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余貴美子 余貴美子

余貴美子女優よきみこ

神奈川県出身。演劇活動を経て、映画、テレビへと活動の場を広げる。2008年第63回毎日映画コンクール田中絹代賞受賞、また同年「おくりびと」、09年「ディア・ドクター」、12年「あなたへ」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞など受賞歴多数。NHKでは大河ドラマ『篤姫』『龍馬伝』、連続テレビ小説『ちゅらさん』などに出演、「ファミリーヒストリー」の語りを担当している。2018年、連続テレビ小説『半分、青い。』では岡田貴美香役を好演。

連続テレビ小説 ちゅらさん(2001)

池端容子役

連続テレビ小説 ちゅらさん

インタビュー

 もう17年前になるんですね。とても懐かしいです。主人公を演じた国仲涼子さんも、その弟役を演じた山田孝之さんも、とてもキラキラとしたエネルギーにあふれていたのをよく覚えています。最初にこのお話をいただいたときに、“朝ドラ”としてははじめて沖縄を舞台に取り上げると知り、感慨深いものがありました。脚本の岡田惠和さんのお母様の旧姓はヒロイン・えりぃと同じ「古波蔵」姓だとうかがったことがあります。人間の機微を見事に描かれる岡田さん自身、この作品を書くことにひとつの使命感を感じておられたのではないでしょうか。

ヒロイン・えりぃこと古波蔵恵里(国仲涼子)

 私が演じたのは、旅行会社のキャリアウーマン。一見、容子はしっかり者のように見えて、よく“転ぶ”キャラクターとして描かれているのですが、実は私自身もよく転ぶんです。岡田さん、私のこと知っていたのかしら⁉と思ったほど絶妙な配役で、それぐらいすんなりと馴染んだキャラクターでもありました。ふと今もどこかに、えりぃと住んだ「一風館」があるのではないかと思ってしまうくらい。

容子は“運命の相手と3度ぶつかる”と占い師に予言される

 また、作品は沖縄の人々を温かく描きつつも、登場人物は誰もが“いなくてはならない”と感じられるほど、丁寧に人間関係がつむぎだされているものでした。その後シリーズ化され、さらに多くの方にこの世界観を愛していただき、出演者冥利(みょうり)に尽きる思いです。今でも沖縄に行くと、“容子さん”と役名で声をかけていただけて、それを何よりうれしく感じています。

一風館の住人・柴田(村田雄浩)と3度ぶつかって…

大河ドラマ 龍馬伝(2010)

大浦慶役

大河ドラマ 龍馬伝

インタビュー

 幕末に、これほどまでに豪胆な女性がいたのかと思わされた役柄でした。大浦慶は、長崎の油屋町の「大浦屋」という油問屋で財を築いた女傑で、たくさんの本や資料にその実像が描かれています。「茶箱に隠れてインドに密航した」という逸話を伺ったときは驚きましたが、彼女ゆかりの嬉野茶の産地、長崎県東彼杵町では、今も大切に語り継がれている人物だと地元の方々に教えていただきました。

 当時の長崎は出島を通じて海外との交易が許されていましたし、ある意味幕末の志士を下支えできるほどお金が集まった場所なのでしょう。そういう地に龍馬をはじめとする新進の気風にあふれた人々が吸い寄せられていったのだと思います。混沌とした熱気に包まれた長崎に、私もできることなら行ってみたいと思ったほど魅力を感じました。慶自身も、そんな抜き差しならない町で、女手ひとつ、ずば抜けた行動力を持ってたくましく生きた女性だったのだと思います。人物デザイン監修の柘植伊佐夫さんがとても凝ってくださり、慶のエキゾチックさを衣装でも見事に表現していただいたなと思います。

長崎商人に借金を申し込みに来た龍馬(福山雅治)と慶の出会い
 

 主人公・坂本龍馬を演じた福山雅治さんは、まさに龍馬にぴったりの方。実は撮影中に、私は福山さんのラジオにお邪魔したことがあるのです。それは福山さんの「~~だよ、きみこ(余貴美子)」という定番ギャグにちなんでの出演だったのですが、そういう飾らないおおらかな人柄にこそ“坂本龍馬”と重なるものを感じました。

慶は龍馬の将来性を見込んで“先行投資”する

ドラマ10 つるかめ助産院~南の島から~(2012)

鶴田亀子役

ドラマ10 つるかめ助産院~南の島から~

インタビュー

 実はこの作品の出演が決まる以前から、原作の小川糸さんの作品が大好きでいつも拝読していました。『食堂かたつむり』という作品では映画に出演させていただいていますが、今回は『つるかめ助産院』でお話をいただけて、ご縁をうれしく思いました。小川さんの描く世界はふわりと温かく、心がどこか疲れているときにも無理なく心に響いてくるのです。

夫を探しに南の島にやってきたまりあ(仲里依紗)だが妊娠していることがわかり…

 舞台は沖縄のとある架空の島。蒸発した夫・小野寺(溝端淳平)を捜すために、東京からやってきたまりあ(仲里依紗)と、その地で助産師として生きる亀子が出会います。撮影はセットと沖縄ロケが半々ぐらいだったのですが、石垣島から竹富島へ舟で向かい、撮影が終わるとみんなで舟に乗って帰ってくる――そう現地の空気感を改めて体験できたことが、亀子を演じるうえではとても大切だったように思います。

子だくさんの島“美波間島”で助産院を開いた亀子

 助産師は月や太陽、潮の満ち引きなど自然への感性が豊かな人でなければ、自然分娩に導けないお仕事だと伺いました。そして、初めて世に生まれてきた命に触れるという、大切な使命を抱えています。この役をさせていただく間は、私も人間的に日常生活にも気を付けて生きていなければと思っていました。実際に助産師さんにもいろいろと教えていただいたのですが、出産という女性がある意味いちばん動物的になる瞬間に立ち会い、安心して心を開放してあげられる存在になることが大事だと。まさに亀子のセリフひとつひとつに、そういう思いが映し出されているなとも感じました。

 この作品では仲里依紗さん、平良とみさん、伊東四朗さんら、すてきな共演者の方々と温かい時間を過ごせたことも忘れ難いです。

おばぁ(平良とみ)の切り盛りするパーラーは島の人々のたまり場
長老(伊東四朗)は島の診療所の産科医

ファミリーヒストリー 余貴美子 
350年前に遡るルーツ 不屈の家族(2012)

ファミリーヒストリー 余貴美子 350年前に遡るルーツ 不屈の家族

インタビュー

 このドキュメンタリー番組では、長年語りとして携わらせていただいています。もう8年近くになるでしょうか。この「ファミリーヒストリー」というタイトルが物語るとおり、自分の知られざる家族のルーツを知るということは、改めて生きる意味を問い直すというか、ご登場される方々にとってもとても大きな意味のある番組だと思います。歴史上の有名な人物じゃなくても“過去に頑張ってくれた人々の命があったからこそ”今につながり、生きていられる”。ということに気づかされる番組だと思うのです。

余一族のルーツを求めて広東省の農村へ

 先祖の方々の知られざる山あり谷ありの人生を、私は語りとしてあくまで“お伝えするのが役目”だと、そこに徹しているつもりです。ですので、この番組に登場された方々に、ほかの現場でご一緒した際に「あの節は読んでくださってありがとうございます」などと言っていただくと、なんだかとてもうれしく感じるのです。

めい、母、妹と 初めて知る家族の歴史

 私も2012年にルーツを調べていただきましたが、本当に知らない事実の数々にただただ驚くばかりでした。番組のラストで、私とどこかで繋がりがあるという、お顔も拝見したこともない中国で暮らす客家の人達が、遠い日本で暮らす私の幸せを祈ってそっと手を合わせてくださったのを見たとき、命はとても尊く、美しいものだと思わずにはいられませんでした。

台湾に住む叔母からのメッセージ

連続テレビ小説 半分、青い。(2018)

岡田貴美香役

連続テレビ小説 半分、青い。

インタビュー

 “朝ドラ”への出演は、今作で3作品目になりますが、今回の役柄は脚本の北川悦吏子さんが私をイメージしてくださり、私の名前「貴美子」から役名を「貴美香」と名付けて下さったと伺い、本当に嬉しく思っています。主人公の鈴愛(永野芽郁)、そして同じ日に生を受けた律(佐藤健)が生まれた岡田医院の院長として、“町の子どもの大半を取り上げた”と豪語する女医さんです。彼女自身は夫も子どももいませんが、町全体が家族のような梟町の人々の命を病やケガから守ろうとする、使命感に満ちた頼りがいのある女性だと思います。

難産のヒロイン・鈴愛を取り上げる貴美香

 今回はそういう“先生”っぽさを出すために、スタッフの方々とアイデアを出し合いました。当時の時代感もありますが、私の頭に浮かんだのは手塚治虫先生が描く“お茶の水博士”。髪形はそのイメージで、サイドにボリュームのあるパーマヘアを考えました。また私にとっては、ドラマに描かれている時代背景もとても懐かしいですね。17、18歳ぐらいから今まで、私がまさに経験してきたものを改めて体感出来るので、撮影がある度にその当時の記憶がよみがえります。

貴美香の還暦祝いに律(佐藤健)が来たことを知った鈴愛(永野芽郁)は…

 この作品は家族や友人など、人と人のつながりや細かい描写を北川さんが丹念に、そして巧みなセリフで描いてくださるので、深く共感しながら演じています。貴美香は還暦も過ぎましたが、これからもきっと梟町の人たちの暮らしを、温かく見守り続けると思います。

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