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かたせ梨乃 かたせ梨乃

かたせ梨乃女優かたせりの

1957年生まれ、東京都出身。大学在学中にCFモデルとしてデビュー。『11PM』の司会、アシスタントで注目される。『大江戸捜査網』でドラマデビュー。主な出演作品に、映画『極道の妻たち』シリーズ『吉原炎上』『肉体の門』『東雲楼女の乱』、ドラマ『女検視官・江夏冬子』シリーズなど。NHKでは大河ドラマ『春の波涛』『花の乱』『武蔵MUSASHI』『花燃ゆ』、『清左衛門残日録』『テンペスト』『行列48時間』などに出演。『山女日記』シリーズではヒロインが人生の目標とする元登山家・如月直子を好演。

金曜時代劇 清左衛門残日録(1993)

みさ役

金曜時代劇 清左衛門残日録

インタビュー

 私が演じたのは小料理屋「涌井(わくい)」の女主人・みさ。「涌井」では仲代達矢さん演じる主人公の清左衛門と佐伯(財津一郎)が酒を酌み交わしながら友情を分かち合う臨場感のあるシーンが描かれました。そこに一役買っていたのはお食事。さすがに日本酒はお水でしたけれど、ふろふき大根もハタハタも出来たての温かいものをスタッフさんが用意して下さっていたんですよ。私自身は、飲み上手の注ぎ下手なので(笑)、日本酒のお酌を練習したことを覚えています。そういうのって普段から身につけておかないと、にわかでできるものじゃないんですよね。だから、撮影期間中は一緒にお食事に行った人たちみんなに日本酒を飲んでもらい、お銚子(ちょうし)で猪口(ちょこ)に注ぐ練習をさせてもらいました。

町奉行の佐伯(財津一郎)と清左衛門(仲代達矢)は無二の親友

 みさは男性2人の間に座ってお酌をしながら、話を聞かぬふりで心で受け止めるような役柄。自分の言葉を口にせずに待つ、女の恥じらいを持った、男性にとって心の安らぎの場であるような存在だと思います。昔の日本女性の優しい心がにじみ出ていて、まさに男性の憧れの女性じゃないかなと思いながら演じていました。

 そんなみさは清左衛門に心を寄せていたのですが、お相手を演じる仲代さんは大ベテランで大先輩。そばでお芝居をさせてもらうこと自体が大変光栄なことでした。とてもお優しく、また大人の男性の色気がある方で、ただ横に座っているだけで自然とかわいい女になれちゃうような感じがしましたね。2人のエピソードで私が一番好きなのは“雪うさぎ”のシーン。みさが清左衛門にお酌をしながら作った雪うさぎが、翌朝、枕元のお盆の上で溶けているという場面で、もしかしたら泊まったのかなと予感させるような演出が何ともすてきでした。

雪に降り込められた清左衛門はみさの店で一夜を明かす

大河ドラマ 武蔵 MUSASHI(2003)

お甲役

大河ドラマ 武蔵 MUSASHI

インタビュー

 市川海老蔵さんがまだ新之助さんだった時代に主役を務められた作品ですね。これより前に同じく大河ドラマの『花の乱』で初めて共演したのですが、その頃はまだ学生さんでいらしたんですよ。当時から花のある方だなと思っていましたが、主演された『MUSASHI 武蔵』でエネルギーが爆発した感じがしました。20代になられて、たくましく男らしく成長し、テレビの画面から飛び出してきちゃうんじゃないかと思うような勢いが現場でも感じられました。

お甲は武蔵の親友・又八(堤真一)を惑わす妖艶な女性
武蔵(市川新之助 当時)に命を助けられる場面も

 私が演じたのは、そんな新之助さん扮する武蔵を憎み付け狙う盗賊のお甲。時代劇では珍しくアグレッシブで、攻めて攻めて生きていく決して後ろを振り返らないタイプの女性でした。盗賊という役柄上、自由度も高く、帯に皮を使っていただいたり、アクセサリーをつけたりと凝った衣装を身につけることができて楽しかったですね。遊び心のある役だったので役作りもある程度自分でできました。男が剣を武器にするなら、女は女を武器にして生きていくという、ある意味、コントラストのはっきりした人物像。剣に生きた男たちのなかに、「あれ?」って感じるような不思議な色が混ざっていく雰囲気が、演じていて面白かったことを覚えています。

祗園一味に捕らえられたお通(米倉涼子)と出会い…
お甲は祗園藤次(阿部寛)にお通を逃がしてと頼む

金曜ドラマ 行列48時間(2009)

駒子役

金曜ドラマ 行列48時間

インタビュー

 まさにブラックコメディーでしたね。行列するという我慢の時間の裏に、いろんな事件が起こっていくんです(笑)。でもバタバタしているだけじゃなくて、ほろっと目頭がツンとなるような泣き笑いのようなエッセンスがあったり、次はどうなるんだろうと興味を引っ張られる感じがあって本当に面白い作品でした。オンエアを見ても泣いたり笑ったり、毎回凝縮された45分でした。

福袋の行列に並んだ喜朗(國村隼)が誘拐事件に巻き込まれる

 駒子さん役は銀髪のカツラをかぶって演じたので、別人になったような気分でした。見た目が変わると気持ちも変わりますからね。実際、銀座でロケをしたとき、休憩時間にそのままの格好でお茶を飲みに出かけたんですよ。そうしたら誰も気づかなくて…(笑)。

 登場シーンなんてガソリンを担いで出てくるし、バックにはディープパープルの私達世代なら憧れた曲がかかっちゃって(笑)。もう衝撃的でした。

駒子は喜朗に一緒に死んでくれないかと声をかける

 駒子さん役で苦労したのは青森弁。どちらかと言うと西とか南の人の役が多くて、北国の女性の役はあまり経験がなかったんですよ。それに青森の言葉って、寒いからあまり口を開かないでしょう。方言指導の先生に教えてもらいながら演じたのですが、口を開かないって意外とストレスがたまって、呼吸さえ不安定になりました。特に自分の心情を吐露する場面はすべて青森弁だったので難しかった。この映像でも少しなまってるでしょう(笑)。

 ドラマは今見ても全然古く感じないし、個性的なキャラクターと意外な物語の展開から目が離せなくなるはず。音楽の入れ方も独特なので、きっと面白いと思います。

誘拐事件の犯人に拉致され、絶体絶命!

大河ドラマ 花燃ゆ(2016)

小田村志乃役

大河ドラマ 花燃ゆ

インタビュー

 大沢たかおさん演じる小田村伊之助と志乃は本当の親子ではありませんでした。伊之助は夫に先立たれた志乃がお家を断絶させないために、養嗣子(ようしし:家督相続人となる養子のこと)に迎えた義理の息子。ですから、伊之助がどんなに優秀でほかの才能に秀でていても、家を守ることを優先させてもらわなければ困ると考えていたんです。志乃はいまは一般的でない女性の役割、立場を担っていたんでしょうね。

志乃は小田村家のため伊之助を萩に呼び戻すが…
伊之助は江戸で学問を続け、国のために働きたいと訴える

 ただ、血がつながっていない分、生半可な愛情じゃ自分の息子として受け入れられないでしょう。本当は「これだけ愛情をかけているのに、何で分からないの」って言っちゃう方が簡単だけど、自分の気持ちは決して言わない。愛情の部分は隠して、母親としての立場を息子の前でも演じたんです。そういう意味では芯の強い女性ですよね。

ヒロイン・文(井上真央)はのちに伊之助の後妻となる

 伊之助が江戸務めになった際も、本当は行ってほしくなかった。家を守るためというのもありますが、すごく愛していたのでそばに置いておきたかったというのも本音。愛憎入り交じる2人の関係を本当に理解するのはなかなか難しいかもしれませんね。

プレミアムドラマ 山女日記(2016~)

如月直子役

プレミアムドラマ 山女日記

インタビュー

 山で亡くなった夫・道雄さんの遺品が見つかって1年経ったところから第2シリーズがスタートします。私が演じる直子は道雄さんを亡くした後、ひとりでロッジ「KISARAGI」を守っていますが、本当に山って侮れない。そこで暮らそうという覚悟は好きなだけじゃできないと思うんです。

直子はヒロイン・柚月(工藤夕貴)が目標とする登山家

 でも自然って美しいんですよ。本当に1秒、1秒変わっていく景色といい、やっぱりそこの場所にいかなければわからないことってあるじゃないですか。だけど、山とともに暮らすということは、自分をさらけ出さないといけない場面や生と死とが裏返しになることも出てきて、人間ぎりぎりのところに追い込まれていく。きれい事じゃないし。安易な気持ちで行ったら、本当にとりかえしのつかないことになってしまいます。ですから、直子さんは「途中で断念して引き返す勇気も大切なんだ」と語っているんですよね。

山で遭難した夫・道雄の腕時計が見つかり…

 ドラマでは山で暮らしている人だけではなく都会から登山にやってくる人たちも登場します。直子さんとしてはそういう人々に何かひとつお土産を持って帰ってほしいと思っている。目に映ったものだったり、心で感じたものだったり、形には残らないけれどそういうものがお土産だと思うんです。山とのふれあいは、それこそ人生に大きな影響を与えるような何かを残してくれるのではないでしょうか。

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