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山口紗弥加 山口紗弥加

山口紗弥加女優やまぐちさやか

1980年生まれ。福岡県出身。主な出演作に『若者のすべて』『僕と彼女と彼女の生きる道』『安堂ロイド』『家族狩り』『ようこそ、わが家へ』『コウノドリ』『ラヴソング』、映画『エイプリルフールズ』、舞台『オイル』『広島に原爆を落とす日』など。NHKでは、連続テレビ小説『わかば』、『受験のシンデレラ』『運命に、似た恋』、大河ドラマ『おんな城主 直虎』などに出演。

連続テレビ小説 わかば(2004-2005)

藤倉亜紀役

連続テレビ小説 わかば

インタビュー

 私が演じたのは、神戸の資産家の娘でヒロインの高原若葉(原田夏希)の親友という役どころでした。私は福岡出身ですが、周囲には関西出身の友人もいて関西弁には慣れていると思っていたんです。ところが耳になじんでいた大阪弁と神戸の言葉は、イントネーションを含め、雰囲気がまるで違う。そのとまどいが大きくて、撮影中は常に言葉と格闘していました(笑)。指導の先生に絶えず確認していただきながらの撮影でしたが、それでも言葉に気を取られて感情が置いてきぼりになることもしばしば。そのたびに撮り直しになり、本当に言葉には苦労しました。

 その土地の人を演じるからには、その土地の歴史と生活を学び、体感として理解することが重要だと思っています。

亜紀は若葉(原田夏希)に“自分らしく生きたいから会社を辞める”と打ち明ける

 『わかば』は阪神・淡路大震災(1995年1月17日発生)で傷ついた心の再生がテーマの作品だったのですが、当時のことはテレビや新聞などメディアを通してしか知りません。何かしらの手がかりを探して、まずは神戸の町を歩いてみたのですが……街並みは美しく、とても穏やか。10年前に震災にあったなんて想像できないほどでした。そこで、市内にある「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」を訪ね、さまざまな資料や展示にふれたとき、言葉にならないほどの衝撃を受けたことを覚えています。

 原田夏希さんとは、いたずらばかりしていましたね(笑)。若気の至りといいますか、二人ともあまり人の眼を気にすることもなく、ロケ先でお手洗いを借りて着替えをするときも、急いでいるから衣装をぱっとめくり上げてマイクの付け替えをしたりしていたんです。それを見た夏希ちゃんのマネージャーさんに叱られました(笑)。ここは公共トイレで様々な方が使われるのに、一般の方が見たらびっくりするでしょう!って。おまけにその様子を写真に撮られ、打ち上げの時に証拠写真としてプレゼントしていただいて(笑)。その写真は戒めにしようと今でも大事にしています。

仲良しの若葉と亜紀は同じ時期にママに…

土曜ドラマスペシャル 家で死ぬということ(2012)

伊藤ゆずき役

土曜ドラマスペシャル 家で死ぬということ

インタビュー

 この作品はとても心に残っています。住み慣れた家で死を迎えたいという義母(渡辺美佐子)を説得するために訪れた東京の家族。私は彼らの在宅介護を支える村の特別養護老人ホームの医師の役でした。

 舞台となったのが岐阜県白川村にある合掌造りの家。ただ、しんしんと静かに降り続ける雪の中で撮影していると、人間の“生死”というある意味重たいテーマも当たり前のこととして受け入れることができたんです。繰り返される大自然の営みと同じように人も生きて死んでいく。そんなふうに思うと、病院ではなく家で死ぬという選択はごくごく自然なことなんだなって。介護する家族と当人の希望との間には解決しなければいけない問題も多いけれど、その”問題”を、いち家族の出来事として終わらせず、社会全体の課題として解決策を探すことができないかと……祈るような気持ちでした。

ゆずきは白川村の人たちに頼られる医師
村で1人暮らしのひさ子(渡辺美佐子)は余命3か月と宣告される

 撮影中、現場は常に大きな温かいものに包まれている印象でした。自分らしく生きて、自分らしく死ぬということが、じわじわと心にしみいる優しい作品でした。

 主演の高橋克典さんとは、10数年前にチョコレートのCMで、兄妹役で共演させていただいたことがありました。当時、CMディレクターから「お兄ちゃんのお尻を蹴ってもいいからね」と言われて、うぶだった私は本番、全力で蹴り上げました。それ以来の再会で「あの時は本当に痛かったんだからな」と言われてしまいました(笑)。

純一(高橋克典)はひさ子を東京の病院に入院させようとするが…

プレミアムドラマ 受験のシンデレラ(2016)

宮間塔子役

プレミアムドラマ 受験のシンデレラ

インタビュー

 ガンを宣告されたカリスマ予備校講師・五十嵐透(小泉孝太郎)と、夢見ることを忘れた少女(川口春奈)が東大受験に挑む姿を描いたドラマですが、演じながら、何度も何度も考えていたのは「自分はどう生きたいのか」ということでした。五十嵐と離婚した、元妻の役を演じさせていただいたのですが、命の終わりを突きつけられた五十嵐は、好き勝手に生きてきた自らの人生と真剣に向き合い始めます。見栄も偽りもなく、正直な心で残された時間を全力で生きよう、生き直そうとする五十嵐の姿に、塔子はやっと、封印していた五十嵐への想いを解放することができるのですが……切ないというか、哀しいというか。私たちは、精神的、肉体的にどかんと実感できるような、そうした大きなダメージを受けないと、すぐそこにある大事なものに気付かない。

 どういうふうに死にたいか、ということは、今をどう生きるのかということなんですよね。そういうことを考えていると、面倒だからと先延ばしにしていたり、臭いものに蓋ではないけれど、見えない振りをしてやり過ごしてしまっているたくさんのことに気づかされ…(笑)。そうか、自分の人生なんだから 、偽らず、妥協せず、怠らず、好きに生きたらいいじゃない!と。人生一度きり。全力で楽しもう!と思わせてくれました。

弁護士の塔子は思わぬ形で元・夫の五十嵐と再会するが…
五十嵐透(小泉孝太郎)は重い病に侵されていた

 小泉孝太郎さんは、とてもお茶目なところや天然なところがあり、つかみどころのない方ですね(笑)。台詞の確認をされているのかと思ったら、突拍子もない質問が飛んできたり。数年前にご一緒したときも、ごあいさつしたとたんに「山口さん、僕にはどんな女性が似合うと思いますか?」と……その時、役のことを考えていらしたのかどうかは不明ですが、思わずきょとんとして「わかりません」とお答えしてしまいました(笑)。その時のこと、小泉さんは全然覚えていらっしゃらなかったのですが、「ああ、僕、そんなこと言いそうですね」と。ご本人が認められるというのもまた面白いですよね(笑)。

運命に、似た恋(2016)

白井真帆役

運命に、似た恋

インタビュー

 私が演じた真帆は、さっきまで笑っていたかと思えば、いきなり泣き出すといった具合で本当に気性の激しい女性でした。その感情のアップダウンに私自身も頭に血が上ったり、左右されることが多く、撮影が終わった時にはどっと疲れが噴出しました(笑)。

 真帆は、斎藤工さん演じるユーリ(勇凜)とは大人の関係ですが、ユーリのことが好きなんです。大好きなんです。彼が遠ざかっていくと感じたときに、何とか気を引きたくて、かまってほしくていろいろなことをしてしまう。ただユーリに優しくしてほしいだけなのに素直にそれを伝えられない。最初のうちはまだいたずら心のようなものだったのに、何をしたって振り向いてくれないユーリに必死に訴え続けるうちにエスカレートして、自分を見失ったのだと思います。最後は、壊すしかない。社長夫人で欲しいものは何でも簡単に手に入れてきた、いいえ、欲しいものが向こうからリボン付きでやってきた、そんな人だから、わがままで勝手、愛情表現というものを知らなかったんだと思います。そんな真帆の姿は、ある意味ピュアではあるけれど痛々しくて直視できないほどでした。

ユーリ(斉藤工)は真帆との関係を終わらせようとするが…

 でも、演技は嘘をつけないというか、つきたくない。なんとかして、その役を生きようとすると、自分自身が飛び込むしかないのかな、と。体当たりで挑まなければ真帆に負ける、とも感じていました。現場の勢いに任せて演じていたのですが、真帆がユーリからこっぴどく振られるというシーンを撮影したときは、本当に辛かったです。もう無理だからバイバイという感じで、人としても扱ってもらえない。本当は泣きたいのにプライドもあり強がって泣くこともできない。そんな真帆を演じて帰宅したら、家の玄関に入るなり涙がどっと溢れてきて……とても大切にしていた床置きの照明器具を倒して壊してしまうなど、感情が爆発してしまいました(笑)後悔はしましたが、同時にスッキリした思いもあって、溜め込んでいたいろいろを吐き出すことができたので良しとしよう!と。

真帆はユーリが盗作をしているという嘘の情報を流す

 でも、真帆役は楽しいこともたくさんありました。雰囲気を変えるための付けぼくろや、爪の先まで気を抜くことなくきれいにマニキュアをして、衣装も真帆にぴったりの生地があったからとわざわざ作ってくださったり。あの素敵な衣装とメイクは、いってみれば真帆の戦闘服。あれがなければ私も真帆を演じられなかったと思います。

 エキサイティングな現場で、監督をはじめチーム一丸となって制作に臨んでいる空気がひしひしと伝わってきて、とても濃密な時間を過ごさせていただきました。

カスミ(原田知世)にユーリの病のことを告げる真帆
“あいつ、死ぬよ…”

大河ドラマ おんな城主 直虎(2017)

なつ役

大河ドラマ おんな城主 直虎

インタビュー

 直虎さんを筆頭に、このドラマに登場する井伊の人々は、みな自分のことはさておき誰かのことを想って行動していることが多いですね。人を想い誰かの幸せを願うことが自分の幸せにつながるということでしょうか。なつも、義兄上の小野政次(高橋一生)や姉上のしの(貫地谷しほり)、井伊家のこと、実家の奥山家のことと常に誰かに想いを寄せる女性です。ただ、少しお人好しというか、政次さんのことではじれったさも感じています(笑)。

 玄蕃さんの兄上ですし、一番近いところから政次さんを見ているのがなつで、彼は周囲から誤解されても一人ですべてを背負い、家族の前ですら決して弱音をはくことがない。その政次さんの覚悟をなつは尊敬しているのだと思います。だからこそ最大の理解者であり味方として常に隣にいる。政次さんが井伊家の縁の下の力持ちなら、私はその下の土となり、土台となって義兄を支えたいと思っているんです。初めのうちは、だんな様の兄上だからということもありましたが、もうだんな様も亡くなっていますし(笑)、しだいに思慕の情が芽生えてきたのでしょうね。

なつは義兄・政次(高橋一生)の一番の理解者

 亥之助の母親としてのなつも大切に演じています。いずれ虎松の重臣として活躍すると聞いているので、厳しくするよりもむしろほめて伸ばすというか、母なる大地のように大きく包み込むようなイメージで亥之助には接しています。寛容さというか、おおらかな空気、温かいものを心の奥にしっかりと抱きしめながら話をするという感じですね。暖炉のような暖かな火で見守っていきたいと思っています。

 初めての大河ドラマ出演ですが、長い期間一つの役を演じることで、役と一緒に成長するというのはこういうことなのかと実感しています。人と人との関係は時間とともに変化し、積み重ねられ、深まっていくものが確実にあって、うそ偽りのないお芝居が生まれる、そのように感じています。支流が集まって大河となるように、私もそんな支流の一本として、なつを大切に演じたいと思います。

小野玄蕃(井上芳雄)との間にさずかった嫡男・亥之助
しの(貫地谷しほり)の子・虎松と亥之助は手習い仲間
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