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中原丈雄 中原丈雄

中原丈雄俳優なかはらたけお

1951年生まれ、熊本県出身。主な出演作に、ドラマ『白い巨塔』『絶対零度』、映画『おこげ』『レイン・フォール』『山本五十六』『ばななとグローブとジンベエザメ(主演)』など。NHKでは、大河ドラマ『炎立つ』『真田丸』、『白洲次郎』『64(ロクヨン)』『美女と男子』『植物男子ベランダー』、連続テレビ小説『花子とアン』など。『PTAグランパ2!』では、パート1に続いて秋山寛治役で出演。

大河ドラマ 炎立つ(1993-94)

藤原基顕役

大河ドラマ 炎立つ

インタビュー

 僕の映画デビューは中島丈博さんが監督された『おこげ』でした。その撮影が終わったとき、中島さんから「今度、大河ドラマの脚本を書くのでまた」と声をかけていただいたんです。奥州藤原三代を描いた『炎立つ』の第3部、藤原泰衡(渡辺謙)の叔父の役でしたが、いまでも記憶に残っているのは、泰衡たちの前でいきなりもとどりを切り落とした場面です。西行(柳生博)のもとで出家生活に入るという決意の表れでもあり印象的なシーンでしたね。

出家を決心した基顕は自らまげを切り落とす

 この作品は別の意味でも心に残っています。ちょうど江刺ふじわらの郷でロケを行っていたときのこと、家族から電話があり父が亡くなったことを知らされました。父は、かつて僕が俳優になることに異を唱えていた時期もありましたが、このドラマは亡くなる直前まですごく喜んで見てくれていたんです。お葬式には間に合いませんでしたが、NHKの大河ドラマに出演している僕を見て安心して旅立ったのかなと思い、忘れられない作品になりました。

戦を憎む基顕は甥の泰衡(渡辺謙)に大きな影響を与える

 ほかにも初めて馬に乗ったことや、まだ若かった義経役の野村宏伸くん、弁慶役の時任三郎さんのことなどもよく覚えています。大変だったのは基顕が死ぬシーンのメーク。餓死して死ぬという設定なので、まず顔に接着剤を塗るんです。乾いてくると顔が縮むのでその上からメークをしていましたね。塗るのも大変でしたが、落とすのはさらに大変でした。

ドラマ10 美女と男子(2015)

日邑篤史役

ドラマ10 美女と男子

インタビュー

 こ主人公・一子(仲間由紀恵)の父親ですが、新聞社を退職後、認知症が進み家族を悩ませるという役どころでした。突拍子もないことを言い出すなど、設定が面白くて自分で演じながらふいてしまうことが本当に多かった(笑)。今なら、もう少し違ったふうに出来るのではないかと思い、またやってみたい役ですね。

篤史は一子が連れてきた遼(町田啓太)を息子と勘違いする

 ただ、この人物が亡くなるときが実にあっという間だったんです。熱中症で倒れて救急車で運ばれ、そのままあっけなく死んでしまう。そこで、僕は救急車で運ばれるまでに何があったのだろうと想像してみたんです。さらにそれを台本にして9分ほどのショートドラマを作ってみました。彼は認知症にかかっていたので、おそらく家を出た後、戻り方がわからなくなってしまう。暑い日でセミの声があたりに響く中、一度倒れるのですが、どこからか「東京音頭」が聞こえてきくると、不意に起き上がり踊り出し、そして再び倒れる(笑)。だんだん、のどが渇いてきて自動販売機で飲みものを買おうとするのに、ポケットには天保銭みたいなお金しか入っていない。犬に吠えられてあわてて逃げるところなど、この人物の最後の時間を僕なりに作りあげて、ドラマの打ち上げ会場で流していただきました。出演者もスタッフも大笑いしてくれました(笑)。

重度の熱中症で病院に搬送された篤史

大河ドラマ 真田丸(2016)

高梨内記役

大河ドラマ 真田丸

インタビュー

 高梨内記は、前半はかつらでしたが、僕はそれがいやでいやでなんとか地毛でやれないかと思っていました。そんなとき、番組関連のイベントで和歌山の九度山を訪れることがあったのですが、高野山を歩いているとき、ふっと頭に浮かんだのが、真田十勇士の一人である三好清海入道のことでした。三好清海入道は僧ですから丸坊主です。そうだ、自分が丸坊主になってしまえば、かつらは被らなくていい。さっそく九度山から戻ると、プロデューサーと演出家に、坊主頭になりたいので三谷幸喜さんに聞いてもらえないかと相談しました。その結果、大殿(真田昌幸=草刈正雄)が亡くなったところはどうですかと言っていただけたんです。殿が死んで泣くシーンを撮った後、すぐに頭を丸めて演出家に見てもらいました。そのときに高梨内記はこれでいいんだと確信するものがありました。

真田昌幸の側近・高梨内記 昌幸の死後、内記の風貌にも変化が…

 信繁の嫡男・大助をとてもかわいがるのですが、同時に子ども相手に本気で囲碁の勝負をしたり怒ったりするのが内記です。それがかつら姿ではなく丸坊主だというところに、なんともいえないおかしみが生まれて、見ている方のとらえ方も少し違うのではないかと思っていました。この大助を演じた浦上晟周くんは、いつもそばで静かにしている子でした。ずっと見ているから自分の子どものようでかわいくてしかたなかったですね。

囲碁の勝負 内記は大助(浦上晟周)に全く手加減せず…

 『真田丸』では、後半になると役を作って演じているというより、セリフがそのまま自分の言葉になっていくということを体感しました。作るのではなく自分がその人になっていく。そうなるとセリフもどんどん体に吸い込まれていくんです。作品によって時々、そういうことが起こるのですが、高梨内記との出会いがまさにそれで、とても幸せなことだと思います。

スペシャルドラマ 荒神(2018)

じい役

スペシャルドラマ 荒神

インタビュー

 人間の業と宿命を描いたドラマで、僕は謎の怪物と対決し、襲うのを止める村一番の長老である“じい”を演じました。誰も見たことがない姿をした恐ろしい怪物はCGで制作されているので、僕が対決するとき目の前にいるわけではないんです。それでも、怪物と向き合っているかのように、目を見開き、すさまじい声を出して止めなくてはいけない。少し照れくさいのですが、逆に出番がそれほど多いわけではないので、ここが一番の見せ場となるので力を入れました。

じいは村を襲う怪物に敢然と立ち向かう

 現場では、仲の良い衣装の人たちから「久しぶりにこういう芝居を見ましたよ」と言われました(笑)。かつらは半かつらでしたが、僕からお願いして髪を逆立てていただいたんです。ここでは、自分から役に近づいていった感じですね。

朱音(内田有紀)が背負った宿命とは そして怪物との戦いの行方は…

プレミアムドラマ PTAグランパ2!(2018)

秋山寛治役

プレミアムドラマ PTAグランパ2!

インタビュー

 これまで僕は特殊な役を演じることが多かったせいか、こういうふつうの男性の役は意外に難しかったですね。パート1では、最初のうちは声の出し方はどれくらいがいいのか、あまり強い調子にならないほうがいいのかと手探りの状態でした。

秋山と武曾(松平健)は大手家電メーカーに勤めていたかつての同僚

 秋山というのは認知症の奥さんを介護するために会社を辞めた人物で、真面目でもの静かな男です。黙々と、しかし笑顔でしっかりと奥さんを介護する。なかなか出来ることではないし、僕の本性とはだいぶかけ離れた人物でやや不得手ではあります(笑)。ただ本来、僕はこうした市井の人々の静かな物語を描いたドラマが好きでやってみたいと思っていました。ところが演じるうえでは、自然でいながら存在感も出さないといけない。いい勉強になっています。

不器用な武曾の良き理解者でもある秋山

 パート2は、前回よりさらに学校の中が大変なことになっていて、PTAの人たちの丁々発止が繰り広げられています。そんな中、僕の家とスーパーのシーンだけは喧噪とは関係のない静かな場所。それだけに、静かに、そして笑顔でやればやるほど短いシーンも生きてくるし、見てくださる方たちにも安心してホッとしていただけるのではと思いながら演じています。

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