NFTとは? 無名アーティストのデジタルアートに75億円の値がついた!
「NFT(非代替性トークン)」とはデジタルデータの唯一性を証明するテクノロジー。2021年、無名アーティストが5000枚の絵をコラージュしたデジタルアートをオークションに出品し約75億円の値がついた。
NFTならブロックチェーンでデジタルデータをオリジナルと主張できる
デジタルデータは簡単にコピーができるため、価値がつかないとされていた。一方NFTではネットワーク内のすべての取引を記録する「ブロックチェーン」の技術を使ってオリジナルであると主張できるようになった。
尾原和啓「NFTのアートは転売や2次流通ができ、収益をオリジナル作家に戻せる」
その結果デジタルデータに価値があると言いやすくなり売買されるように。「NFTのアートは転売とか2次流通もできる。転売した先の収益をオリジナルの人に一部戻す設定もできる」とIT批評家・尾原和啓さん。
小室哲哉が自作曲をNFT化・アレンジを加える二次創作も許可
音楽業界では小室哲哉さんが、ライブで即興演奏した曲をNFT化。計5曲を音楽NFTマーケットプレイスに出品。別の作品は1曲を6トラックに分割、購入したNFT音源にアレンジを加える二次創作を許可した。
小室哲哉「アレンジを加えた曲が自分に返ってきたら面白いし、データ的にも安心」
「ドラムの音だけを手に入れたら、それを使って新しい曲を作って、また小室さんに聞いてもらいたいとかもできる。原曲から全く変わっちゃったとしても、ちゃんとデータが見ていてくれるから」と小室さん。
小室哲哉「サブスクで1曲の価値が分からない時代に、価値をつける基準ができた」
「サブスクリプション(定額制)やストリーミングだと、音楽の1曲の価値がいくらか全く分からなくなってきたところに、もう一回価値をつける基準ができた」と小室さんもNFTを好意的に捉える。
NFTはデジタルデータの価値を変え、NFTからコミュニティも生まれる
「NFTが革命的だったのはデジタルデータの価値を変えたこと。そして一緒に楽しんだり、仲間になりやすい。NFTを鍵にしたコミュニティが生まれて、NFTを中心にしてコミュニティを作っていく」と尾原さん。
DAOとは? DAOをベースにイベントやプロジェクト、創作がつながっていく
DAOとは管理者をおかず参加者同士で意思決定する組織。DAOをベースにして別の曲作りやバーチャルイベントなど新しいプロジェクトが生まれて、また新しいNFTが生まれたり、どんどん創作がつながっていく」
NFT最大の可能性はアーティストに対するリスペクト
「しかもオリジナルの人に戻したりつなげたりできる。アーティストに対するリスペクトにつながるのがいちばん可能性を感じているところです」と尾原さんは話す。
小室哲哉も自作曲を出品!NFTでデジタルアートに価値が生じる
令和ネット論
世界が注目する「NFT(非代替性トークン)」。NFTとはデジタルデータの唯一性を証明するテクノロジーのこと(そのブロックチェーンの中における唯一性)。音楽業界では小室哲哉さんが、ライブで即興演奏した曲をNFT化し、購入したNFT音源にアレンジを加える二次創作を許可した。サブスクリプションによって1曲の価値が分からなくなってきた今、もう一度音楽に価値をつける基準ができたと語る。(令和ネット論)