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福士誠治 福士誠治

福士誠治俳優ふくしせいじ

1983年生まれ、神奈川県出身。2002年テレビドラマ『ロングラブレター 漂流教室』でドラマデビュー。04年、映画『チルソクの夏』で映画デビュー。06年、連続テレビ小説『純情きらり』でヒロインの夫・達彦役を好演。また舞台では時代劇、翻訳劇、歌舞伎、アイスショーなどジャンル問わず挑戦。NHKでは、土曜時代劇『オトコマエ!』シリーズ、『昨夜のカレー、明日のパン』『忠臣蔵の恋』『十三人の刺客』ほかに出演。大河ドラマ『青天を衝け』では、井上馨役を務める。

連続テレビ小説 純情きらり(2006)

松井達彦役

連続テレビ小説 純情きらり

インタビュー

 宮﨑あおいさん演じるヒロイン・桜子の夫を演じさせていただきました。登場したばかりのころは学生役で、その後、出征し、生き延びて帰国。さらに桜子と結婚して父親になるまでの半生を演じたので、とても勉強になりました。

 共演シーンが多い宮﨑さんとは本当にたくさんの時間を共有しました。今もかわいらしい方ですが、当時はまだ二十歳くらい。頑張り屋さんでお芝居や役に入る姿を見て、とても尊敬していました。それに人と話すときは、相手がスタッフさんでも共演者の方でもフィルターがないというか、とてもナチュラルでキュートに接してくださるので、こちらもリラックスできました。空き時間もあまり控え室に戻らず、スタジオ前のソファーで過ごしたり、飾らない姿が今も想い出されます。

 朝ドラは一般的にヒロインの一生が描かれますが、『純情きらり』の桜子は少女時代から結婚して母親になるまで、夢を諦めざるおえなくなる場面に何度か遭遇しました。激動の時代に翻弄されるなかでも次の夢を描いて、前向きに歩んでいく姿は強くて、たくましさを感じましたね。本当にステキなヒロインでした。子どもの頃の夢を叶えるのは素晴らしいことだけれど、それが難しいのも現実ですよね。桜子の場合は予期せぬことが起こって、1週ごとに状況や目標が変わるような展開もあって、人生のリアルさを感じることができました。そんな彼女の人生に寄り添うことができて幸せでした。

土曜時代劇 オトコマエ!(2008)
土曜時代劇 オトコマエ!2(2009)

藤堂逸馬役

土曜時代劇 オトコマエ! 土曜時代劇 オトコマエ!2

インタビュー

 自分で言うのもなんですが、カツラが似合いますね〜(笑)。この作品でバディを組んだ斎藤工くんから「そのままの格好でコーヒーショップへ行って、違和感なくカフェオレ頼めるね(笑)」と言われたほどです(笑)。『オトコマエ!』は僕にとってNHKで二作目の時代劇でしたが、幼なじみの信三郎を演じた工くんとは『風の果て』でも共演していたので、気心が知れていました。しかも、駆け出し時代に偶然同じアルバイトをしていたことがあって…。現場で顔を合わせたときに、僕がそれを忘れていたので「僕は覚えてたのに!」ってめちゃくちゃツッコまれたことを覚えています(笑)。

 ドラマは北町奉行所・遠山金四郎(柴田恭兵)の秘蔵っ子、藤堂逸馬が親友の武田信三郎(斎藤工)と共に悪に立ち向かう痛快な物語。時代劇で描く、いわゆるバディものです。硬派な逸馬と軟派な信三郎は、やり方は違っても目指すゴールが同じ。全く違う個性なので相容れないかと思いきや、バランスがとてもいい! 誰かを助けたいという気持ちが同じだからかもしれません。

 当時の僕はまだ25、6歳。『風の果て』『オトコマエ!』とNHKで続けて時代劇に挑戦させていただき、所作や殺陣(たて)を勉強できたのはとてもいい経験でした。ただ、僕が演じた逸馬は柔術が得意で戦闘になっても刀をむやみに抜かないキャラクター。柔術は実際に人の手を握って相手の力を利用するので、とても神経を使うし、実際に体も疲れるので、チャンバラの方が相手との間合いや距離感ができてやりやすいと感じました。

 『オトコマエ!』は第2シーズンもあったので、柔術の殺陣には随分と慣れました。いつも同じような動きでは面白くないと思い、あるとき山賊と闘うシーンで「弓を素手で掴んでみていいですか?」と提案しました。アクション指導の方が「おもしろいんじゃない?」と賛成してくださって“偶然取れた!”という演出で実現しました。ほかのシーンでも、竹や手ぬぐいなど刀以外のものを武器にしてみようと、いろいろ話しながら工夫して演じていたのを覚えています。おかげでカッコよさのなかにコミカルな部分を取り入れた殺陣を作れて楽しかったですね。

プレミアムよるドラマ 徒歩7分(2015)

遠藤光一役

プレミアムよるドラマ 徒歩7分

インタビュー

 実家を出て一人暮らしを始めたヒロイン・依子(田中麗奈)の日常を描いた作品で、脚本をご担当された前田司郎さんが描く不思議な世界観が魅力的な作品でした。1回30分のなかで描かれるのは、これといった目的もなく所在なく暮らす依子の生活。ほとんど何ごとも起こらない回もある不思議なドラマです。そのなかで僕が演じたのは、依子の元彼。別れてからもずっと依子に言い寄られ、少々困っているのですが、僕自身は一風変わった依子の生態にキュンキュンしてしまいました(笑)。

 前田さんの脚本は絶妙で演じていて本当に楽しかったです。間のとり方や相づちまで書かれているという珍しいスタイルで、俳優としては覚え辛い(苦笑)。ですから最初は戸惑いもありました。でも、そのままやってみるとスッと前田ワールドに入れるんですよね。「えっ?」「いや」「あのね」「うん」「あ…」とか(笑)、そういう呪文のようなセリフを言い合っていくと、自然と空気感ができあがっていくので、その世界観にやられた感があります。初めて現場に行ったとき麗奈ちゃんと、依子の隣人・大島を演じた菜葉菜さんが台本の読み合わせをされていて、ちょうど呪文のようなやりとりをして。それを見ていたら、すごくいいグルーヴ感が出ていて、すっかり引き込まれてしまいました。

 初日に撮影したのは、依子が光一のマンションの部屋に押しかけるシーン。どうにか中に入りたい依子と絶対に入れたくない光一のやりとりがあるのですが、そこで依子が“博多土産に明太子を買ってきたから”という理由をつけてくるのが僕にとってはツボで! 麗奈ちゃんが持つおっとりとした部分と、依子の個性的な思考が相まってなぜかハマってしまいました(苦笑)。依子はいつも素直で子どもみたいに正直。悩んでばかりなわりに、我慢はしないタイプ。その辺が“徒歩七分までしか行けない女”ですよね。全然いい女じゃなくて、人間ってこういうダメなところあるよなって赤裸々に見えるような感じなのですが、どこかかわいい。

 依子にアプローチされ続けた結果、よりを戻すことにした光一ですが、結局は振られてしまう結果に(苦笑)。依子って釣っちゃいけない魚だったんですよ。針に引っかけたままでいるのが正解(笑)。だって、釣り上げた途端に足が生えてどっかに行っちゃうんだもん。“釣り上げられたい”と思っていたはずなのにね。面倒くさくて変な生きものだけど、そこが魅力でもあるのかな(笑)。光一としては「今までの何年間はなんだったんだ!?」と思うけれど、「もういいよ」って言われちゃ仕方ないですよね。がっくりです(苦笑)。

木曜時代劇 まんまこと
〜麻之助裁定帳〜(2015)

高橋麻之助役

木曜時代劇 まんまこと〜麻之助裁定帳〜

インタビュー

 神田の町名主・高橋家の跡取り、麻之助が、幼なじみたちと町のもめごとや謎を解決していくミステリー。僕が演じた麻之助と、同じく町名主・八木家の跡取り、清十郎(桐山漣)、同心見習いの吉五郎(趙民和)、お気楽3人組のバランスが面白い作品でした。

 時代劇といっても、いわゆる町内会のできごとを描いているような感じで起こる事件が些細で平和な作品。それがいい。誰かを探してと言われて探していたら、それが猫だったり。ちょっとした探偵感が楽しかったですね。
 役柄が遊び人のお坊ちゃんだったので、衣装も丈の長い羽織を来たり、懐に入れる小物を瓢箪と駒の形にしてもらって洒落たりとこだわりました。そういう遊びができたのは嬉しかったなぁ。それまでNHKでやらせていただいた時代劇の経験を全部出したような気がしますね。

 ドラマの前半は悪友3人でどこまでわちゃわちゃ楽しくできるかを考えて、やっていたように思います。セリフもあえて時代劇口調にせず、現代の人にも親しみやすくしてみたり。というのも、父親の高橋宗右衛門役でザ・時代劇!ともいえる高橋英樹さんがご出演されていたので、その存在感だけで画面が締まると、安心してやらせていただけました。

 でも後半は吉五郎のまたいとこで、麻之助の縁談相手・お寿ず(南沢奈央)が亡くなったり、一気に重いムードに。お寿ずちゃんの枕元に吉五郎がお花を持って来たシーンは、本当に悲しくて泣けちゃいました。
 共演させていただいたみなさんは同世代の方も多く、ドラマの内容も相まって明るく朗らかな雰囲気の現場でした。ぜひ同じメンバーで第2シリーズをと思いますが、お寿ずが死んでしまったので…。彼女には小さい姪っ子がいたので、数年後に瓜二つに成長したという設定でどうですかね?(笑)

土曜時代劇 忠臣蔵の恋
〜四十八人目の忠臣〜(2016)

磯貝十郎左衛門役

土曜時代劇 忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜

インタビュー

 全20回、約5か月間かけて放送したミニチュア大河のような時代劇でした。僕が演じたのはヒロイン・きよ(武井咲)の恋人で四十七士のひとり、十郎左衛門。吉良邸討ち入りで本懐を果たして亡くなりますが、後半には将軍の側用人となる間部詮房役で再登場しました。驚いた方も多かったかもしれませんね。

 十郎左衛門を演じるにあたっては、クランクイン前に泉岳寺のお墓にお参りし「演じさせていただきます」とご報告しました。忠臣蔵はいまだにファンが多いですが、やはりあんなふうに命をかけて一途に使命に向かい本懐を遂げる姿には美しさを感じます。現代のドラマは人間の生きざまを描くのに対し、時代劇は死に様を描くようなところがあるでしょう。昔の日本人、特に武士はいかに生きるかよりも、いかに死ぬかに美学を見いだしていたのかもしれません。

 時代劇に出演していると現代との差を改めて感じることが多いですね。『忠臣蔵の恋』では、限られた時間を密度濃く生きる十郎左衛門に充実した人生を感じさせられました。どちらがいいかは比べられませんが、現代を生きる僕はできることを先延ばしにして生きている部分もあるなと改めて思いました。

 この作品の魅力は何といっても武井咲さん演じるきよの強い信念とその優秀さに尽きると思います。武井さんが持つ真っ直ぐな芯の強さがとてもピッタリでした。
 前半は十郎左衛門との恋が中心になりますが、ふたりのやりとりのひとつひとつが秘めた思いを表現していて、美しく見えます。例えば離ればなれになる前にお互いの襦袢を交換するシーン。現代的な目線で見るとちょっと恥ずかしくなってしまいますが、肌に直接身につける襦袢を交換して身代わりのように大切にするなんて、簡単に連絡が取れる現代では成立しないこと。当時は一度別れてしまえば、次に再会できる保障はがなかったのですから、すごく切ないし、愛情を感じるエピソードになりますよね。『忠臣蔵の恋』には、そういう時代劇ならではの美しさがたくさん詰まっていたと思います。

スペシャル時代劇
十三人の刺客(2020)

島田新六郎役

スペシャル時代劇 十三人の刺客

インタビュー

 1963年に片岡千恵蔵さんが主役を演じた『十三人の刺客』。映画史に残る金字塔といわれる作品のリメイクです。将軍の弟の暗殺計画を描いた本格時代劇で、中山道の宿場を砦(とりで)に改造して待ち受ける十三人の刺客集団と、突破を図る大名行列との死闘が見どころ。NHK版で主役の島田新左衛門を演じるのは中村芝翫さん。老中の大炊頭役は里見浩太朗さんでした。また、新左衛門の幼なじみでライバルでもある鬼頭半兵衛を演じたのは高橋克典さん。僕は新左衛門の甥、新六郎役で出演させていただきました。

 物語の発端は、将軍の弟、松平佐平衛督斉継(渡辺大)の暴君ぶりを訴え、明石藩の江戸家老が老中・土井大炊頭(里見浩太朗)の門前で割腹して果てた事件。斉継が次期老中に内定していたことから、大炊頭が御目付役の新左衛門(中村芝翫)に斉継の暗殺の密命を下します。

 今回、僕が扮する新六郎役は、実は63年の映画で里見浩太朗さんが演じた役柄。里見さんとはこれまで何度か共演させていただいたことがあり、撮影の前に楽屋に呼ばれて行ってみると、「若いころに僕がやった役だよ」っておっしゃって…。「なんでプレッシャー与えるんですか!」と言ったら、「僕の芝居を超えられる?」と不敵な笑みを浮かべていらっしゃいました(笑)。何十年も前に出演した作品のリメイク版に出演できることを、とても楽しんでいらっしゃる様子でしたね。

 『十三人の刺客』は『赤穂浪士』にも通じるような武士道をテーマにした作品。脚本を読ませていただいて面白いと思いましたし、やっぱり、志を同じくして命を賭す男たちのドラマというのは、やっぱり燃えちゃいますよね。ラストの死闘はもちろん見どころですが、登場人物たちの武士道精神も感じていただけるのではないかと思います。

 歴史は勝った方が作っていくという側面があると思いますが、まさにこのドラマもそう。新左衛門が勝てば世の中がひっくり返り、歴史を塗り替えることができますし、全うできなければ、それまで敷かれていたレールが続いていくといった具合ですよね。そう思うと、歴史を覆すために生まれてきたんだと思えるような天命に向かう刺客たちのひとりを演じて、同じ男性としてグッときてしまいました。
 コロナ禍で撮影中断を余儀なくされながらも、夏の京都で汗をかきながら懸命に撮った作品です。命をかけた男たちの決闘の結末をぜひご覧いただければと思います。

大河ドラマ 青天を衝け(2021)

井上馨役

大河ドラマ 青天を衝け

インタビュー

 NHKではこれまで多くの時代劇に出演してきましたが、実は大河ドラマは初出演。お声がけいただいたときは素直にうれしかったですね。しかも、激動の明治時代に新しい日本を造っていく中心人物の一人を演じるとあって、台本を読んで興奮していました。
 僕が演じる井上馨は誰もが知っている明治の政治家。維新後、大蔵省に入って渋沢栄一(吉沢亮)のいわゆる上司になります。資料を読むと豪快で気性の荒い人物だったようですが、そんな井上と栄一は不思議とウマが合い、周囲から「雷親父と避雷針」などとたとえられていたようです。

渋沢栄一(吉沢亮)の新たな上役となる井上馨

 そんな井上を演じるにあたっては、気性の荒さや豪快さを表現するために大きな声を意識的に出しています。多彩でバイタリティのある人物なら、自然と声が大きくなったり、自信家な振る舞いをするのではと思ったからです。また、ドラマのなかでは栄一に無理難題をふっかける役どころで強引さもあるので、ある種、鈍感でいたいとも思っています。周囲の空気を捉えずに、自分のペースで物事を推し進めていくイメージでしょうか。ドラマ終盤になると、井上も年を重ね、世の中も落ち着いてくるので変化はあると思いますが、序盤はこじんまりしたくないなと思っています。

豪快な性格で、栄一たちを振り回すことも

 また井上は元々、武士として生きてきた人ですので、どこかに武士道を持ち続けていて、栄一とともに世の中を動かしていこうという強い思いを持っています。もちろん政治家なので信念や野望はありますが、自分本位の出世欲よりも“日本を良くしたい”という志のために、広い視野で世の中を見つめていた姿勢を魅力的に感じます。

栄一とは名コンビとなる

 演じていると、僕たちが生きる現代の基盤を井上や栄一たちが築いたことがよく分かります。例えば、郵便制度や銀行の成り立ちについてドラマを通して見てみると、教科書で学ぶのとはまた違い、臨場感を伴って感じることができると思うんです。そういう意味では、僕自身もお芝居を通して明治と現代が地続きだと実感するように。改めて祖父母、曾祖父母がこういう時代に生きていたのかと、そう遠くない過去として明治を見直すことになりました。

栄一たちの努力で、郵便など新しい制度が日本に作られていく
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