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市原隼人 市原隼人

市原隼人俳優いちはらはやと

1987年、神奈川県出身。2001年に映画『リリイ・シュシュのすべて』で主演を務め、以降多くの作品に主演。主な出演作にドラマ『WATER BOYS2』『ROOKIES』『不機嫌な果実』、映画『偶然にも最悪な少年』『猿ロック THE MOVIE』『RANMARU神の舌を持つ男』『無限の住人』など。NHKでは『ワイルドライフ〜国境なき医師団 R.E.D.(レッド)〜』、BS時代劇『陽だまりの樹』、スペシャルドラマ『捨て猫に拾われた男』、ドラマ10『正直不動産』など。大河ドラマは『おんな城主 直虎』に続き、『鎌倉殿の13人』で有力御家人のひとり八田知家役を印象的に演じる。

ワイルドライフ
〜国境なき獣医師団R.E.D.(レッド)〜(2008)

岩城鉄生(いわしろてっしょう)役

ワイルドライフ〜国境なき獣医師団R.E.D.(レッド)〜

インタビュー

 海外との合作で映画やドラマが多く作られていたころの作品で、僕自身も『ワイルドライフ』に参加し、海外での撮影スタイルに衝撃を受けることがたくさんありました。中国で撮影した際は俳優部もスタッフもそれぞれの立場から意思を強く主張する姿が見られ、役者と照明部が本気のケンカになったことも。それまで僕が仕事をしてきた日本とは違うスタイルでしたが、それぞれのプライドや意地を感じられました。

 そんなぶつかり合いが日常茶飯事でしたが、別に仲が悪いわけではなく気持ちの良い現場でした。撮影が終わるとみんなで集まって飲んだり食べたりして交流していました。みなさん、日本の文化を認めてくださり、僕は現地スタッフのみなさんのクオリティの高い仕事を拝見してあふれるバイタリティを感じていたので、互いに高め合うような時間だったと思い出します。

 中国ロケをしたのはとても寒い時期で、逆にタイのロケは暑い時期でした。両極端な気候のなかでの撮影でしたが、大好きな動物と共にする撮影でしたので本当に現場を楽しむことができました。象に乗ったのは初めてでしたが、言葉で意思疎通ができない分、ふれ合う時の感覚を大切にしたり、より一層思いを込めて接しようと心掛けました。動物たちは本当にかわいくて、ドラマのテーマでもあった命の尊さを実感しましたし、僕自身も生かされているんだと改めて感じさせていただいた作品となりました。

 いま見るとやんちゃだった若い頃の自分を思い出して恥ずかしいですね。当時は反抗期というか、あらゆることに怒りを感じていまして、そんな内面がしゃべり方や演技に垣間見られました。根っこは変わらないので改めてもう少し尖らなきゃなと思いました(笑)。

BS時代劇 陽だまりの樹(2012)

伊武谷万二郎役

BS時代劇 陽だまりの樹

漫画家・手塚治虫が自らのルーツを描いたマンガ「陽だまりの樹」。時は幕末。開国から戊辰戦争、そして明治維新という大変革の時代の中、友情で結ばれた対照的な若者がいた。義に生きた男・伊武谷万二郎(市原隼人)、腕は立つが世渡り下手の武士。情に生きた男・手塚良庵(成宮寛貴)、女にだらしないが腕利きの蘭方医(らんぽうい)(原作者・手塚治虫の曽祖父)の2人である。2人の若者が、歴史上の人物たちとの交流を経て成長する幕末青春譚(たん)。

原作:手塚治虫 脚本:前川洋一 音楽:本多俊之 語り:成宮寛貴

大河ドラマ
おんな城主 直虎(2017)

傑山(けつざん)役

大河ドラマ おんな城主 直虎

インタビュー

 女性でありながら男性の名を名乗って家督を繋いだ井伊直虎の生涯を描いた作品でした。僕が演じたのは小林薫さん演じる南渓和尚(なんけいおしょう)の一番弟子、傑山。僧侶の役でしたので、役づくりにあたっては禅を学ぶところから始めました。武士道も含めて日本人が古くから大切にしてきた物の考え方には必ず禅の要素が含まれていると知り、「禅って何だろう」と考え続けるなかで、さまざまに自問自答し続けること自体がその答えだと思うようになりました。

武芸に秀でた傑山は特に強弓の引き手であり、武闘派の一面を持つ

 お経を唱えるシーンも多く、般若心経と観音経を覚えました。撮影に入る前からずっと唱えていたので今でも唱えられます。そうやって何かが学べる作品は教養を培え本当にありがたいと思います。僕にとっては初めての大河出演でしたが、日本の古き良き心を伝え続けていける枠として、大切にする義務があると思いました。こうした作品に携われることを誇りに感じます。

井伊家の護衛として活躍し、直虎(柴咲コウ)を影で支える

 演じた傑山は、幼い頃に出家した主人公の直虎にとって兄のような、家族のような存在。誕生から最期まで、その生涯を見守ることになりましたが、一定の距離感を保ちつつ何かあった時には愛情深く支え続けました。時に厳しく時に愛を持ち幼い頃から直虎を導く役をいただき、感慨深いものがありました。

笑顔を絶やさない柔和な性格だが、井伊家の一大事には猛々(たけだけ)しく長刀をふるった

スペシャルドラマ
捨て猫に拾われた男(2019)

僕役

スペシャルドラマ 捨て猫に拾われた男

インタビュー

 ワーカホリック気味の主人公が、猫との暮らしをきっかけに自分の生き方を見つめ直していく作品でした。さまざまな役を演じてきましたが、比較的僕自身に近い役だったので自然にふるまえたと思っています。社会生活に疲れて、ひと休みしている主人公が猫から色んなことを学び、改めて人間も動物だと感じる点が印象的でした。

「この子に餌あげていたおじいさんから、後託された感じになっちゃってさ」 “僕”が連れ帰った猫は「黒猫は幸運を招く」という言い伝えにあやかり「大吉」と名付けられる

 主人公の夫婦関係も自然で良かったですね。作品には穏やかな時間が流れていますが、生きていくためには経済も大切だし、やりたくないことにも向き合わなくてはいけない。そうやって色んな物事が混沌と存在しているのが毎日なんだと、演じながら感じていました。

 またドラマに登場した黒猫の大吉(くろまさ)の存在も忘れてはいけません。もう、かわいくてかわいくて…、動物っていいですよね。僕ら人間が作るドラマや映画に出てくれているという感謝を忘れずに、現場を自分の家だと思ってもらいたいという思いでスタッフと一緒にかわいがりました。ですから、猫が眠るシーンなども自然にまかせて何十分でも付き合いました。

大吉と過ごす日々から「特別なことは何もいらない」と気付いた“僕”は会社に復帰することに

 そういう待ち時間は当たり前のことだと思いますし、物事の根源を大切にしながら撮影を進めた現場だからこそ、愛や優しさ、ポジティブな絆であふれる作品になったのではと思います。どんな現場も、どんな局面も、自分の意識次第で“いい空気”にすることができると、改めて猫ちゃんから教わったような気がします。愛情をかけるとちゃんと分かってくれますから。

「君に必要なもの買ってくるから、待っててな」

太平洋戦争80年・特集ドラマ
倫敦(ロンドン)ノ山本五十六(2021)

岡新役

太平洋戦争80年・特集ドラマ 倫敦(ロンドン)ノ山本五十六

香取慎吾が挑む新境地!海軍軍人・山本五十六の「知られざる真実」を描く実録ドラマ。後に真珠湾攻撃を立案し太平洋戦争を始めた山本は実はその7年前、戦争を回避すべくロンドンでアメリカ・イギリスと対峙(じ)していた。決裂すれば戦争につながりかねない軍縮交渉。山本はぎりぎりの交渉を続けるが軍上層部からは「結論ありき」の交渉を命じられ…。優先するべきは国民の命か国家の誇りか。苦悩の末に山本が下した決断とは!?

作:古川健 音楽:上野耕路 語り:林田理沙

ドラマ10 正直不動産(2022)

桐山貴久役

ドラマ10 正直不動産

インタビュー

 タイトルからして面白いですよね。わざわざ“正直”って付けるなんて、もともとは“正直”じゃないのかって(笑)。これって不動産に限ったことではなくて、人間って本質の20%くらいしか表面に出ていないと思います。内側には欲とか妄想とか、行動や言葉にしない感情が潜んでいる。自制心を取り払ってそれを全部吐き出したらどうなるのかを描いた挑戦的な作品だったと思います。

「正直営業?あなたに一番遠い言葉ですね」

 僕が演じた桐山は主人公、永瀬(山下智久)の永遠のライバル。当初は近づきづらく威嚇的にみえる場面もありましたが、建設業に関わっていた父親が責任を押しつけられて自殺に追い込まれた過去が明らかになるなかで、父と同じように頑張っている人を応援できる会社を作りたいという思いを抱えていることが分かってきます。

 そんな桐山を演じながら、ふだんの生活のなかでも第一印象だけで人を決めつけてはいけないなと改めて感じるようになりました。人が十人いれば、人知れず孤独や葛藤を抱え多くの壁を乗り越えてきた十通りの人生ドラマを抱えているわけですから。僕らはもっと人に寄り添っていかなければなりません。

下請けに安い金額で建築を丸投げする工務店に、毅然とした態度で改善を申し入れる

 正直になることで人を傷つけてしまったり、自分が傷つくこともある。過去を否定したり、未来を失うことがあるかもしれないけれど、それを乗り越えてお互いに敬意を持って話し合うことで、明日が楽しみだと思える毎日を送れるようになるのではないかとも感じました。ですから、やっぱり正直であることは大事ですよね。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人(2022)

八田知家役

大河ドラマ 鎌倉殿の13人

インタビュー

 三谷幸喜さんは人間くさいドラマのなかに、何気ない幸せや愛を表現される方だと思います。面白くてユーモアがあって、僕自身もファンでした。ですから、八田知家役のオファーをいただいたときはうれしかったです。ですが、どういう人物だったのかが史実にあまり残されていなかったので、僕にとっては人生で一番難しい役だと言えます。

「誰だ、俺の仕事にケチつけてるのは」

 鎌倉時代に生きた八田知家は、自分の定めをしっかりと受け入れている人物だと思います。今回の『鎌倉殿の13人』の中では、幕府内で道の拡張工事を請け負ったりもしており、八田知家自身も現場に出て泥臭く汗まみれで働いているような人物。そういった労働の中で培われた人間臭さがあると感じます。枠にはまらず、どこにも付かない一匹狼としての生き方は、そうした経験の積み重ねで備わったのではないでしょうか。

「仲間にはならん。俺は俺だ」 比企能員(佐藤二朗)から鎌倉殿を支える宿老に誘われ応じるも、派閥には加わらず、己を貫く

 儚く悲しい勢力争いが続く『鎌倉殿の13人』ですが、それは時代の定め。八田知家としてはその様子をどの派にも属さず、中立的に見つめ続けながら、時代に己をつくられる事なく己の信念に寄り添い信じる者を支えられたらと思います。と言いつつ、僕自身も八田知家がこの時代にとって、そしてまた北条にとって善なのか悪なのか実はまだ分かっていません。

「悪禅師・全成、覚悟…」

 史実にも記されているように、八田知家が全成(新納慎也)を斬るシーンが描かれましたが、演じながら死を覚悟しながら生きてきた人物の緊張感を感じました。この時代の人々は、一日一日、自ら生きる事を選び自分の存在意義を見つめる意識が濃いのではないか。だからこそ、生死に関わるシーンでは強い緊張感がそれぞれのキャラクターから伝わってくるのだと思いました。

 そんなふうに登場人物たちが一人ずつ姿を消していくなか、八田知家もいずれ退場していくことに。果たしてどのように最後を八田知家が迎えるのかを、楽しみにしていただけたらと思います。また、義時(小栗旬)のことは、まるで親戚の子を見るように、あたたかな気持ちで最終話まで見とどけていただけたらと思います。最終回を終えたときにはきっと、さまざまな出来事を経験しながら変化してきた義時の人生が胸に残るのではないでしょうか。1年を通し人間模様をお届けできる日本のNHKの伝統的枠である大河ドラマをお楽しみ下さい。

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