「DXを進めるには成功体験を忘れよう」京都大学大学院客員教授の山本康正が解説
京都大学大学院客員教授でベンチャー投資家の山本康正さんが、社会で活躍している人にDXの進め方を語る。「社会で既に活躍されている方であればいろんな成功体験があると思います。しかしいったん忘れてください」
成功体験を忘れて新しいビジネスモデルを学ぼう
「今やいろんなテクノロジーによって新しいビジネスモデルがどんどん出来ている。日本のビジネスパーソンは成功体験に足を引っ張られて新しいビジネスモデルが把握できない。いったん忘れて勉強していくことが大事」
DX失敗の理由①専門家に丸投げ…対話して自分で学ぼう
「難しいことは専門家に任せよう。これ、やっちゃダメなんです。DXは経営のビジョンに組み込む必要があるので全部を任せることは不可能。もしやるとしても、あくまでもエンジニアと対話して自分で学ぶことが大切」
DX失敗の理由②デジタル化自体が目的に…本来の目的はどういうビジネスをするか
「社長さん自身ビジョンが浮かんでいないので、まずこれは失敗する。デジタル化はあくまで手段。目的はお客さんにどういう体験を提供するか。どういうビジネスをするか。これが固まっていないとDXはできません」
DX失敗の理由③自社仕様に特化…既存のシステムを活用すればできることも
「過度なカスタマイゼーションはコストがかかってほかの会社に使えないなど不都合が生まれます。例えば1日だけ働く人に情報を共有するのはセキュリティ確保が大変。でもクラウドがあれば出来ちゃうんです」
DXは宮本武蔵の二刀流で臨もう。本業の長い剣はいつかはさびる
「DXは二刀流たれ。みなさんは宮本武蔵になったと思ってください。右手には長い剣、左手には短い剣を持って戦う。長い剣は企業でいう本業です。今の稼ぎ頭ですが、切れば切るほどいつかはさびるわけですね」
DXは宮本武蔵の二刀流で臨もう。新規事業の短い剣は試行錯誤して初めて伸びる
「小さな剣は新規事業。試行錯誤してデジタルトランスフォーメーションを活用することで大きく育ちます。しかしその育つ可能性は10%あるかないかですね。10回くらい試してみて初めて伸びてくるわけなんです」
必要なのはベンチャー企業とのつきあい。大企業から独立し急成長するベンチャーも続々
「その上で必要なのはベンチャーとのつきあい。多くの大企業は、ベンチャーは中小企業や下請けと思う方が多いけれど今は違います。大きなテクノロジー企業から独立して時価総額的に大企業と並ぶことが起きています」
巨大企業はアメリカなどから生まれる。DXは海外に視野を広げることも重要
「こういった新しい動きはどこから出てくるかわかりません。100兆円企業のようなものはほぼアメリカや海外から生まれてくるので、海外の情報を先につかむことが必要。DXは広い視野で取り組んでいきましょう」
DXの企業での進め方を解説、キーワードは宮本武蔵の二刀流?
令和ネット論10min.
「デジタルの今」について解説する。京都大学大学院客員教授で投資家でもある山本康正さんが、独自の視点から、DXの進め方を語る。なぜ日本の会社の多くがDXにつまづくのか。よくある失敗の原因を説明。さらにDXの成功には二刀流が大切と語る。(令和ネット論10min.)
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