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中村獅童 中村獅童

中村獅童歌舞伎役者・俳優なかむらしどう

1972年生まれ。東京都出身。81年に歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』にて初舞台を踏み、2代目中村獅童を襲名。映画やテレビでも広く活躍する。主な出演作に映画『ピンポン』『男たちの大和』『硫黄島からの手紙』『レッドクリフ』、ドラマ『杭打ち』など。NHKではEテレ『歴史にドキリ』、大河ドラマ『毛利元就』『武蔵 MUSASHI』『新選組!』、『トットてれび』などに出演。2016年放送開始の大河ファンタジー『精霊の守り人』シリーズには、カンバル国王ログサム役で出演。

大河ドラマ 新選組!(2004)

滝本捨助役

大河ドラマ 新選組!

インタビュー

 三谷幸喜さんとお仕事させていただくことが、若いころからの夢でもあったので、それが大河ドラマで実現してうれしかったですね。実は『新選組!』の前に『HR』という民放のドラマで三谷さんと半年間ご一緒させていただいたのですが、その最終日に「今度、大河ドラマを描くことになったんだけど、良かったら一緒にやりませんか?」とお声がけいただいて。収録が始まる半年くらい前に「ある種のストーリーテラーで、モデルとなった人はいるけれど架空の人物です」とお電話で役柄を説明してくださいました。

捨助は近藤勇の幼なじみで浪士組隊士志願

 『新選組!』は幕末の動乱期を描いたドラマだったことから殺伐とした場面も多かったのですが、出てくるとほわっと和んだ空気になるキャラクターを目指していました。実在した幕末の志士たちとは違い、捨助は架空の人物ということもあって、自由にやらせていただきました。重要な場面で必ず出てくるから、やりがいのあるいいお役でしたね。三谷さんは脚本を当て書き(演じる俳優をあらかじめ決めてから脚本を書くこと)されるので、それまでは強面の役が多かった僕のひょうきんな一面を引き出してくださったと思っています。

鬼の副長と呼ばれた土方歳三(山本耕史:中央)

 登場人物の大半が男性だったので必然的にキャストも男性が多く、いつも周囲は男ばかり。男同士でご飯を食べたり、お酒を飲みに行ったり。仲良くなるのにそんなに時間はかかりませんでした。土方歳三を演じた山本耕史くんが皆のまとめ役で、いまだに年末になると“新選組チーム”の忘年会を開いて集まっています。キャストだけでなく、スタッフさんも集まる当時から続く恒例行事なんですよ。

捨助は近藤勇を救おうと1人、処刑場に乗り込む

歴史にドキリ(2012~)

案内役

歴史にドキリ

インタビュー

 出演のお話をいただきいた時、母が「子どもたちのためになる番組だから」と勧めてくれました。僕も「歌舞伎も歴史も難しいという印象だけでなく、非常に楽しいものだ」と発信していくのが自分の使命だと思ったので、「やりがいのあるお仕事」と思いお引き受けしました。ちょうど『八重の桜』で槍の名手、佐川官兵衛を演じることが決まっていたのですが、色んな一面を持っているというのが自分自身ですし、やるからには徹底的に精一杯やろうという風に決めました。

第一回は邪馬台国の女王・卑弥呼役で登場

 放送時間は10分ですが、収録は2本撮りにも関わらず丸一日かかっています。歌あり踊りありなので、だんだん凝り始めてレールを敷いて撮影したり、楽しんでやっています。特に印象深いのは近松門左衛門の回。本当に文楽の方にお越しいただいたり、僕の一門の弟子が女形の扮装で出たりして本格的な演出になりました。また、ゲストに山本耕史くんを招いて武田信玄と上杉謙信を演じたのも楽しかったですね。耕史くんはギターが上手なので、本当に彼の弾いたギターの音を放送で流しました。

謙信(山本耕史)と信玄が歌い踊る!

 楽曲を担当しているのは前山田健一(ヒャダイン)さん。ほとんどが元ネタのある歌になっていて、聞く人が聞くと分かると思いますよ。元ネタが分かるギリギリのラインで作曲されているので「80年代のあの歌謡曲なのかな?」と想像するのも楽しいんじゃないかな。僕もたまに「誰々のあの曲風の歌を歌ってみたい」とリクエストすることがあるんです。ご本人がおっしゃっていましたが、僕は日本一、ヒャダインさんの歌を歌っているのだそう。振り付けも日本舞踊とは全く違うので難しいですが、振付稼業air:man(えあーまん)さんが付きっきりでご指導下さっています。

歌コーナーの振付・出演:振付稼業air:man

大河ドラマ 八重の桜(2013)

佐川官兵衞役

大河ドラマ 八重の桜

インタビュー

 男らしい槍の名手で、周囲からどこか一目置かれるような、“昔ながらの会津の男”を目指して演じさせていただきました。ですから、屈強に見せるために体重を10キロ以上増量して、役作りをしていたんですよ。普段は67,8キロなのを80キロ近くまで増やしました。ものすごく食べていましたね。

 そんな役作りをしたのは、色んな顔を見せられる役者でいたいという思いがあるからです。同じ役者でも屈強な役もやれば、ひょうきんな役も演じられる、そういうスタンスでいたいなと。だから、同時代を描いた大河ドラマでも『新選組!』で演じた捨助と『八重の桜』の官兵衛は全然違う。改めて並べてみるとすごい振り幅ですね。

 佇まいや男らしさを第一に意識して演じた官兵衛だけに、『歴史にドキリ』の扮装で『八重の桜』チームにばったり会ったときには気まずかったなぁ…(苦笑)。「今日は何の収録?」とみんなびっくり。官兵衛は屈強で男気あふれる人物でしたから、翌日に卑弥呼の格好をしていたら驚きますよね。「(大河ドラマで)そんな場面あったかな?」なんて、微妙な変な空気が流れていました(笑)。

会津戦争 官兵衛は開城を訴える西郷(西田敏行)を一喝する

 主演を務められた綾瀬はるかさんとは、大河ドラマ以前にも映画をはじめ何度か共演しています。パワフルで透明感のある女優さんで、『八重の桜』では1年間ご一緒させていただきましたが、性格の明るい方なのでとても楽しかったです。最近では『精霊の守り人』でも共演しましたし、同じ作品に出る機会が多いですね。

男装し最新式の銃を手に戦う八重(綾瀬はるか)

特集ドラマ LIVE! LOVE! SING!
〜生きて愛して歌うこと~(2015)

モーさん役

特集ドラマ LIVE! LOVE! SING!〜生きて愛して歌うこと~

インタビュー

 阪神・淡路大震災から20年、東日本大震災から4年を迎えた年に、神戸と福島という2つの被災地を舞台に描いた作品でした。

 大震災は人々の価値観をガラッと大きく変え、僕も含め、誰もが自分には何ができるかを考えるようになりました。そんななかで役者である僕ができることは、作品を通して人々を元気づけたり、メッセージを伝えることだと思ったんです。『LIVE! LOVE! SING!』に参加させていただいたのは、それが一番大きな理由ですね。

原発事故後、立ち入りが制限された福島・富波町
高校生達は制限区域内にある故郷を見たいと願い…

 ドラマを通して、ニュースだけでは伝わってこない人々の感情や気持ちが「ああだったかな、こうだったかな」と伝わればいいなと思って演じていました。僕自身、役作りにあたって実際に酪農をしている方にお会いして、お話をうかがったのですが、震災後、一時避難をしている間にエサのなくなった牛たちが小屋の木を食べていたそうなんです。そういったいわゆる現場の声を聞いて、僕自身ニュースや新聞で見る認識とはまた別に、改めて大変な思いをしていらっしゃる方々が大勢いるんだということを認識させられました。僕が感じたような思いをドラマを通して視聴者の方々にも届けられればと思います。

“モーさん”は牛の世話をするため毎日制限区域内の牧場に通う酪農家

 僕が演じたモーさんは福島の人だったので、方言を音源でいただき繰り返し聞いて覚えました。なまりが自然と出るようにならないと自分の気持ちを込めて言えないですから。音で勉強するのは歌舞伎も同じなので、それほど苦労は感じませんでしたね。

 歌舞伎の場合は先輩に入れてもらった音声などを聞いて耳で覚えるんです。お稽古におうかがいしたときも、口立てと言って先輩が目の前でおっしゃってくださったのを耳で聞いて繰り返します。だから、方言も外国語も音で自分の体に染みこませてから、自分の気持ちを入れて日常のように伝えるという稽古の仕方ですね。

大河ファンタジー 精霊の守り人 (2016年~)

ログサム役

大河ファンタジー 精霊の守り人

インタビュー

 作品全体から見るとログサムは悪役として描かれており、非道なところを描いたシーンが多く登場しました。それだけに描かれていない部分に彼の生き方や孤独があり、そこをどう想像させるかということまで意識が行っていないと深みが出ないのではないかと思ったんです。それはまた役を作るときに、自分が想像する部分でもありましたが、考えてみると彼が時代を切り開いていくために手段を選ばないのは、この人なりの正義なんですよね。ですから、演じているときには「悪い男」ではなく、「俺は全うに生きているんだ」というつもりでいました。ログサムは当然のことをしているだけで、悪いことをしているという意識は全然ない。だから、僕自身も悪役を演じているという気持ちはあまりなかったように思います。

兄を暗殺し王位についたカンバル国王・ログサム

 現代物の映像作品を演じるときは、なるべく舞台っぽくならないようにリアルに演じるようにしています。時代劇や今回のようなファンタジーの場合は少し違って、あまりリアルにやり過ぎてしまうとキャラクターや独特の世界観に負けてしまう。だから、どこか舞台に立っているような気持ちに近いですね。そうしないとVFXを駆使したセットに囲まれた迫力のある絵になったときに、ちぐはぐになってしまう。ちまちましていてはダメなんです。

 『精霊の守り人』は見たこともない世界観と壮大なドラマを、長い期間をかけて撮影し、最新の映像技術で仕上げています。こういった試みに参加させていただいたことは幸せでしたし、ここまで夢のある世界観を表現できるのはドラマならではだと思うので、じっくりと楽しんでいただきたいですね。

バルサ(綾瀬はるか)とログサムの死闘…!

 実は僕自身、自分が出ている作品をあまり見ないのですが、『精霊』シリーズに関しては撮影した映像と仕上がりの映像があまりに違うので、4Kのテレビを買って見たんですよ。何時間もかけて撮影したシーンが一瞬で終わってしまったりして驚きましたが、これだけのクオリティを維持するためには必要だったのでしょうね。

 また世界観を表すのに大きな役割を果たしていた衣装も、歌舞伎役者の僕から見てもとても豪華で随所にこだわりを感じました。歩く動作や風になびく姿を想定してマントが長めに作られていたり、全ての指に指輪をつけていたり、とにかく全体のシルエットが計算されつくされていたんです。ただ、演じる方はかっこいい反面、動きにくかった(苦笑)。立ち回りも長いマントで動きづらい上、槍(やり)をぎゅっと握ったときにアクセサリーが食い込んでしまって、急きょ小道具さんに手当してもらいました。そういう見えない苦労はあったものの、あれだけ立派な衣装を身につけさせていただいて、自然にインスピレーションが湧いたり、ログサムの世界観にすんなり入って行けてありがたかったです。

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