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伊勢谷友介 伊勢谷友介

伊勢谷友介俳優いせやゆうすけ

大河ドラマ『花燃ゆ』

大河ドラマ『花燃ゆ』

「君の志は何ですか?」吉田松陰にそう問いかけられて、はっと自分の生き方を見つめ直す若者たち。ドラマでたびたび描かれる光景で、伊勢谷友介さん演じる松蔭の言葉が真っ直ぐに彼らの心に届いていることがわかる。伊勢谷さん自身もまた松蔭の言葉の力に心酔し、その生き方に圧倒されたひとりだという。
「まだ『花燃ゆ』の内容が発表される前に、松陰先生の周辺の物語になるようだということを耳にしたんです。ちょうど映画の撮影中だったので、もし松蔭役があるならぜひやらせていただきたいなんてことを、大友(啓史)監督によくお話ししていました。そんなわけで実際にお話をいただいた時は、もう二つ返事でしたね(笑)」。

伊勢谷さんが「松蔭先生」と呼ぶほど尊敬の念を抱き、ひかれるようになったきっかけは、2010年の大河ドラマ『龍馬伝』で高杉晋作を演じ終えた時だ。 主宰するリバースプロジェクトと萩市がコラボレーションして、萩から日本を元気にしようという「ハギノベーション」活動をスタート。そこで松下村塾を訪れたときに衝撃を受けたという。
「ここで松蔭先生が塾を開いていたのは、たった1年半から2年弱。それなのに、後の日本政府の中枢を担う多くの重要人物を輩出しています。そんな場所、そんな塾は現代日本のどこにもないですよね」。松下村塾の建物自体は「今で言えばぼろ家です」というように、決して立派な施設ではない。だが、当時そこに集まった若者たちは「日夜、今の状況を話し合い、見解を述べ合い、ではどうするべきかと熟考し、その時、ベストだと思える方法論を生み出していった。そのクリエイティブな教育システムを作ったのが松蔭先生だと知りました」という伊勢谷さん。「新しい時代をイメージし、行動を起こした松蔭先生」との鮮烈な出会いだった。

伊勢谷さんが、とりわけ松蔭にひかれるのは“知行合一”という言葉に象徴される生きざまだ。
「あの当時、宇宙から地球がどう見えるかなんて、ほとんどの人が想像すらできない。そんな時代に宇宙から地球を見るように、常に先を見て今をどう生きるべきか、明確化したのが松蔭先生です」。それも知識や思想としてだけではなく、「未来のために、今の人たちにどう動いてほしいのか、それには何をしないといけないのか。考えるだけでなく行動を伴い、突き進んだんです」。
自らの命すら顧みない純粋さについても「人はどこかで自分の命を守ろうとするものですが、その意識のありようが違った方なんじゃないか」という。結果的に「自分を守る人は人に守られない。人を守ろうとする人は守られる」のではないかと考える。だからこそ、「知っていて行わないのは知らないことと同じ」だとして、現代人に最も必要なことが“知行合一”であり、「僕もそんなふうに生きたいと思っています」と結んでくれた。

『花燃ゆ』はヒロインの文(井上真央)をはじめ、これまでクローズアップされることのなかった松蔭の家族の思いをていねいに描いている。
家族の存在について「犠牲にしてきた人たちですからね、すごく難しいです」と伊勢谷さん。実際、松蔭が黒船密航を企てた時には、父・百合之助(長塚京三)が切腹をしようとするなど、幾度となく家族を窮地に立たせてきた。
「描かれていることでしか知らないのですが、本当にふつうの人として子どもの身を案じてくださっている」ことは感じる。だが、ふつうの親のように「危ないから止めなさい」という言葉は出てこない。
「自分にはない松蔭の才を生かしたい。家族の思いより大事なことがある」ということをわかっていたのではないかと思えてならないそうだ。もちろん、脱藩、黒船密航以後、松蔭の思想はさらに過激さを増していく。
「それでも、やり通さなくては未来がない。自分たち家族のことより、その子孫、もっともっと後の人たちが大変なことになる。そのことが見えているのは松陰先生だけだったかもしれない。だから行動したし、もちろん家族は辛い思いもしただろうけれど、支え続けたと感じています。それはものすごいことだと思いますね」。
短い生涯を閉じる松蔭だが、その意志、そして言葉は確実に受け継がれ、時代は大きく動いていく。

ドラマスペシャル『白洲次郎』

ドラマスペシャル『白洲次郎』

英国仕込みの紳士道・プリンシプルを貫き、激動の戦中戦後を駆け抜けた男・白洲次郎の生涯を描いた『白洲次郎』。伊勢谷さんは、「日本一カッコいい男」「昭和の風雲児」「日本で初めてジーンズをはいた男」など、数々の逸話を残す人物を鮮やかに演じきった。
「初めて白洲次郎という人物の存在を知ったとき、なんて確かなスピリットを持った人物なんだと驚きました」。

白洲は、青年期のイギリス留学で真の英国紳士道にふれ、戦後はGHQ側との交渉の最前線で対等に渡り合い、連合国からの独立を押し進めた。
“陰のキーマン”と賞される人物だが、「実は負け続きの人生だったのではないかと思っていました」と伊勢谷さん。憲法制定を例にとり「結果的にGHQの作った憲法を受け入れるしかなかったわけですから」と話す。ただ、「そうした負けに直面したときにも自分の主義を変えず、明快なスピリットを持っている」ところが白洲次郎の魅力だという。
「なかなか、現代にはいない人物だと思います」。
自分の生き方を考えるきっかけを、この役から与えられたという伊勢谷さん。「現時点で自分が思う正義を、自分の体を使って懸命にやっていかなければと改めて思えた作品でした」。

大河ドラマ 『龍馬伝』

大河ドラマ 『龍馬伝』

幕末のヒーロー・坂本龍馬の生涯を描いた大河ドラマ『龍馬伝』で伊勢谷さんが演じたのは、数々の逸話を残す幕末の英傑・高杉晋作だ。
「対話で革命を起こそうとしたのが龍馬なら、高杉は戦いにより革命を起こそうとした人」ととらえる。その図抜けた革新性と同時に大胆な行動や際立つ傾き者ぶりについて「時代の寵児というか、どこかトリックスターでもあり実行者でもあった。そうしたスタンスは外連味(けれんみ)を持たせたお芝居の中で、いろいろ表現できる部分も多く、そのことは楽しめました」と振り返る。
当時、まさか5年後に自身が吉田松陰を演じるとはつゆほども思わず、「久坂玄瑞とともに松門の双璧と言われていた高杉なのに、まったく松蔭先生のことは意識していませんでした(笑)」。
ただ、『花燃ゆ』の松陰役同様、この時も高杉役を通して「将来が見えないでいる人たちに新しい価値観を示すことができたのでは」と感じている。幕末の志士たちが大志を見失わず行動した姿に希望が見えたと語ってくれた。

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