがすごく素敵だと思えて、何かに手を合わせることの大事さを知りました。そして、この旅でたくさんの出会いや人々の思いにふれて、ヨガがもっと好きになりました。

ヨガの聖地リシケーシの道場で

 とくに心に残っているのが世界各国でヨガの精神と実践を伝えてこられた最高齢の指導者・チダナンダさんに、リシケーシでお会いできたことでした。食べるためではなく、生きるために食べるという方なので一日に召し上がるのはこぶし一握り。生涯、一本のタバコも吸わず、一滴のお酒も飲まず、一片の肉も食べず亡くなっていった方でした。私がお会いしたときは療養中で、ベッドから起き上がれない状態だったのにもかかわらず、「ようこそいらっしゃいました。私にできることは何かありますか?」とおっしゃってくださったんです。そして「ヨガはインドで生まれましたが、世界中のみなさんのものですから。太陽に向かって太陽礼拝をすることが、いいことだと私は思います」と。そのときの驚きと感動は忘れられません。それ以来、撮影スタジオに着いたら、まず控え室で太陽礼拝をワンセットやって、「よし、やるぞ!」となりました。ただ、子どもが生まれてからは、なかなかそうもいかなくなりましたが(笑)。

ヨガはインドの古代哲学だと語るチダナンダさん
ヨガの基本のポーズ“太陽礼拝”

スペシャルドラマ 坂の上の雲(2009~2011)

正岡律役

スペシャルドラマ 坂の上の雲

インタビュー

 3年間という歳月をかけて作りあげる作品に関わるというのは、キャストのみなさん、スタッフのみなさんにとって、おそらく一生に一度のことだろうなと思いながら、私も参加させていただいていました。撮影も1日に1シーンとか2シーンというていねいな撮り方をしていたのですが、時代背景もあり、毎回、今生の別れを撮っているようなところもありましたね。

 私が演じた正岡子規の妹・律は、司馬遼太郎さんの原作には2,3行しか出てきません。でも日本が世界に向かって開いたばかりのころのお話で、時代の空気が「これから先、僕たちは何にでもなれるんだ」という希望と明るさに満ちている。『坂の上の雲』を読んでいるだけでワクワクして、ああ、私も男の人に生まれたかったなと思ったことを覚えています。

秋山真之(本木雅弘)と正岡子規(香川照之)は幼い頃からの親友
律は真之にほのかな想いを寄せるが…

 でも、明治の男を演じられたみなさんは本当に役作りが大変だったと思います。とくに子規役の香川照之さんは壮絶で、半年かけて10数キロ減量されていました。律が子規の背中をさするシーンがあったのですが、手をふれただけで背骨がゴツゴツとあたり、いたたまれない思いでした。それでいて現場での香川さんの明るさに救われる思いもありました。

 また秋山真之を演じられた本木雅弘さんと香川さんが、お互いに違うものを投げ合いながらシーンをよりよいものにしようとお芝居されている。それを間近で拝見していて、「ああ、ここにも青春が!」(笑)と感動したことを覚えています。本木さんとは何度か共演させていただいたのですが、あんなに演技が楽しそうな姿を見るのは初めてだったかもしれません。

律は重い病に侵された子規を献身的に看病する
軍人となった幼なじみに子規は“生き抜いておくれ”と…

連続テレビ小説 べっぴんさん(2016~2017)

坂東はな役・語り

連続テレビ小説 べっぴんさん

インタビュー

 子どもが生まれる前、仕事に復帰するときは何も制限をつけないことにしようと思っていたんです。それが、いざ自分の子どもを抱いてみたら、そんなこと無理だとわかりました(笑)。では、できる範囲で何があるのかなと思ったとき、これまでお世話になった人ともう一度、お仕事をしたいということでした。そんなとき、『べっぴんさん』のプロデューサーさんからお手紙をいただいたんです。それが、あの『走らんか!』でご一緒した方だったので、すごく嬉しかったですね。

 私が演じた坂東はなさんは、二人の娘を残して先にこの世を去らなくてはいけなかった母親です。死を予感しながらも、大事なことを娘たちに伝える姿など、こうでありたいと思うような母親像でした。もし私だったらと考えると、うちは息子ですが、いずれにしても、きっともっとじたばたしてしまうんだろうなと考えたりしましたね。私は、語りも担当させていただいていたので、2週間に一度くらいのペースで大阪に通ったのですが、さすがにまだ手のかかる時期の息子を抱えての移動はあれがぎりぎりマックスだったかも(笑)。その分、思い出に残る作品になりました。

はなは病弱ながら懸命に夫の事業を手伝う

 また大阪に行ったときは、撮影スタジオをのぞかせていただいたりしたのですが、前室(スタジオ前の控えスペース)がとてもほがらかなんです。ヒロインの芳根京子さんのお人柄というか、ほんわかした雰囲気なんです。それは、そのまま作品の雰囲気にも反映されていたよう気がしています。

娘に伝えた“使う人を思いやるものづくり”
はなの心はすみれ(芳根京子)へと受け継がれる

連続テレビ小説 ひよっこ(2017)

川本世津子役

連続テレビ小説 ひよっこ

インタビュー

 岡田惠和さんとは何度かご一緒させていただいているのですが、『ひよっこ』はいままでの岡田さんの本の中で一番素敵だと思いながら読んでいます。なにげないシーンでふと涙が出たり、最初は笑っていたのにいつのまにか泣けてくるといったことが、たびたび。岡田さんの優しさがしみてくるというか、それを狙うとあざとくなるのに、決してそんなことなくて……。キャラクターも、イヤな人やわかりやすい悪人は出てこないですよね。そんな中、とても印象に残っているのが、みね子(有村架純)が島谷さん(竹内涼馬)に「お金がなくていいことなんて、一つもないですよ。持っているからそういうふうに言うんです」と言ったシーン。みね子ちゃんの清らかさと現実、そして自分から優しく離れようとしている姿にとても感動しました。

ヒロイン・みね子(有村架純)

 私の役については、あ、岡田さんは10代のころとは違う役、今までとは違う何かを一緒にやろうと誘ってくださっているんだなと感じました。信頼して、のりしろというか余白も作ってくださっているなとも思います。それでも、なぜに私に昭和の大女優をやらせようと思ったのか、いまだにわからないんですけどね(笑)。『ひよっこ』が描く60年代、日本の芸能界も今とは違う元気があった時期なので、私の演じる川本世津子も昭和の一パーツとして描こうとしたのかもしれません。それでも、少しとまどいもありましたよ。『べっぴんさん』でお母さん役だったのに、ここでは愛人役ですから。岡田さんもすごい球を投げてくるなって(笑)。

国民的人気女優・川本世津子を演じる

 最初に台本を読んだとき、理不尽だと思う部分もありましたしね。失踪していた実さん(沢村一樹)を迎えに世津子の家に、奥さんの美代子さん(木村佳乃)とみね子がやってきたとき。谷田部家の家族3人と対面しながら、本当に何とも言えず大声で泣き出したい気分でした。でも、それが許されるのは美代子さんだけなんですよね。世津子は、身寄りのない実さんを保護して、家族が探しているかもしれないから、明日返そう、明後日返そう、そう思いながら、実さんの存在に癒やされてそのまま来てしまった。そのことがいかに罪深いことだったのか気づいてがく然として。その心境も含めて“朝ドラ”らしからない状況なのではないかと、ひやひやしながら演じていました。でも、不思議なことにそこもまた画面の中に入ると『ひよっこ』の世界になっているんですね。そこがすごいですね。

みね子から家族の元に帰った実が元気だと聞かされ…
その他の出演番組を見る ※類似の氏名が検索される場合があります。
一覧から探す