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貫地谷しほり 貫地谷しほり

貫地谷しほり女優かんじやしほり

1985年生まれ、東京都出身。映画『スウィングガールズ』で注目を集め、NHK連続テレビ小説『ちりとてちん』で初主演。主演映画『くちづけ』でブルーリボン賞主演女優賞受賞。主な出演作に、ドラマ『女くどき飯』、舞台『ガラスの仮面』『ハムレット』など。大河ドラマは『風林火山』『龍馬伝』『八重の桜』に出演。2017年大河ドラマ『おんな城主 直虎』にしの役で出演。

連続テレビ小説 ちりとてちん(2007-2008)

和田喜代美役

連続テレビ小説 ちりとてちん

インタビュー

 連続テレビ小説の放送期間は半年。これほど長くひとつの役を演じるのは初めての経験で、貴重な体験をさせていただきました。当時は、どこへ行っても役名で声をかけられ、とにかく貫地谷しほりイコール和田喜代美というイメージだったように思います。それはうれしい反面、実は嫌だなと思う自分もいて…、というのも“もっともっとチャレンジしたい”、“違う自分も見せたい”という若さゆえの欲があったんですよね(笑)。いま思えば、あの頃の私は次へ次へと生き急いでいたような心境でした。

泣き虫で心配性のヒロイン・喜代美

 長い撮影期間のなかで、一番苦労したのは方言でした。最初は小浜弁。そして落語をやるようになってからは大阪弁。その微妙な違いに頭がこんがらがってきてしまって…。結局、大阪弁に変わることなく最後まで小浜弁で通すことになったのですが、喜代美のキャラクターを作る上で小浜弁にはすごく支えてもらいました。ひとりの人物を作っていくのって、色んな要素を積み重ねていかなきゃいけないんです。普通にやっていたら、すぐに底をついてしまうところを、喜代美の場合は最初から小浜弁という特徴がドーンと用意されていた。落語や三味線は覚えるのが大変でしたが、それも含めてとても贅沢だったなと思います。

福井・小浜出身の喜代美が上方落語の世界に飛び込む
兄弟子の草々(青木崇高)に思いをよせる

 “朝ドラ”のオーディションは3度目でしたが、ヒロインに決まったときに遠藤理史プロデューサー(当時)から「今まで選ばれずに残っていてくれてありがとう」って言ってもらえたことを覚えています。すごくうれしかったし、何だか必然的な巡り合わせだったのかなと思いますね。

 『ちりとてちん』は振り返ってみても、とても素晴らしい作品です。先輩方からもよく聞く話ですが、自分が本当に面白いと思える作品に出会えることって人生に何本かしかありませんから。藤本有紀さんが書かれる脚本がとにかく魅力的で、毎週あがってくる台本を読んで号泣していたんですよ。「こんな台本ないよね」って誰もが思っていて、その素晴らしさをどう伝えようかと、出演者、スタッフみんなが全力で考えているパワーあふれる現場でした。そんな作品に出会え、ヒロインを演じることができて本当に幸運でした。

師匠の草若(渡瀬恒彦)は喜代美に創作落語を勧める

大河ドラマ 龍馬伝(2010)

千葉佐那役

大河ドラマ 龍馬伝

インタビュー

 佐那は千葉道場の娘で道場を代表する剣術の腕の持ち主なので、殺陣の稽古はずいぶんやりました。実際に千葉道場にもうかがったのですが、稽古は心身共に磨くために雑巾がけから始めるということも教えていただきました。

 兄の重太郎を演じられたのは、渡辺いっけいさん。私といっけいさんの年齢差で兄妹ということに少し驚きましたけど(笑)、兄より強い妹ということで私が少し冷たく堅苦しい感じ。一方、重太郎さんは邪気のないところがすてきで、とてもほほえましい兄妹になったと思います。

佐那の幸せを願う兄・重太郎(渡辺いっけい)

 佐那のことは台本を読んだときから「なんてかわいらしい女性なんだろう」と思って大好きでした。とてもまじめで、お父さんの期待をくみ取って一生懸命に剣術に取り組んでいたら強くなってしまった(笑)。そんな人が坂本龍馬と出会い、好きになっていくところも一途でかわいらしかったですね。今までは自分が最強だと思っていたのに龍馬に勝てない。足をすくわれて「佐那さまは女子じゃ」と言われるシーンがあったのですが、本番前のドライリハーサルで涙がぶわっとあふれた瞬間に「カット!」がかかったんです。涙を途中で止められて消化不良の状態だったのに、そのままの気持ちで本番に臨めたので、「さすが監督!」と思ったことを覚えています。

佐那は江戸に剣術修行に来た龍馬(福山雅治)にひかれてゆく

 龍馬を演じられた福山雅治さんは体幹がしっかりしているので立ち姿が美しくて、運動をされている方はやはり違うなと思いました。父親の千葉定吉を演じられた里見浩太朗さんも、ふだんは道場で座っているシーンが多かったのですが、一度だけ立ち上がり竹刀を持たれたときの安定感がすごくて。とても一朝一夕で身につくようなものではないなと感動しました。

 『龍馬伝』の影響か、その後、千葉佐那さんのお墓参りに行かれる方が増えたとも聞きました。尊い仕事された方の存在は広く知っていただけてよかったと思います。

土佐に帰る龍馬に佐那は思いを伝える

大河ドラマ 八重の桜(2013)

高木時尾役

大河ドラマ 八重の桜

インタビュー

 『八重の桜』が放送されたのは、東日本大震災の後でした。私自身、ドキュメンタリーのナレーションをさせていただくお仕事も多く、震災で被害に遭われた方々の映像もたくさん見ていました。そんななかで撮影したのが、ドラマで戦場に向かう八重さんの髪を切るシーン。さまざまな人々の思いが、親友を送り出さざるを得なくなった時尾の思いと重なって涙が出ました。命の尊さを改めて考えさせられ、今思い出しても泣けてきてしまいます。

八重(綾瀬はるか)と時尾は幼いころからの親友
敵に女と悟られないよう、八重は髪を切って戦地に赴く

 戦をしたい訳ではなく、ただ故郷のために犠牲を顧みずに戦おうとした会津の人々。そうした姿勢や気概が、現代を生きている私たちには希薄かもしれません。時代劇を演じると、かつての人々の思いが感じられ、私たちも、もっと一生懸命生きられるんだと改めて思わされます。

正月時代劇 桜ほうさら(2014)

和香役

正月時代劇 桜ほうさら

インタビュー

 宮部みゆきさんの原作で、父親の汚名を晴らすため江戸に来た笙之介(玉木宏)の前に現れた“桜の化身”のような謎の女性が和香でした。和香が登場したシーンは満開の桜の下、桜の柄の着物がすてきでしたね。どの着物もとてもかわいらしくて、衣装は楽しませていただきました。髪型も切り髪(おかっぱ頭)だったのでかつらではなくで地毛でやらせていただいたので、そこはとても楽でした。

笙之介(玉木宏)と和香 桜の下の出会い

 でもドラマで初めての全編4K(高解像度映像)撮影だったので照明にはとても時間がかかり、大変だったことを覚えています。また、そのころ私自身が少し演技スランプに陥っていた時期だったので、現場で「どうしらいいんだろう」と迷うことも多かったんです。そんなとき、監督が粘って納得のいくまでやらせてくださったり、共演させていただいた玉木(宏)さんもぶれない方なのでそこに何度でも付き合ってくださった。とてもご迷惑をおかけしてしまったけれど、みなさんに支えていただいたことを感謝しています。そういえば一度、宮部みゆきさんが現場にいらしたんですよ。玉木さんと「緊張するね」と話ながらも楽しく撮影できました。

顔と体の左側に赤いアザのある和香は素直になれず…

 和香という女性はもともと気が強いのですが、ほほにアザがあることを気にして性格が内向きなところがありました。メイクでアザをつくると私自身も少しナーバスになり、人に見せたくないという和香の気持ちを少しだけ実感することもありました。でも和香の母親のかなえを演じた萬田久子さんのお芝居がすごく明るくてすてきで、内に何かを抱えながら人格が形成されていくことも成長の一つだと感じることができました。私にとって本当に大切な作品の一つになりました。

笙之介は和香の助けを借りて父のえん罪事件の真相にせまる

大河ドラマ おんな城主 直虎(2017)

しの役

大河ドラマ おんな城主 直虎

インタビュー

 最初のころは、子どもを待ち望むあまり、次郎法師(後の直虎)にきつく当たっていましたね。それが虎松が産まれ、夫の直親が殺され、しのの境遇も大きく変化しました。母の強さを演じるのは難しいですが、この子がいるから頑張らなければならないという根本的なところが少しわかったような気がします。

直親(三浦春馬)との間に子を授からないしのは思い詰めるあまり…

 また、直虎としのの間には虎松の存在を通して、ある種の絆が育まれてきたことは確かです。簡単に友情とはいえませんが、直虎が自ら“直親の代わり”だと思っているので、2人は虎松の父と母のような存在になっています。現代社会でもありがちですが、今後も意見の食い違いが出てくるかもしれませんね。2人はすごく似ている分、反発しあう部分もあるけれど、最終的には同志として同じ方向を向いていけたらいいなと思っています。

しのと直親の息子・虎松(寺田心)
井伊家の跡取り・虎松の養育をめぐってしのと直虎(柴咲コウ)が対立

 高瀬の存在もしのと直虎の関係に大きな影響を及ぼしましたね。それまでは、直虎にやきもちを焼いていたのに、高瀬によって直親の知られざる一面が明らかになり「ああ、そうだったのか」と。いろいろ納得です(笑)。この高瀬の一件をきっかけに直虎にさらに歩み寄ることができました。もちろん、しのの性格を考えると、「これからは仲良くしようね」ということができるタイプではありません。態度はさほど変わらないけれど、今後もお互いに井伊のために力を尽くしていくことになると思います。

直親の娘・高瀬(高橋ひかる)の出現に、しのと直虎は…
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