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西村まさ彦 西村まさ彦

西村まさ彦俳優にしむらまさひこ

1960年生まれ。富山県出身。『古畑任三郎』シリーズ(フジテレビ系)で脚光を浴び、映画、ドラマ、舞台で幅広く活躍する。NHKでも出演作多数。大河ドラマは、1996年の『秀吉』では徳川家康と家康の影武者の二役を。また、2016年の『真田丸』では北信濃の国衆、室賀正武役を演じ大きな話題となる。2017年、土曜時代ドラマ『悦ちゃん~昭和駄目パパ恋物語~』にも出演中。

大河ドラマ 秀吉(1996)

徳川家康役

河ドラマ 秀吉

インタビュー

 もう20年も前になるんですね。僕にとってテレビでは初めての時代劇作品でした。ストレートに言いますけど、調子こいてた時代です(笑)。つまりエネルギッシュで、それほど役について考えることなく、すっと入っていけた怖いものなしの時代でした。もちろん何も考えずに演技をしていたとは毛頭思わないのですが、今とは全く演技に対する向き合い方が違っていたと思います。

 でも、こうして僕が演じた家康を改めて見てみると、徳川家康の姿勢や表情のはしばしにとても人間くささが感じられて、自分でも何やらほっとしました。というのも、この作品の佐藤幹夫ディレクターから、「西村さんには、人間家康を演じてほしい」と言われたのを、つい昨日のことのように覚えていたからです。そのために苦労してほしい、とも。

信長に不満を募らせる光秀(村上弘明)にささやいた言葉は…

 三英傑のひとりであり、戦国の世をいつか掌握せんとドーンと構えている家康ではなく、苦悩したり迷ったり、それでも前を向いたりする人間らしい家康を演じてほしいと。確かにそんな家康は、僕自身これまでの大河ドラマでは見たことがなかった気がしました。佐藤ディレクターのご期待にどれほど応えられたかはわかりませんが、大河ドラマ『秀吉』のスタッフの皆さんが、確固たる思いで作り上げた斬新ともいえる家康のイメージに、私もうまく乗っかって演じ切ることができたのだと思います。それでもすべてが無我夢中だった、私の大河ドラマの初出演の思い出です。

信長(渡哲也)を兄と呼ぶ

大河ドラマ 真田丸(2016)

室賀正武役

大河ドラマ 真田丸

インタビュー

 室賀正武――これまでに大河ドラマで一度も取り上げられることのなかった人物だそうです。僕も当初、役作りのためいろいろと室賀について調べようとしましたが、なかなか資料がなかったのを覚えています。でも脚本を読むうち、室賀という人は、けっこう孤独な人だなということはわかってきました。だからこそ演じるうえでは、「声で勝負だ!」と思ったんです。いじけていてもつまらないし、特に理路整然と話すようなセリフもないし、室賀はどちらかといえば恫喝の繰り返しでしたから。そういう中で、少しずつでも、視聴者の皆さんに室賀のキャラクターが浸透していけばいいなと。だからこそあの「黙れ、小童!」のセリフは、思い切り言っていました。最初のころはやりすぎかなとも思ったのですが、監督からは「それが室賀」だと。

室賀は真田家と並ぶ信州・小県(ちいさがた)の国衆
“黙れ、小童!”と信幸(大泉洋)を一喝するシーンが話題に

 脚本の三谷幸喜さんとは劇団時代からの盟友ですが、作品に出演するのは久しぶりのことでした。三谷さんの作品の魅力は、どんな役にも、俳優ひとりひとりにも深い愛があることです。でも、きっと三谷さんも僕がやるからには「ちゃんとやってくれよ」という思いを、ほかの方よりも強く持っていたかもしれない。僕は室賀にひるむわけにはいかなかったんです。結果的に室賀役には、大きな反響をいただけてほっとしました。後日、三谷さんからメールをもらいましたが、「もっと“黙れ、小童!”ってたくさん書いておけばよかった」って(笑)。彼なりのほめ言葉かなと思います。

家康に昌幸(草刈正雄)の暗殺を持ちかけられた室賀は…

NHK特集ドラマ クロスロード(2016)

貝谷洋三役

NHK特集ドラマ クロスロード

インタビュー

 このドラマが近年の刑事ドラマと違うのは、大人が主役の物語だということでした。酸いも甘いも知り尽くしたような男たちが、互いの過去の傷をなめ合うように寄り添ったり離れたりする。そのほろ苦い人間ドラマに嘘がないというか。僕自身まっすぐに、登場人物に向き合うことができた作品でした。また映像も独特で美しく、印象的で。その抑制が効いた構図の中で、男たちがすべてを吐き出すのではなく、何かを秘めながら向き合っていく感じがとても哀感があって好きでしたね。

 僕が演じたのは、本庁捜査一課警部という役どころです。ドラマの中でも、男たちの積み重ねてきた“キャリア”というのがひとつの鍵になってくるのですが、撮影現場でもリンクするように、そのことを体感させていただける部分が大きかったです。俳優として第一線で長く活躍されてきたキャリアのある方には、セリフ、言葉のひとつひとに説得力があるというか、その存在だけで伝わるものがあるなと。舘ひろしさん、神田正輝さんをはじめとする諸先輩方の背中から、それを学び、感じることができたのが幸せなことでした。自分の演技を見つめ直しながら、演じるということはどういうことなのだろうとこうことを、改めて考えさせていただけた現場だったように思います。

貝谷は殺人事件の捜査本部を指揮する管理官
尾関(館ひろし)は独自捜査でつかんだ証拠を提出するが…

スーパープレミアム 花嵐の剣士
~幕末を生きた女剣士・中澤琴(2017)

中澤孫右衛門役

スーパープレミアム 花嵐の剣士~幕末を生きた女剣士・中澤琴

インタビュー

 実はこの作品に出演するまで、中澤琴(黒木メイサ)がいたという新徴組の存在はまったく知らなかったんです。そういう意味でも、とても興味深い作品でした。

琴(黒木メイサ)は父・孫右衛門直伝の剣の達人

 僕が演じたのは主人公・琴の父で、法神流の剣の名手。でも、父親として、戦いの場に向かおうとする娘と息子(筒井道隆)を、引き止めずに送り出すというのはどういう気持ちなのだろう、と想像を巡らせたことを覚えています。道場も開くほどの剣の腕を持つということもあり、やはり覚悟が違うというかね。ある程度、人の生死に達観していた人だったのかもしれません。でも、そこまで覚悟を持って子を送り出せたのは、誰よりも深く強い愛を持ち、子どもを信じられる父親だったからかもしれないですよね。だからこそ、息子は傷こそ負ったけれども、二人が無事に戻ってきたシーンは非常に強く印象に残っているんです。

琴は兄・貞祗(筒井道隆)とともに官軍との戦いへ…

 登場シーンがそれほど多い役ではなかったのですが、そういう役ほど自分の中に核たるものを持って演じないとだめだと僕は思っています。ワンポイントの役であっても、この人の生きざまはどんなものだったのだろうと、その背景を意識して演じることが大切なんです。

 メインキャスト以外は“脇役”と言われますが、脇なんてことはありません。どんな役でも、カメラの前では“その人として”立ち、存在することがとても大事なのです。俳優はそうした意識をずっと持ち続け、どんな役とも向き合う必要があるのだと思っています。

琴は負傷した兄を支え、上州への帰郷を果たす

土曜時代ドラマ 悦ちゃん
~昭和駄目パパ恋物語~(2017)

池辺久蔵役

土曜時代ドラマ 悦ちゃん ~昭和駄目パパ恋物語~

インタビュー

 僕は久蔵が大好きです。ガンコ一辺倒の職人のようだけれど、娘・鏡子(門脇麦)へのものすごくストレートな愛も感じられる。それは単純に父娘というよりも、鏡子の母である先妻を早くに亡くしたりした境遇など、長年苦楽を共にした“同志”のような背景が二人にはあるからだとも思うのです。しかも、貧乏長屋暮らしの久蔵にとって、娘の幸せといえば“お金持ちに嫁がせること”という単純さ(笑)。現代の人は驚かれるかもしれませんが、当時はお見合いが普通だったわけですから、こういう不器用な親の愛もありかな、と思って楽しんで演じています。

久蔵は腕はいいが頑固な小石川の指し物職人
娘の鏡子(門脇麦)に見合いを勧めるが…

 それにしても、今回驚いたのは久蔵の家のセットです。裕福ではない設定だと言うことは分かっていたけど、久蔵の作業場や生活スペースには本当に必要なもの以外置いてなくて。シンプルで無駄のない感じにぐっときちゃって。池辺家のつましい暮らしが見てとれて、そこに美学さえ感じています。

 ドラマの舞台は昭和10年ごろの東京です。でも100年も前の話ではないのに、家族の愛や人間の情など、今と昔では大きく変わってしまったな、と考えさせられました。社会が豊かに進歩したとしても、人間は本来、変わらなくてもいいはずなのにね。私たちは何を、あの時代に置き忘れてしまったのでしょう。ドラマをご覧になる皆さんにはぜひ、心がほっと温まるような昭和の時代の空気感も愛していただければうれしいです。

鏡子のお見合いの行方は…
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