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満島ひかり 満島ひかり

満島ひかり女優みつしまひかり

土曜ドラマ『トットてれび』

土曜ドラマ『トットてれび』

『トットてれび』には、ほかのテレビドラマとは違う何か特殊なパワーがあるように感じています。徹子さんを演じていても不思議な感覚になることがあるんですよね。特にドラマ後半に入ると向田邦子さんや渥美清さん、森繁久彌さんとの関係を描く話になり、その感覚が多くなったように思います。向田さんと向田さんを演じるミムラちゃん、渥美さんと渥美さんを演じる中村獅童さん、森繁さんと森繁さんを演じる吉田鋼太郎さんが同時に目の前にいる感じとでもいうのでしょうか。自分自身も徹子さんの着ぐるみの中から目だけを出しているような気持ちになることがありました。このことを話すとミムラちゃんも獅童さんも鋼太郎さんも同じように感じているらしく、「自分たちではどうにもならない力が働いているようだね」と話をしました。

第1話から第3話まではみんなでテレビジョンを作るテレビの始まりの時代を描き、第4話では徹子さんがこれからどう進もうかと悩む姿を描きました。この第4話では、かつて私と同じグループで歌っていた(三浦)大知くんがチャップリン役で登場していて、久しぶりに一緒に踊ったのでとても楽しかったです。あまりに楽しく踊っていたからか、私の玉ねぎ頭のカツラが上がってしまい、前髪が徐々に短くなっているんですよ。でも周りの誰も気づいていないし、楽しいからまぁいいか! と思って、そのまま踊っています(笑)。

第5話からは未知の世界でした。徹子さんのように大事な友達を亡くしたこともまだないですし、心の恋人のような人を亡くしたこともない。人生の師を亡くしたこともない。老いを演じることがとても怖かったです。このドラマに登場しているほとんどの方は今はもう亡くなっていて、徹子さんはひとりなんだと思うと、徹子さんの寂しさや心に空いた穴をどう演じていいのかを考えてしまいました。その中でもミムラちゃんとのシーンは本当に混乱しました。亡くなった向田さんに対してどう演じるのか、徹子さんや向田さんという偉大な人をどこまで演じていいのか、ミムラちゃんと二人で転げまわって悩みました。でも何も考えないようにしてお芝居に向かったとき、私の頭に浮かんだ向田さんの顔がミムラちゃんに見えたんです。「ああ、これでいいんだな」と思い、そこからは演じきることができたと思います。面白かったのは、直木賞受賞パーティーの場面でミムラちゃんにアドリブでたくさん質問をしたら、ミムラちゃんは全部きちんと返してくれたこと。「この人は本物の向田邦子さんだ」と思うくらいすごかった(笑)。撮影では吉田鋼太郎さんも私のアドリブにたくさん付き合ってくださいました。『徹子の部屋』の現場で、鋼太郎さんから「それは芝居をしているの? していないの?」「今、声が裏返ったのはお芝居?」と聞かれたので、「私は今、面白いと思うことを優先しようと思っています」と伝えたんです。すると鋼太郎さんは「わかった」とひと言。その後は私がお芝居で何をしても全部アドリブで返してくださいました。その掛け合いが本当に面白くて楽しかったです。中村獅童さん演じる渥美さんとのシーンでは二人で駆け引きめいたことをしたりと、出演するみんながお芝居で挑戦をして、自分たちをさらけ出しています。私を含めて皆さんきっとこのドラマでやり残したことはないと思います。1回の放送で2時間ドラマができるくらいカメラを回していますが、放送されるのは撮影した一部分です。でも香水を作るように、この30分のドラマの中に凝縮したエキスが入っていると思います。本当に素敵な作品です。

連続テレビ小説『おひさま』

連続テレビ小説『おひさま』

『瞳』以来、二度目の連続テレビ小説出演作となった『おひさま』で、満島ひかりさんが演じたのは行動的でひょうきんな女学生・育子。主人公・陽子の同級生でファッション関係の仕事に就く夢があったが、戦後は紆余曲折を経て出版社からテレビ局へと就職。最終回では高齢になっても仕事を続ける育子を黒柳徹子さんが演じ話題となった。

育子さんは感情が豊かで、思ったことをすぐ口に出して言ってしまったり、突っ走っちゃうようなところもありましたが、演じていてとても楽しかったです。陽子と真知子と育子という3人の「白紙同盟」のバランスも少女漫画みたいで良かったですね。小さいときに見ていたアニメのキャラクターみたいでした(笑)。今でも陽子と真知子を演じた井上真央ちゃんとマイコちゃんとは仲がいいんですよ。

当時、真央ちゃんとマイコちゃんと3人で撮影をしているときに、「陽子の晩年は若尾文子さんが演じているけれど、育子とまちこは誰になるだろう」という話題になりました。そこで「絶対に黒柳徹子さんでしょ」と言って3人で盛り上がったんです(笑)。それから少し経って、『徹子の部屋』に出演させていただいたのですが、そのときに徹子さんが「あなたが『おひさま』で演じている役がトットちゃんにすごく似ているのよ」とおっしゃってくださいました。これはもう徹子さんに育子を演じてもらうしかないじゃないですか(笑)。それで『おひさま』のプロデューサーに了解を得て、徹子さんに直接お話しさせていただきました。

最初は徹子さんも驚かれていたのですが、私が「陽子を演じる若尾さんがあまりにも偉大な方なので、若尾さんと並んでも育子のほうがめちゃくちゃなことをやっていたと思われる人じゃないといけないんです。それは徹子さんしかいません!」と話をしましたら、その後に了承いただけることになりました。脚本も徹子さんが出演すると決まってから、育子がテレビ業界に進んでいく話に変わり、撮影では徹子さんが育子に合わせて衣装も考えてくださいました。

私はテレビで徹子さんが出る最終回を観ましたが、一度だけ徹子さんがカメラ目線を無意識にしてしまうカットがあったんです。私もよくカメラ目線をしてしまうけれど、徹子さんらしいカメラ目線が見られてすごく面白かったです(笑)。

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