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金子ノブアキ 金子ノブアキ

金子ノブアキ俳優かねこのぶあき

1981年生まれ、東京都出身。ロックバンドRIZEのドラムス担当として、若い世代を中心に圧倒的な支持を集める。同時に硬軟自在の演技力と、存在感を生かし、俳優としてもテレビや映画で活躍。映画『クローズZEROⅡ』『モテキ』『新宿スワン』シリーズや、ドラマでも『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズなど出演作多数。NHKでも連続テレビ小説『おひさま』『エール』、大河ドラマ『軍師官兵衛』『麒麟がくる』などで印象的な役柄を演じている。

連続テレビ小説 おひさま(2011)

川原功一役

連続テレビ小説 おひさま

インタビュー

 初めて出演した連続テレビ小説です。懐かしいですね。僕には子役をやっていた時期があり、『おひさま』はブランクを経て本格的に役者として活動を始めたばかりの頃の作品。幸運なことに、大きな作品への出演が立て続けにあり、朝ドラもまさにそのひとつでした。

功一とヒロインの兄・春樹(田中圭)は親友

 僕が演じたのはヒロイン・陽子(井上真央)の兄・春樹(田中圭)の親友。医師の息子でぼんぼん育ちでしたが、満州に渡り、理想に破れて帰国するという役どころでした。クランクインはロケで、タエ(中村ゆり)と一緒に満州へ向かうため、雪道を歩いて行くシーン。道端に小屋が建っていて、「雰囲気にぴったりですね」とスタッフさんに声をかけたら、「建てたんです」とおっしゃって! 「朝ドラってやっぱりすごい」とそのスケール感に驚いたのを覚えています。まさに洗礼を受けたという印象です。

タエ(中村ゆり)と満州へ
雪道を歩くシーン 道端に小屋が

 映像を見返すと今よりもずっと拙く、どうやってお芝居に気持ちをのせていくのか、誰に相談することもできないウブだった自分を思い出します。まだ俳優として活動を再開したばかりで朝ドラの現場に立たせてもらえることになり、ベストを尽くそうとはしていましたが、具体的な表現手段が分からずもがいてました。飛び込んだ以上は引くわけにはいかないと腹をくくってはいても、心はいろんなふうに振られて…。今思えばそれも充実なんだと思えるんですけど(苦笑)。

 ただ、朝ドラや大河は作り込まれた現場の世界観が圧倒的なので、セットに立つと没入感がすごいんですよ。だから下手くそでも、ドラマの世界の住人になれてしまう。当時は能動的に役を作っていくことはできなかったので、その場にいるだけで川原功一という登場人物にしていただいた気がします。そういう意味では、番組を支えるスタッフや共演者の皆さんのおかげで演じられた役だと思っています。

プレミアムドラマ
喰う寝るふたり 住むふたり(2014)

野々山修一(のんちゃん)役

プレミアムドラマ 喰う寝るふたり 住むふたり

インタビュー

 同棲8年目のカップル、りつ子(小西真奈美)とのんちゃんの日常を切り取ったラブコメディー。男女双方の目線で描いた演出が面白い作品でした。脚本と演出を手がけられたのは宮武由衣さん。僕は彼女の感覚を頼ってお芝居をさせてもらいました。それから恋人役の小西さんには、そのかわいらしさとお芝居の基礎体力で引っ張っていただきました。こういう作品では尻に敷かれた方がステキかなと思ったので、ちゃんと甘えながら演じさせていただきました(笑)。

 ほんわかとした空気が漂うドラマでしたが、撮影は短期間でスケジュールもタイトでした。ですから現場はけっこう鉄火場で、みんな苦労して撮影を進めていました。僕と小西さんは1日中セットのなかにいるような感じだったので、だんだんと本当にそこで暮らしているような心持ちになってきて、かなり部屋に愛着がわきましたね。家にいるような雰囲気や、生活感が根付いた感じがにじみ出ていたのではないかと思います。

 小西さんは演じたりつ子、そのもののような方。ちゃきちゃきしていて明るくて、気づかいの行き届いた人でしたね。いつもニコニコされているので現場が明るくなって、おかげで大変な現場でも順調に撮影が進んだのかなと思います。僕自身も肩の力を抜いて、飾らずに演じられました。

 このドラマは男性目線と女性目線のお芝居をそれぞれに再現している点が独特で見どころでもありました。僕自身、女性目線のお芝居を見てその本音を知り、男性の愚かしさというか、気がつかない部分をまざまざと感じて、とても勉強になりました(笑)。男としては分かっちゃいるけど、やっぱり気づけないことが絶対にあって、それって生物学的に違う以上、変えようのないところがある。そこをちゃんと受け入れた上に優しさが共存しているドラマだったと思います。一緒に暮らすということを改めて追体験することで、お互いに肩肘張ってわかり合おうとしなくても、ちゃんと確認しながら進んでいけば大丈夫なんだと思わされました。

大河ドラマ 軍師官兵衛(2014)

櫛橋左京進役

大河ドラマ 軍師官兵衛

インタビュー

 初めての大河ドラマでめちゃくちゃ緊張しました。大河は魔境というか、セットに入った瞬間、これまで積み重なってきた歴史が重厚感を伴って感じられたんです。ですから、緊張しすぎてあまり記憶がありません(苦笑)。この時すでに30歳を過ぎていたのですが、出演させていただけたのは時の運。大河ドラマといえば、日本のドラマのなかで頂にある作品のひとつですから、僕の役者人生にとって計り知れない素晴らしい経験になりました。関わるすべての人が伝統や歴史に対する畏怖の念を抱きながら臨む作品だと感じ、その重みを受け止めながら演じさせていただきました。

左京進は官兵衛(岡田准一)に敵対心を抱く

 初大河ということで、まず支度に2時間かかるということ、そしてセットに入ったときのタイムスリップ感にも驚かされました。単純に着替えるのではなく、お化粧し、衣装を着けて、かつらを被り、職人さんたちに丁寧に送り出してもらってカメラの前に立つんです。作り込まれたセットは凄みを感じるほどですし、まさに僕たち俳優がカメラの前で媒介になるような感覚でした。

 僕が演じたのは、官兵衛(岡田准一)の妻・光(中谷美紀)の兄で、播磨・志方城主となった櫛橋左京進。官兵衛に敵対心を抱いていて、最後まで和解することはありませんでした。左京進は織田軍の播磨攻略の際、居城を包囲され自害して果てるのですが、その前の光との別れのシーンは印象的でしたね。

 ドラマでは史実を元にしているとはいえ、デフォルメが加えられてキャラクターができあがっています。左京進の場合は官兵衛側から見るとヒールですから、発想が幼く、憎まれ役として描かれていました。歴史上の人物を演じる場合、その子孫の方がいまもご健在なことがあるので、この作品をきっかけに、僕はどんな役を演じる時でも一面だけではなく、普通の人として生きたその人となりを、どこかで感じていただけるよう心がけるようになりました。歴史上の人物たちとその血を継ぐ人たちに報いることができたらと思います。

連続テレビ小説 エール(2020)

今村嗣人役

連続テレビ小説 エール

インタビュー

 久しぶりの朝ドラの現場でした。ちょうど大河ドラマ『麒麟がくる』のクランクイン直前に、2日間で撮影をしたんですよ。演じたのは柴咲コウさん演じるオペラ歌手、双浦環のパリ時代の恋人。フランスで活躍した画家の藤田嗣治をモチーフにした役でした。(藤田さんにドラマのようなエピソードがあったというわけではありません)

 僕と柴咲さんを中心としたアナザーストーリー「環のパリの物語」は、お話としても役としても朝ドラらしくない雰囲気でした。パリで知り合い、一緒に暮らし始めたものの、嗣人は、環がプッチーニのオーディションに受かりオペラ座の舞台に立つことを聞いて、その才能に嫉妬してしまうんです。

 芸術家の魂は荒ぶっているものだし、常に誰かに焼き餅を焼いていることがエンジンになったりもするけれど、恋人が思ったよりも天才で、自分を追い越していってしまうのは男としても芸術家としてもキツいですよね。当初は取り繕って祝福していましたが、ダムが決壊して「歌をやめてほしい」と言ってしまう。それを言ってしまったらおしまいなんですが、甘える先も彼女しかいない。仲間にもそんな思いは打ち明けられない…。その精神状態ってすごく過酷ですよね。

 彼女に感情をぶつけるシーンはあまりに激しいので、正直いって朝から大丈夫なのかと思いはしました。でも、環の裏にあったものが何かが分かる方がキャラクターに深みが出るのではと思いっきりやらせていただくことにしました。芝居をつける前に監督が「セットも全部崩してしまって大丈夫です」と言ってくださったので、文字通りグチャグチャになりながら、全身全霊で演じました。体から水分という水分がなくなっちゃって、最後は突っ伏して寄りのショットが撮れなくなってしまったほど…(苦笑)。ああやって自分の心がなくなるまで役に没頭させていただけるのは、役者冥利につきるなと思いました。

大河ドラマ 麒麟がくる(2020)

佐久間信盛役

大河ドラマ 麒麟がくる

インタビュー

 佐久間信盛は織田家臣団のなかでも寡黙で忠義にあつく、義の心を持っている静かな佇まいの武将。信長(染谷将太)への忠義心は、先代の信秀の時代からのものなので人一倍だっただろうと想像しています。信心深い男で、信長の比叡山焼き討ちには反対だったそう。ですから比叡山攻めの際に女と子どもを逃がし、それを信長に真っ向から伝えた光秀(長谷川博己)をリスペクトするようになりました。

多くを語らず闘志を内に秘めた武将・佐久間信盛

 光秀は信長に一目置かれていると知り、それを受け入れて肯定できるところが佐久間の一番かっこいいところ。信長には光秀のように直言できる存在が必要だと、素直に光秀に話す場面などは、なかなかできることではないなと思いました。本当に人格者ですよね。

信盛は光秀が思うことを信長に直言してほしいと伝える

 佐久間は筆頭家老ですが、現代に置き換えると中間管理職のような立場。本願寺の勢力が衰えないことについて信長から面罵され、いよいよ自分に怒りの矛先が向いてきたなと感じます。かといって信長に言葉を返すこともできず、どうにもならない気持ちを光秀だけは分かってくれるという…。次々に味方が離反するなか、次に制裁を受けるのは自分だと理解が及びながら、為す術がないないのはキツいですよね。信長への思いだけでここまで来た人だけになおさらです。

信長に戦に勝てないのは気合が足りないからだと罵倒されるが、信盛は冷静に食い下がる

 そんな佐久間の最後が描かれるのは最終回直前。史実では高野山に追放されてしまうのですが、『麒麟がくる』で描かれた佐久間のラストシーンは僕にとって少し意外なものでした。そのシーンを撮影したとき、さまざまな逡巡が心のなかに沸き起こり、情けなさを痛感しました。佐久間のラストには、そういう心を置いてこられたと思っていますので、じっくりとご覧になっていただければ嬉しいです。

数々の軍功をあげてきた信盛だが、信長によって高野山へ追放される
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