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石丸謙二郎 石丸謙二郎

石丸謙二郎俳優いしまるけんじろう

1953年生まれ。大分県出身。1978年、つかこうへい舞台「いつも心に太陽を」でデビュー。以来、1987年から続く「世界の車窓から」(テレビ朝日系)のナレーションで知られる魅力ある声質と渋みのある演技で、テレビ、CM、映画など幅広く活躍。NHKでも大河ドラマ『徳川慶喜』、土曜ドラマ『氷壁』など出演作多数。2018年よりラジオ第1の『石丸謙二郎の山カフェ』のパーソナリティを務める。2019年は、プレミアムドラマ『大全力失踪』に白金憲一役で出演。

土曜ドラマ 氷壁(2005)

森脇茂雄役

土曜ドラマ 氷壁

インタビュー

 僕は17歳で大分から上京してからというもの、突如山の魅力に取りつかれてしまい、アルプスをはじめいろいろな山に登っていました。当時、すでに井上靖さんの小説『氷壁』は映画やドラマに映像化されていて、僕も山登りの1人として「なんて壮大で人間臭いドラマなんだろう」と、胸を打たれながら拝見したことを記憶しています。でも、まさかその頃は、将来自分がそういう作品に出演する俳優になるなんて想像すらしていませんでした。それよりも、実際に高校時代の友人が、ある命懸けの登山で仲間を犠牲にせざるを得ず、とてつもない心の傷を背負ってしまった姿を目の当たりにしていたので、『氷壁』への感慨はむしろとてもリアリティのあるものでした。

K2登頂に挑んだ奥寺(玉木宏)だが、パートナーの北沢が足を骨折
ベースキャンプで待つ森脇の願いもむなしく北沢は命を落とす

 だからこそ、NHKからこの作品でお声がけいただいたときは嬉しかったですね。よくぞ21世紀に再び映像化してくださったと。ただ撮影時には僕は40代後半に差し掛かっていましたから、隊員役ではなく隊長役が来たか、と思ったのを覚えています(笑)。でも、登山隊における隊長は隊員よりも登山経験が豊富で、かつ現役で登れる人間ではなくてはならないわけです。これはとても重い役目だなと、改めて気を引き締めて撮影に臨みました。原作では事故の原因はナイロンザイルで舞台は穂高岳だったのが、時代の変化に合わせて事故原因はカラビナという道具になり、舞台もK2に変わりました。時の流れを感じましたね。現場ではもちろんプロの指導の先生もいらっしゃいましたが、僕もザイルの巻き方などをスタッフの方たちの求めに応じてアドバイスするなど、いろいろな思い出が詰まった作品です。

北沢の死は登山用具の不具合のせいか、本人の操作ミスだったのか?
法廷で証言を求められた森脇の発言は意外にも…

NHKスペシャル 未解決事件File.01 
グリコ・森永事件(2011)

古野喜政役

NHKスペシャル 未解決事件File.01 グリコ・森永事件

インタビュー

 一連の“グリコ・森永事件”のことを、昭和史に残る劇場型犯罪なんて言いますが、僕はそうは思わない。大企業を巻き込んだという意味では社会への影響力は確かに大きかったけれども、ひとつひとつの犯罪はどこか稚拙で短絡的なものでしかなかったんです。ただ、顔の見えない犯人に対して、当時の警察もマスコミも大量の人員を投じながら結局は手錠をかけることができなかった。そこに、この事件の最大のミステリーがある気がしています。

「かい人21面相」と名乗る何者かが食品メーカーを次々に脅迫
青酸入りの菓子がスーパーに置かれ、警察やメディアに脅迫状が届く

 出演するにあたって、僕も当時の関係者の方の書いた著書をたくさん拝読しました。「これだけの情報がありながら犯人を捕まえられず、さぞ悔しかったろう」というのが正直な感想です。僕にも記者の友人がいるからわかるのですが、記者というのは仕事であって仕事ではない――ジャーナリズム精神には終わりがない分、真実を自分のペンで突き止めきれなかった人の無念さは計り知れないものがあると感じたからです。

難航する捜査、報道協定に記者たちはいらだちをつのらせる
報道で他社に負けたら辞表を出す覚悟で事件を追う古野だったが…

 僕が演じた古野さんも、毎日新聞大阪本社社会部長でした。再現ドラマ的なものを演じるのは、現実を越えられなという点で大変難しいものがあるのですが、セットに入った途端、その不安が吹き飛んだのを覚えています。朝から晩まで煙草をふかして事件を追いかけていたという記者たちの仕事場は、スモークが炊かれて当時の雰囲気そのものに。文房具などの小道具も、80年代の空気をスタッフの皆さんが完璧に作ってくださっていた。この情熱に演技で応えたい、と胸が熱くなったことが今も忘れられません。

  

木曜時代劇 鼠、江戸を疾る(2014)

佐沼長時役

木曜時代劇 鼠、江戸を疾る

インタビュー

 原作は赤川次郎さんの時代ミステリー小説。引退された滝沢秀明さんが主人公の“鼠小僧”こと次郎吉を演じ人気を博し、シリーズ化された作品です。僕は第1シリーズの第4回での出演で、鴻山藩主・佐沼長時役を演じました。この藩主、気に入った若い女性を側室にすることで有名という(笑)、ある意味典型的な“いやがらせ”をする役です。

ぐっすり眠る藩主・佐沼を天井裏から見つめる目あり…

 でも実は、こういう役こそ俳優にとって難しい役どころでもあるんです。テクニック抜きに、自分が徹底していやがらせをする側を演じきらなければ、そのドラマの世界観が引き立たない。僕も若いころにこうした役を演じると、監督から「ダメだ!自分の一番醜いものを出さなければ」とよく叱られました。さらに、悪役に徹することで、この場面のように女優さんと対峙する場合、相手の方の美しさがより際立つという点も重要です。いやがらせをされている側がより可憐に見えるよう、悪役の演技の塩梅はとても難しいといえます。この撮影時は側室・お松役を演じた石橋杏奈さんは、演技の経験が浅いながらとても一生懸命だったのも覚えています。ただ、“待ち”の時間なども長時間水に濡れていると身体が冷えてつらいのを僕は経験上知っているので、彼女が寒さを我慢していると感じて、スタッフに待ってる間はあたたかくしてあげて、とお願いしたことも。石橋さんは辛い顔を見せず頑張られて、その姿も思い出深いです。

“鼠小僧”の正体を白状させるため、お松(石橋杏奈)を拷問に!

土曜ドラマ ダークスーツ(2014)

里中喜代寛役

土曜ドラマ ダークスーツ

インタビュー

 歴史ある総合電機メーカー・ハシバエレクトロニクス本社で上層部たちが関わる裏金作りに、子会社の営業マン、一之瀬諒(斎藤工)ら若手サラリーマンが中心となり立ち向かう、スケール感のあるビジネスエンターテインメント作品でした。この作品で、僕が何より印象深かったのは“ハシバ”の巨悪ともいえる上層部が集まる会議室でのシーンでした。

長い歴史を誇る総合電機メーカー“ハシバ”
その社内でひそかに裏金づくりが行われていた…

 僕が演じる里中常務をはじめ、最上専務役の柴俊夫さん、塩崎常務役の大和田伸也さん、加賀専務役の深水三章さん、井岡専務役の大杉漣さんといった顔ぶれがずらりそろって。みんながまさに“ダークスーツ”に身を包んでいて、共演者ながら言うのも変だけれど、とてもかっこよかった(笑)。しかも世代や仕事的に近い人たちが集まったものだから、互いに関連のある現場の話などが次々飛び出して楽しかったですね。でも、みんなベテランだから和気あいあいとは話すけれど、芝居となればすぐ切り替えて集中して。そういうあ・うんの呼吸の中で演じられる結束力というか、空気感が自然と現場にできあがっていったのを覚えています。

一之瀬(斎藤工)は裏金工作を暴くため里中に近づく

 最後はまるで同窓会のように、「みんなで写真撮ろうよ」なんて僕から声を掛けて、集合写真をスタッフの方に撮ってもらったのもよい思い出です。ただその中から、深水三章さんと大杉漣さんが天に召されてしまいました。ふと当時を懐かしく振り返りながら、早すぎるなと思ってしまいます。

里中に裏金工作を任せる専務取締役の井岡(大杉漣)

プレミアムドラマ 大全力失踪(2019)

白金憲一役

プレミアムドラマ 大全力失踪

インタビュー

 2017年に『全力失踪』というタイトルで放送されたドラマの、続編といえる作品です。主人公の磯山武役を演じるのは前回と同じ、原田泰造さんです。原田さんには今回初めてお会いしたのですが、初めてなのに“はじめまして”な気がしない(笑)、誰もがすっと溶け込めるような親しみやすさのある方だな、と思いました。また、天性の無邪気な明るさを持った、すてきな方なんだとも感じました。そのご本人の持つ空気感が、逃げ続ける磯山武に悲壮感を漂わせず、ただただ面白く見えるのがいいですね。あれほど真剣に逃げているのに、明るく逃げている感じというか。彼がどう逃げ抜くのかが面白くて、毎回目が離せなくなるなと思いました。

7年の失踪の後、家に戻ってきた磯山武(原田泰造)
磯山の妻・聖子(緖川たまき)と娘のななみ(優希美青)とパン屋を営む

 実は僕、もう50年近く前になりますが、アメリカのテレビドラマで『逃げろや逃げろ(1966年CBS制作)』というドラマが日本で放送されたのを見たんです。それがとても面白くてね。いつかこんな作品が日本でも作れたらいいのに、と長年思ってきたんです。今回スタッフの皆さんにこの作品のことを話したけれど、誰もご存じなかったですね。でも、僕は逃亡する側ではないですがまさに“逃げる”ドラマに関われてちょっとうれしかったです。僕の演じる白金憲一は磯山の娘の婚約者、白金雅也(山田裕貴)の父、憲一役。経済力のない磯山を軽蔑しているような役柄ですが、僕は肩に力を入れることなく、自然体で演じられたらと思っています。

白金は磯山の娘ななみと息子の雅也(山田裕貴)の婚約を破棄させようともくろむ
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