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広末涼子 広末涼子

広末涼子女優ひろすえりょうこ

ドラマ10『聖女』

ドラマ10『聖女』

連続殺人事件の容疑者というセンセーショナルな役を演じる広末涼子さん。凛とした空気と透明感が悪女と言い切るには抵抗があり、それでいて聖女というには悲しげな影がつきまとう。そんなヒロイン像を広末さんはどうとらえているのだろうか。

「脚本を担当される大森(美香)さんとは、まだ執筆されている段階からお話をさせていただいたのですが、まず念頭にあったのはいわゆる世に言う“悪女”にはしたくないということでした」。

肘井基子という本名を隠し緒沢まりあと名乗るヒロインは、次々と資金援助をしてくれる男性と付き合うことで生計を立てている。その独特の恋愛観や生き方に共感するのは難しそうだが、「一番大事にしたのは彼女の中での正論、あるいは哲学のようなものが一貫して貫かれているということ。そこが揺らいでしまうと、彼女の弱さから来る強さが見ている方にも伝わらないと思ったんです」。

経歴を詐称し、名前を変えるということ自体がすでに怪しいのだが、広末さんはそこに彼女の理想が反映されていたととらえる。「自分が理想とする生き方、作りたいイメージが“緒沢まりあ”という名前にはあったのだと思います。単純に音の響きも好きだったと思います。新しい自分、違う自分になりたい。そのために緒沢まりあでいることが最良だったんです」。

単に男性に媚びて生きていたというのではなく、彼女の才能が相手を喜ばせていた。そんなふうにも思えるそうだ。

「話し方や笑い方など、その人に合わせる術を知っていた。相手が喜ぶ女性像を計算ではなく判断できたのだと思います。嘘をついて着飾ったり、よく見せようとしたのではない。それなくして自分の人生は作り上げられないと思ってはいただろうけれど、それは本当に彼女の才能だし、何かを間違えなければ、すごく素敵に生きていけた女性なのではないかなと思います。努力家ですしね」。

貧困家庭に育ち母親の苦労を見て育った基子はお金に執着するが、「浪費家でもなければ、ぜいたくしたかったわけでもない。宝石やブランド品などの装飾品は着けていないんです。それよりも知識だとか経験、コミュニケーション能力などが大事だとわかっていて勉強してきたんですね。それは自分の身につくものだし、それが先へつながるものだということがわかっていたから」。将来への不安からお金という着実なもの、確実なものを残しておきたいという思いは強かったけれど、モノへの執着は感じとれないという。では、彼女は悪女ではなく聖女なんだろうか。その疑問の答えはドラマを見終わったときにそれぞれが感じ取ればよいのかも知れない。

ただ10年前のエピソードを描いた物語の第1話に登場する“緒沢まりあ”は悪女とは言いがたい。永山絢斗さんが演じる高校生の中村晴樹と家庭教師として出会ったまりあ。あの時のふたりは、夏の日差しのようにまぶしくピュアだった。

「10年後に弁護士と容疑者として再会したのですが、晴樹くんはすごく複雑な心境で私と対峙しているんです。晴樹くんの顔を見ていると心の中でものすごく戦っていることがわかります。撮影ではそんな顔ばかり見ていたので完成した第1話を観たときは、人ごとみたいですが10年前がなんだかものすごくうらやましくなってしまいました(笑)」。

連日の撮影で見る晴樹の表情との違いに、物語の中で流れてきた時間の長さを実感したような気がするという。

「10年前のシーンでは晴樹くんのストレートな感じがすごくよく出ていて、そこから現在のふたりの関係が対比として浮かび上がってくる。撮影中からそういう感覚がありましたが、第1話を観て実際にそれをすごく体感できたので素敵だなと思いました」。

大河ドラマ『龍馬伝』

大河ドラマ『龍馬伝』

高知県出身の広末涼子さんは『龍馬伝』で坂本龍馬の初恋の人・平井加尾を演じた。大河ドラマが『龍馬伝』に決まったというニュースが流れたとたんに、「地元のみんなから何役で出るのって聞かれて、出演のお話をいただけなかったらどうしようと思いました(笑)」というほどの盛り上がり。これまで、あまり存在を知られていなかった龍馬の初恋の相手というのもぴったりの役柄だったのではないだろうか。「ドラマには4人のヒロインが登場したのですが、一番年長なのに一番若い役をやらせていただいて申し訳ない気持ちでいっぱいでした(笑)」と振り返る。しかし「龍馬の初恋の人で高知に一番根付いている女性という意味で、一番適役なんじゃないかと言っていただいたんです。本当に素敵な役で楽しんで演じさせてもらいました」と言うように、素直に純粋に龍馬を愛した女性を好演した。

広末さんが出演したのは土佐時代の龍馬を描いた前半だったが、「『龍馬伝』の世界観、画の作り方、音楽とすべてが大好きだったので本当に参加できてよかったです」と言うように、当時のことは今でも強く印象に残っているそうだ。「演出もとても面白かったです。お芝居を途中で止めずにずっと続けて撮るので、役者の力量のようなものも問われますが情熱も伝わりやすかったんです。座長が福山雅治さんということもあり一体感のようなものが生まれてきて、すごく繊細にお芝居を作っていける環境にしていただいたチームだったということを覚えています」。

主演の福山雅治さんが龍馬チームのカラーを作り上げていったのだろう。「後半は男の話になっていきましたが、龍馬の男子チームは本当に仲が良かったですね。やはり一緒に歴史を重ねていったチームだからこそだと思います。今でも仲良しだと聞いています」。

そんな中、広末さんが感心したのが福山さんや香川照之さんの土佐ことばだ。「福山さんはとても耳がいい方だと思いました。音楽をやっていらっしゃるので、すぐに自分のものにしてお話されていました。香川さんも、以前、土佐ことばの役をやられたことがあったようです。中心になるおふた方があっという間に完璧にマスターされたのがすごかったです。早い段階でアドリブもとんでいましたから(笑)。本当はそれが一番難しいんです。方言だとセリフではないちょっとした音や、リアクションができないジレンマがあるのに、そんなハードルをひょいっと超えられていました」。

『龍馬伝』では、これまでの大河ドラマにない新しい風を感じたという。「実際に若い世代の視聴者も増えたのではないかなと思います。ちょっとした龍馬ブームも来ましたよね」と当時の反響を振り返る。「高知では生まれた時からずっと龍馬ブームなのですが(笑)、ほかの土地では龍馬を知らない人が大勢いて、龍馬が必ずしもヒーローではなかったはずです。それなのにブームになるほど影響力があったというのは、ものすごいインパクトでした」。

高知でもいつも以上に盛り上がったそうで「地元でもいろいろ協力できたと思いますし、みなさんが喜んでくださったのが嬉しかったです」と、放送時にはいちだんと熱気に包まれた地元の様子を語ってくれた。

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