一覧に戻る

50音から探す

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
篠井英介 篠井英介

篠井英介俳優ささい えいすけ

1958年生まれ、石川県出身。87年、劇団『花組芝居』を旗揚げ。退団後、92年には第29回ゴールデンアロー賞演劇新人賞を受賞。日本舞踊師範や石川県観光大使としても活躍。代表作は舞台「欲望という名の列車」「サド公爵夫人」、ドラマ『総理と呼ばないで』など。NHKでは大河ドラマ『翔ぶが如く』『八重の桜』、連続テレビ小説『瞳』『まれ』など。女形として舞台で活躍を続けるほか、テレビ、映画などでも独自の存在感を発揮している。

大河ドラマ 翔ぶが如く(1990)

橋本左内役

大河ドラマ 翔ぶが如く

インタビュー

 僕は過去のことをどんどん忘れる方なので、あまり振り返ったりもしないのですが、『翔ぶが如く』はもう28年も前の作品になるんですね。初めて大河ドラマに出演した作品だったのではないかと思います。

 この作品で越前福井藩士の橋本左内を演じたのは、舞台の自主公演で一人芝居を企画し、女形の稽古をしている最中。間もなく本番というころでした。西郷隆盛(西田敏行)と会話を交わすこのシーンもそつなく演じているようですが、何しろセリフが覚えられなくて、かなりボロボロな状態でスタジオに行ったこともありましたね。でも西田さんはとてもお優しい方で、NGを出しても「大丈夫、大丈夫」と言ってくださって。きっと「若輩者が頑張っているな」と思ってくださったんでしょうね。おかげさまで、滞りなく橋本左内という役を演じきることができたのが思い出深いです。

西郷隆盛(西田敏行)

土曜ドラマスペシャル 負けて、勝つ
~戦後を創った男・吉田茂~(2012)

芦田均役

土曜ドラマスペシャル 負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~

インタビュー

 僕が演じた芦田均はみなさんご存知の実在の方で、いっとき総理を務めたほどの人物。お話をいただいたときは、どうして僕に?と思いましたが、基本的に選ばれた時点で役に適していると思っていただけたのだと考えるようにしているので、あまり難しく考えずに取り組みました。ただ、事前に2つだけお願いしたんですよ。それは、もともと舞台で女形をしているので、男らしい風格を出すのが難しいかもしれないこと。そして、芦田さんが海外留学経験者で流ちょうな英語のセリフが多かったことから、「ちょっと自信がありません」と申し上げました。

 ただ、渡辺謙さんが演じた吉田茂と対峙するシーンがあり、対立する役どころだったため、貫禄負けしないように気をつけてはいました。格として同じくらいの力がないと成立しないシーンでしたから“堂々と”という気持ちで演じたのを覚えています。

GHQに協調しようとする芦田は吉田(渡辺謙)と真っ向から対立する

 謙さんとは初めての共演でした。僕はずっと女形をやってきていて、根が女性的なので、男らしい役を演じるときはなるべく物静かに役柄をキープするようにしているんです。そうでないと演じるときに女形の要素が出てきてしまう。このときも周囲の皆さんとあまり話をせずに、なるべく黙っていました。そうしたら謙さんが「篠井さんは偉いね、余計なことを全然話さなくて」とおっしゃられて。「しゃべったら役を演じられなくなっちゃうからですよ」っていうのが僕の本心だったんですけどね(笑)。

大河ドラマ 八重の桜(2013)

三条実美役

大河ドラマ 八重の桜

インタビュー

 大河の現場はとても大がかりですし、どちらかというと男性が多く、時代物ということもあってか重厚感ただよう雰囲気です。やはり“朝ドラ”のように女性が主人公の現代劇とは、全く違う空気感ですね。『八重の桜』は綾瀬はるかさんが主人公ではありましたが、時代設定と幕末の志士たちが大勢登場していたことで、何度か出させていただいているなかで感じた大河ドラマならではの空気感があったように思います。

 僕自身『八重の桜』の三条実美もそうですが、お公家さんの役が多いんです。『鳴門秘帖』で演じる竹屋三位卿藤原有村もお公家さん。他のドラマでも演じたことがありますよ。

 この役はあまり出番が多くなかったので、人物像がしっかりと描かれているわけではなく、どう表現するのかが難しかったのを覚えています。ですから、周囲の方々とのバランスを取るために、あえてデフォルメした感じで演じました。そういう意味では『鳴門秘帖』の役と似ている部分が多いですね。ドラマのなかのちょっとしたスパイスというか、彩りのような役目を果たせていたらと思います。

連続テレビ小説 まれ(2015)

蔵本浩一役

連続テレビ小説 まれ

インタビュー

 民放では政治の黒幕など強面の役が多く、サラリーマンのお父さんというような役はほとんど演じたことがなかったんです。そんななか『まれ』で、“髪結いの亭主”と言いますか、ダメ夫だけれど優しく柔らかい印象の役を演じられたのは嬉しかったですね。しかも、お父さん役は初めての経験。「ちゃんとお父さんに見えるかな」と少し不安でしたが、奥さん役の鈴木砂羽さんら共演の方々に力を借りて、新鮮な気持ちで楽しみながら演じることができました。

妻・はる(鈴木砂羽)には頭の上がらない浩一

 僕が演じた蔵本浩一は、奥さんが経営する「サロン・はる」で角慎一郎(ガッツ石松)や寺岡真人(塚地武雅)と談笑するシーンが多く、それが面白かったですね。凸凹トリオにヒロインの父・津村徹(大泉洋)が加わると、さらに化学変化が起きるような感じでした。

慎一郎(ガッツ石松)や真人(塚地武雅)らと集まっては話し込み…

 演じる僕たちもみんな出所が違って個性もそれぞれ。言ってることがかみ合わなくて、とんちんかんだったり(笑)。趣味はもちろん何から何まで違うので、それが独特の雰囲気を作っていたように思います。ガッツさんなんか、若い男の子たちにボクシングを教えたりしていましたし、それを側で見ていたのもまたいい思い出です。

 最新作の『鳴門秘帖』もそうですが、悪役が多いだけに、こうした普通の役柄はホッとします。同じ連続テレビ小説『瞳』ではローズママを演じましたが、そういった女性的な役柄は長年舞台で女形を演じてきただけに、得意とするところです。今後はトランスジェンダーのおじいさん役なんかに挑戦してみたいですね!

BS時代劇 鳴門秘帖(2018)

竹屋三位卿藤原有村役

BS時代劇 鳴門秘帖

インタビュー

 若いころから歌舞伎や日本舞踊など、古典の勉強をしてきているので、身につけたセリフの言い回しや所作を生かせる時代劇はやはり好きです。ですから、今回キャスティングしていただき、本当に有り難いと思っています。しかも『鳴門秘帖』は過去に何度も映像化されてきた名作。以前の映像化から随分と時間が経っているので、改めて山本耕史くんらフレッシュな顔ぶれで皆さんに楽しんでいただければいいですね。

虚無僧姿の剣士・法月弦之丞(山本耕史)

 今回、僕が演じるのは竹屋三位卿。ドラマではヒールの役割を担う人物です。ですから、衣装合わせの際に監督さんと衣装さんに色んな画像を見せていただき、いわゆる“気味の悪いお公家さん”らしい風貌を作り出しています。顔を白くして眉をつぶし、殿上眉を描いた上、お歯黒をしているのですが、演技面でも「ちょっとやりすぎかな」と自分でも思うくらいデフォルメしているんですよ。

 三位卿は京都から阿波の国に落ち延びてきたのですが、公家であることの誇りを失わず、まだまだ野望や欲を持ち続けているキャラクター。悪人らしい悪人で“おじゃる言葉”を話し、みなさんが思う気味が悪くて嫌らしいお公家さん像が前面に出ているのではないでしょうか。今回は悪役の代表格になれればと、あえてテレビ画面からはみ出してしまいそうな臭いお芝居もしています。素顔と役柄にとてもギャップがあるので、あまり役を引きずらない僕も2か月半ほど三位卿を演じていると、さすがにどこか暗い気持ちになるほど。ある意味分かりやすい悪役を全力で演じているので、ぜひご期待ください。

その他の出演番組を見る ※類似の氏名が検索される場合があります。
一覧から探す