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小西真奈美 小西真奈美

小西真奈美女優こにしまなみ

1978年生まれ。舞台「寝盗られ宗介」で女優デビュー。2001年に「ココリコミラクルタイプ」でバラエティに初挑戦し、コメディエンヌとしても注目を集める。2002年「阿弥陀堂だより」で映画デビューし、新人賞を総なめ。主な出演作品は映画「UDON」、「のんちゃんのり弁」、ドラマ「きらきら研修医」「小児救命」など。NHKでは連続テレビ小説「ちゅらさん」シリーズ、「半分、青い。」ほかに出演。2018年10月、歌手としてメジャーデビュー。

旅のチカラ バレエに恋して(2013)

旅人

旅のチカラ バレエに恋して

インタビュー

 初めてバレエ鑑賞をしたとき、想像以上の素晴らしさに感動してしまい、その帰り道に自分もやってみようと思いました。30歳からのスタートだったので「旅のチカラ」に出演した頃はまだ初心者。今思うとよくあんな状態で行ったなと思いますね(笑)。

 番組ではイギリスのロイヤル・バレエ団が誇る伝説のバレエダンサーで、現在はディレクターをされているウエイン・スリープさんにレッスンしていただきました。ウエインさんは一緒にロケをして歩いていると、道行く人が次々に「あなたに会えるなんて!」と声をかけていくほどのカリスマ。 とにかくすごい方なので、スタッフの方からは、レッスンは1日だけかもしれないし、1週間していただけるかもしれない。それは彼が会ってから決めると聞いていました。

 実際、ロンドンに着いてすぐにお会いしてお話したら、「何がしたい?僕のスケジュールは全部あげるよ」とおっしゃってくださって本当に嬉しかったですね。彼は教わる側の気持ちを汲んでくれる方で「こうやってみよう」と提案して下さったことを私が上手にできないと、美しく見えるよう瞬時に振り付けを変えてくださったりするんですよ。決してダメを言わず、あんなに下手だったのに褒めてくださいました。

 私にだけでなく子どもたちを教えるときも同じだそう。「芸術的に難しいことに挑戦している人は、心の内で自分はいけないことをしていると分かるはずだから」と。だから絶対に声を荒げたり、怒る必要はないとおっしゃっていました。ダンサーとして、指導者としてはもちろんですが、人としても素晴らしい方でした。

 ロンドンに行くまでは「こんな素晴らしい人にレッスンしてもらったら、ある意味でバレエへの気持ちも一区切りつくのかな」と想像していました。ところが、帰ってきたら益々バレエ熱が加速していったという感じ。今も情熱冷めやらずでバレエのレッスンを継続しています。いつかまたウエインさんに再会できたら「今も続けていますよ」と言いたいです。

喰う寝るふたり 住むふたり(2014)

町田りつ子役

喰う寝るふたり 住むふたり

インタビュー

 男女の些細なすれ違いを、交際10年、同棲8年のカップルそれぞれの視点で描いた作品でした。私が演じたりつ子(りっちゃん)の同棲相手・野々山修一(のんちゃん)役は金子ノブアキさん。ドラマの作り自体が、男女それぞれの視点を描くというスタイルのため撮影がすごく大変で、金子さんとはカップルというよりも戦友のような感じだったように思います。

りつ子とのんちゃん(金子ノブアキ)の関係は“恋人以上、夫婦未満”

 撮影で特に難しかったのは、ひとつのシーンで男性目線、女性目線両方を演じ分けること。目線が変わればお芝居も微妙に違ってくるところが、想像以上にハードでした。動きを覚えておいて繰り返すと同時に、表情や声の調子、タイミングなどは変えていくという感じ。「あそこでどんな動きしてたっけ?思い出そう」としょっちゅう確認しあって撮影を進めていました。スタッフも共演者も一番力を注いだのはそこだったような気がします。
 感情面では、金子さんとどういう気持ちでそのシーンを演じたのかを話し、「じゃあ、女子目線ではこういう気持ちで演じるね」とすりあわせてひとつのシーンを作っていきました。

原作は同名の人気コミック「喰う寝るふたり 住むふたり」(ゼノンコミックス)

 演じるのは大変でしたが、共感する部分が多いドラマでもありました。女性としてはりっちゃんの気持ちに寄り添えましたし、逆に「男性目線で見るとこうなるのか、なるほどね」と納得したり。やっぱり人って話し合わないとダメだよねと思わされた作品でした。

木曜時代劇 ぼんくら2(2015)

葵役

木曜時代劇 ぼんくら2

インタビュー

 岸谷五朗さん演じる南町奉行の同心・井筒平四郎が難事件の謎を解き明かしていく人情時代ミステリーでした。私が演じたのはシリーズ第2弾に登場する物語のキーパーソン。ドラマの冒頭で何者かに殺害され、その真相を追って物語が進んでいきました。

 葵は風間俊介さん演じる佐吉の母親。風間さんとはそれほど年齢差がないので、当初お話をいただいたときは、私で大丈夫かな…と正直不安でした。でも葵は冒頭で亡くなり、あとは彼女の生きてきた時間を再現していくという作業だったので、その生き方や人間観みたいなものが出るといいなと監督とも話して、そこを一番大切に演じました。

豪商湊屋の愛人・葵が何者かに殺害された…
甥の弓之助(加部亜門)の知恵も借りて平四郎(岸谷五朗)が真犯人を追う

 演出の妙で真犯人が浮き上がっていくミステリー作品。以前も宮部みゆきさんの作品に参加させていただきましたが、それはもっとほのぼのした内容だったんです。『ぼんくら2』は、これぞ“ザ・ミステリー”というお話で、とても楽しめました。ただ犯人を捜すのではなく、そこに深い愛情や人の人生観が絡んでくるところが宮部さんらしくてステキですよね。

葵の吸っていたたばこが事件解明の手がかりに

 ですから、葵役に関しても、演じるときはあまり真相を意識しませんでした。犯人が誰かを匂わせるというよりも、体が弱く部屋で煙管を吸っている葵の妖艶な部分やちゃきちゃき働いていた快活な部分など、生前の彼女の人となりを表現できればと意識したのを覚えています。

空想大河ドラマ 小田信夫(2017)

お毛役

空想大河ドラマ 小田信夫

インタビュー

 戦国時代を舞台に、織田信長と似た名前の小大名・小田信夫(堀内健)とその家臣・柴田勝夫(原田泰造)、明智充(名倉潤)を描いたシチュエーションコメディーでした。テーマやメンバーを見るだけでも遊び心が詰まった作品でしたが、実はスタッフ、出演者は、ものすごく真面目に取り組んでいたんですよ。

架空の戦国武将小田信夫(堀内健・中央)と家臣の 明智充(名倉潤)、柴田勝夫(原田泰造)

 1話15分、全4回のコンパクトな作品ながら、大河ドラマのスタッフさんがセットの建て込みをして下さったり、カツラもそれぞれの頭に合わせて作ったり、“本能寺のあたり寺”(笑)のシーンでは実際に火を焚いたりも! すごい迫力で「本格的だよね」と言いながら撮影していました。私たちもきちんと本読みやリハーサルを経て、本番へ。皆の足並みが揃っていたので、撮影が深夜に及んでも気持ちがブレることなく、凝縮した数日間を過ごせたと思います。

寺に火がかけられるが信夫は逃げるそぶりも見せず…

 私が演じたお毛(もう)は、ホリケンさん演じる小田信夫の正妻という役どころ。どこかとぼけていて、辛辣なことを言うキャラクターでした。ホリケンさんとのシーンではお芝居が面白すぎて笑っちゃうことも。でも、ドラマ自体はアドリブがなくきちっと台本に沿って撮影していたので、タイミングを間違えないようにという緊張感がすごかったような気がします。

 ネプチューンの皆さんはとても仲が良くていい方たちでした。私が疎外感を感じないよう気を遣ってくださり、いつも話を振ってくれたので、楽しく過ごさせていただきました。タイトなスケジュールで夜中を過ぎるような時間になった時は、セリフが多くてテンションが高い、でも眠いという状況になるじゃないですか。そんな時は、4人でシーンごとに励まし合って乗り切っていたんですよ。すっごくいい現場でした。

連続テレビ小説 半分、青い。(2018)

加藤恵子役

連続テレビ小説 半分、青い。

インタビュー

 全身緑色のファッションに身を包んでいるので、すごいインパクトですよね。エネルギッシュな人物でご覧になった方は一瞬ビジュアルで驚かれると思うのですが、心に刺さる言葉にあふれた人物なんですよ。衣装合わせで初めて全身緑になったときは「こんなにか!」と想像以上でしたが、「こんなにも何かを愛して突き詰めていく人なんだ」と思ったら、全身緑になってはじめて役が100パーセントになったような気がしました。

恵子との出会いが鈴愛(永野芽郁)の転機となる

 今回の役は脚本家の北川悦吏子さんがあてがき※して下さっています。今まで見たことがない部分を見せたいと思って書いて下さっているというのがすごく嬉しくて、台本を読みながら「私ってこう見えているんだ!おもしろい」と発見することも多いですね。好きなことを語り始めると止まらなくなっちゃうところとか、実は微妙な空気なのにいつも通りに話しかけて「そんなテンションじゃなかった?」ということだったり、そういう瞬間を演じるときに北川さんの観察眼ってすごいな〜と思わされます。

 『半分、青い。』は初回から感情移入して見ていました。それこそ「わ〜っ」と泣く日もあれば、「頑張るぞ」と勇気づけられる日も。そんな作品の最終章に出られることになり感慨深いです。ただ撮影に参加するのが終盤からだったので、アウェー感があってものすごく緊張していたんです。ところがスタッフも共演者もみなさんすごく優しくて明るい方たちばかり。あっという間に打ち解けることができて、愛情に包まれているからこんないい作品ができるんだと再確認しました。

※ 役を演じる俳優を想定して脚本を書くこと

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