立ちションできないし信号無視もできない。現代の名工は今すごくなきゃダメ
「毎日走っている階段があるんですよ。この階段を今日も上れたら続けようと思うんです」「立ちションできないし信号無視もできない。俺は今も現代の名工なんだから、今すごくなきゃダメなんですよ」
黄綬褒章、現代の名工などを最年少で受賞した庭づくり職人・小林徹
現代の名工、黄綬褒章、ものづくり日本大賞など日本最高峰の称号を最年少で総なめにした庭づくり職人・小林徹。「責任があるんです。植物1個にしても」。植物と語らうようにして作る庭には草花の命があふれる。
うつ病~信頼していた人物の裏切りで会社の財産を失った
真摯に植物と向き合い続けるもうひとつの理由は「うつ病」。信頼していた人物に会社の財産をみんな持っていかれるなどドラマのような事が15年前に起きた。「誰かに言って誰かを責めても、苦しいね、苦しい…」
今も続く病との闘い。自分の選んだ道は正しかったのか…
小林は仕事を辞めず、現場に立ち続けた。だが病との闘いは今も続いており、カメラの前で作業が続けられなくなった瞬間もあった。どんなに苦しくても自らの人生に向き合い続ける。自分の選んだ道は正しかったのか…。
よりつらい方を選び続ける。人生をかけた答え探しは続く
時には難しい注文を受けることもあるが、小林は決して逃げない。「よりつらい方を選び続けるとそれが普通になって、乗り越えられると思うんだよね」。仕事とは何か、生きるとは何か。人生をかけた答え探しは続く。
うつ病を抱えながら黄綬褒章などを総なめ!庭づくり職人・小林徹
プロフェッショナル仕事の流儀
現代の名工、黄綬褒章など日本最高峰の称号を最年少で総なめにした庭づくり職人・小林徹。植物と語らうようにして作る庭には草花の命があふれる。数多の栄誉を手にしながら、誰よりも泥くさく、何度も修正を繰り返す。過去の挫折と未だ癒えることのない心の病と闘いながら、仕事とは、生きるとは。果てなき答え合わせを続ける熱き造園職人の物語。(プロフェッショナル仕事の流儀)