2020年06月29日 (月)鉄道フォトライター 矢野直美のおススメ鉄道旅
「富山の路面電車」(富山県)


富山の路面電車

富山の路面電車

 全国を鉄道で旅してきたフォトライター・矢野直美さんが、「みちしる」の動画の中から、日本各地、おススメの鉄道、駅舎、車両を紹介していきます。今回は、富山の路面電車です。北陸新幹線富山駅の改札からすぐ乗り継ぎができる、とても便利な路面電車。富山の風景と暮らしに溶け込んだその魅力を紹介します。

矢野直美さん





矢野直美

 北海道札幌市在住。国内外を旅しながら写真を撮り、文章をつづる「フォトライター」。鉄道旅をこよなく愛することから「鉄子」の愛称でも呼ばれる。著作に『汽車通学』『ダイヤに輝く鉄おとめ』『おんなひとりの鉄道旅』など。

富山の路面電車

 旅は、計画を立てるところから始まります。鉄道旅を愛する私のような人間にとって、鉄道路線図と時刻表を眺めながら旅の行程を考えるのは本当に幸せな時間です。
 そんな鉄道好きの心を魅了してやまない路面電車が富山県に存在します。富山駅では、北陸新幹線を下車して改札口を抜けると、すぐ目の前になんと路面電車のホームがあります。鉄道ファンにはたまらなく嬉しいシチュエーションで、利用者にとっては非常に便利な乗り換えシステム。2020年3月には、富山駅を境に南北に分断されていた路面電車の線路が一本に繋がり、鉄道好きの心を大いに騒がせ、もちろん利便性が高まりました。
 路面電車の車両には、観光電車もあります。昭和40年製の7000系車両をリニューアルした車両で、内装やベンチ・テーブルには木材がふんだんにあしらわれ、天井の照明には当時の灯具が使われています。
 富山県を走るもう一つの路面電車が万葉線です。距離が短いながらも新旧さまざまな形式の車両が走り、のどかな田園風景や歴史ある街並み、見晴らしの良い鉄橋といった車窓で楽しませてくれます。
 富山言葉の「きときと」は、「活き活き、採れたて」といった意味で新鮮な食材を指します。富山という響きから私が連想するのは、鉄道旅で出会ったたくさんの人たちとの思い出と情景、ホタルイカやシロエビといった旬の「きときと」の美味しさ。そして列車の乗っている時や町の中で目にする、実に雄大で優美な立山連峰の姿です。

今も市民の足として活躍する富山の路面電車
今も市民の足として活躍する富山の路面電車


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