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宇梶剛士 宇梶剛士

宇梶剛士俳優うかじたかし

1962年生まれ、東京都出身。錦野旦の付き人、菅原文太の弟子を経て俳優デビュー。『君が嘘をついた』『半沢直樹』『逃げるは恥だが役に立つ』などテレビドラマはもちろん、映画、CMナレーションなど幅広く活躍。NHKでも出演作多数。大河ドラマ『北条時宗』『新選組!』『平清盛』『軍師官兵衛』『おんな城主 直虎』、『陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~』シリーズなど。2018年、プレミアムドラマ『主婦カツ!』では主人公・夏子の夫、宮本明良役で出演。

すみれの花咲く頃(2007)

高井恵介役

すみれの花咲く頃

インタビュー

 10年以上経つんですね。とても懐かしいです。短編漫画の名手、松本剛さんの名作をドラマ化した作品でした。とても叙情豊かで、その一方で人生の偽らざる現実を突きつけられるような見応えのある作品だったと思います。

 私が演じたのは主人公・君子(多部未華子)の友人、勇介(濱田岳)の父・恵介役です。舞台は、福島県磐梯山麓の雪深い町。そのさびれた町の商店街で自動車修理工場を営む恵介は、不慮の事故で妻と片足を失い、生きる気力を失くしている設定でした。悲しさや虚しさを押し殺して暮らす恵介は、ある種、この町を象徴する存在であったように思います。

一人息子の勇介(濱田岳)は東京に行きたいと言い出す

 でも宝塚に憧れていた君子も、彼女を応援していた息子の勇介も、結局この町で生きることを選んでいく。若者たちが夢を追いかけない生き方を選ぶなんて、一見不条理に思うかもしれませんが、僕はこのリアリティに深く共感しました。現実は決して、甘くない。この世の中は君子や勇介、恵介のように、どうにもならない屈託を抱えつつも前を向いて人生を歩んでいる人が大半を占めていると思うからです。

君子(多部未華子)の夢は宝塚音楽学校へ入学すること
純一(柄本時生)と勇介はクラスで孤立しがちな君子を見守る

 また、そうした人々の機微を、多部未華子さんや濱田岳くん、江本時生くんといった気鋭の若手の皆さんが中心となり見事に演じていたのも印象的でした。最近、別のドラマの現場で久しぶりに濱田くんと一緒になりましたが、彼の誠実でストイックな役への姿勢に触れ、「全然変わっていないなぁ」と、なぜかとてもうれしくなりました。

君子、勇介、それぞれが選んだ自分の道とは…

陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~(2007~12)

竹村武左衛門役

陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~

インタビュー

 『陽炎の辻』シリーズに、パート2から出演させていただきました。ドラマが完結した今でも、「何で終わっちゃったの⁉」と残念に思うほど大好きな作品です。私が演じた竹村武左衛門は、坂崎磐音(山本耕史)たちが住む金兵衛長屋に越してきた浪人でした。剣は強いが、女房の勢津(西尾まり)とお酒には弱い男でね(笑)。

 でも、最終的に屋敷門番になるなど、シリーズで演じるからこそ味わえる役柄の成長もありました。勢津を演じた西尾さんとは長年の知り合いでもあり、細かな打ち合わせをしなくてもあうんの呼吸で夫婦役ができてとても楽しかったです。それに小松政夫さん演じる金兵衛さんをはじめとする、長屋の人たちのキャラクターもそれぞれが魅力的で、本当に『陽炎の辻』の世界観が好きでした。

心優しい武左衛門だが酒にだらしないのが玉にキズ
妻の勢津(西尾まり)は奉公に出たいという娘を応援するが…
武左衛門は“武家の誇りはどうした!”と勢津のほおを張る
大家の金兵衛(小松政夫)が語って聞かせたことは…

 また、主人公・磐音を演じた山本耕史さんとも長い付き合いですが、本当にすてきな方なんです。主演として役に集中しながらも、座長として全方位にさりげなく気を配ることを忘れない。また、現場を明るく盛り上げつつも、言うべき場面ではきちんと意見もする。並大抵の人ではやれないことをさらりとやってしまえるのが、山本さんのすごさだと思っています。そんな山本さん演じる坂崎磐音と武左衛門役としてご一緒できて、私自身とても幸せでした。武左衛門役は私の俳優人生の中で一番長い間演じた役柄でもあり、これからも大切な思い出にしていきたいと思います。

荷揚げの最中に足を滑らせ、けがをした武左衛門
剣の達人・磐音(山本耕史)は長屋のみんなにしたわれる

大河ドラマ 軍師官兵衛(2014)

清水宗治役

大河ドラマ 軍師官兵衛

インタビュー

 高松城主・清水宗治といえば、備中高松城の戦いにおいて水攻めにも決して屈しなかった名君です。毛利に忠義を尽くし、自らの命と引き換えに城を守り、兵も民をも守り抜いた。 “高松城への水攻め”についての知識と、その窮地を救った一人の武将の生涯とが、しっかり結びついたのはこの作品を演じたことがきっかけでした。今自分で見ても、宗治最期のシーンには胸が熱くなってしまいます。船上で、自害して果てた宗治の壮絶な決意を、私自身全身全霊の力を込めて演じたつもりです。

 宗治はドラマの中で、「黒田官兵衛、会えてうれしかった」と言って絶命しますが、まさにその主人公・黒田官兵衛役を演じた岡田さんは、僕にとって“官兵衛”その人、でした。登場回数が多かったわけではないので岡田さんとゆっくり言葉を交わす時間こそありませんでしたが、その短期間の中でも、岡田さんの官兵衛への深く踏み込んだ役作りには、圧倒されるようなものがあったんです。

降伏して秀吉方につけば2か国を与える、という官兵衛の説得を宗治ははねのけ…
自らの命とひきかえに講和を結び、毛利家と兵の命を救う

 そういえば当時、私の宗治役の演技を見てくださった岡山県の方からPR大使をお願いしたいという大役までいただく機会がありました。そこで岡山県知事や地元の方たちと話すうちにさらに驚いたのが、宗治公のことを今なお大切に皆さんが語り継いでいるということ。それだけの武将役を私に託していただき、演じる機会をいただけたことを、改めてそのとき感謝したのを覚えています。

秀吉(竹中直人)らの見守る中、宗治は船の上で腹を切る

大河ドラマ おんな城主 直虎(2017)

井伊直満役

大河ドラマ おんな城主 直虎

インタビュー

 私が演じたのは井伊家重臣であり、亀之丞(のちの直親)の父。直虎にとっては、大叔父にあたる人物です。現場ではかわいい息子の亀之丞(藤本哉汰)や、直虎になる前のおとわ(新井美羽)がいて、とても癒されるような空気がありました。井伊谷という家族的でのどかな遠州の地で、今後深まるであろう今川家と井伊家の対立を予兆させる部分を初回の登場で担わせていただきました。大河ドラマの初回はとても注目されますので、演じるうえでも気合いが入りましたし、友人知人からは「初回で死んじゃうの?」って、放送後にすごい反響があったのも事実です(笑)。

直満はおとわ(新井美羽)と亀之丞(藤本哉汰)が夫婦約束をしたことを明かす

 でも、そういう物語や時代の突破口となるような、ひとつの切り口を開く役柄はとても演じがいがあるのです。短期間の登場でありましたが静岡でのロケや、スタジオなどに通わせていただきやはりこれだけのスケールのドラマに関わらせていただけることの重みを感じました。最初の本読みには尊敬する小林薫さんや前田吟さんら、この先1年間放送される大河ドラマを担うすばらしい顔ぶれの俳優陣が勢ぞろいしていたのも忘れられません。その後長く登場される方々にある意味バトンを渡し去って行く、そんな役柄でした。私はこうしてみるとどんな役でも武将の役を演じるのは好きなのだなと、改めて思います。

プレミアムドラマ 主婦カツ!(2018)

宮本明良役

プレミアムドラマ 主婦カツ!

インタビュー

 私が演じるのは、鈴木保奈美さん演じる主人公・夏子の夫で、家族に何の相談もなく突然脱サラをしてしまう(笑)夫の明良役です。男として、サラリーマンだけで人生を終わらずに「農業をやってみたい」など第二の人生を考える気持ちはわかるし、周囲でもチラホラと似たような話は聞きますが、現実はそう簡単ではないですよね(笑)。実際この台本を読んで、農業を始めるにはこんなに基本の資金が必要なんだ、といったこともちょっとリアルに勉強にもなりました。

長女・華(島崎遥香)の二十歳の誕生日、明良が衝撃の告白を!
“会社辞めてきた…無農薬の野菜が作りたいんだ”
夏子(鈴木保奈美)は驚き、戸惑うが…

 主演の保奈美さんとは、トレンディドラマ全盛期からの旧知の間柄です。保奈美さんが女優業を休んで家庭に専念された時代を経て、またこうして共演させていただけたことをとてもうれしく思っています。ますますすてきな女優さんになられて、それでいて一緒にいるときの空気がとても自然体で。娘・華役の島崎遥香さんと3人でいるときの待ち時間などは、お互いが本当に気を遣わずにいられて、家族のような空気感がありました。

 実は私の母は夏子とは違い、男女平等に早くに目覚め活動してきた人。なので、当時としては珍しく、私も男ながら幼いころから掃除洗濯、家事などは自分でやるようみっちりと仕込まれました。でも、今となっては時代がそのスタイルに追いついてきたと感じます。夏子は明良の脱サラをきっかけに社会に飛び出しますが、ぜひその背中を皆さんにも応援してほしいです。だって、女性が元気に活躍するほうが、ぜったい社会はよくなるし、明るくなると思いますから(笑)。

それぞれに新しいスタートを切った家族のゆくえは…
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