• 三島由紀夫『金閣寺』のレトリックを平野啓一郎が解説0:00

    三島由紀夫『金閣寺』のレトリックを平野啓一郎が解説

    戦後を代表する作家・三島由紀夫の最高傑作『金閣寺』。芥川賞作家・平野啓一郎は「非常にきらびやかで華麗なレトリックを駆使している。主人公の暗い内面を詩的な美しい文章で描いたところに心動かされた」と解説。

  • 山田裕貴が朗読する『金閣寺』主人公は孤独な青年0:59

    山田裕貴が朗読する『金閣寺』主人公は孤独な青年

    大河ドラマ『どうする家康』出演俳優・山田裕貴が『金閣寺』を朗読。「幼時から父は、私によく金閣のことを語った。父によれば、金閣ほど美しいものは地上になく…」。主人公の溝口は体が弱く、孤独な青年だった。

  • 初めて見た金閣に失望する溝口だったが…1:55

    初めて見た金閣に失望する溝口だったが…

    父にかつて修行仲間だった金閣寺の住職と引き合わされた溝口は、実物の金閣を見る。「何の感動も起こらなかった。美というものは、こんなに美しくないものだろうか」。しかし金閣は心の中で美しさを取り戻していく。

  • 徒弟となり、金閣に話しかける溝口2:55

    徒弟となり、金閣に話しかける溝口

    父の遺言に従って金閣寺の徒弟となった溝口は金閣に話しかける。「金閣よ、やっとあなたのそばへ来て住むようになったよ。いつかは、私の心象の金閣よりも、本物のほうがはっきり美しく見えるようにしてくれ」

  • 金閣の観念に行く手を阻まれる溝口3:31

    金閣の観念に行く手を阻まれる溝口

    金閣寺の住職になる野心を抱いた溝口。住職の計らいで大学に進学し、女性とも関係を持とうとする。しかしその度に金閣の観念が現れ、彼の行く手を阻む。溝口は金閣に呼びかける。「いつかきっとお前を支配してやる」

  • 金閣寺住職になる道を断たれる溝口4:48

    金閣寺住職になる道を断たれる溝口

    親友の死、住職の卑しい行いなど不条理な現実に、溝口は大学を度々欠席し、寺でも白い目で見られるようになる。ある日、住職に呼ばれ「お前を後継にしようと考えていたが、今はそういう気持ちはない」と宣告される。

  • 「金閣を焼かなければならぬ」5:33

    「金閣を焼かなければならぬ」

    寺を出奔した溝口は生まれ故郷の日本海に帰る。荒波に向かう溝口の脳裏に浮かんだのはある想念だった。「金閣を焼かなければならぬ」。

  • 準備を進めた溝口はついに金閣に火をつける6:17

    準備を進めた溝口はついに金閣に火をつける

    決意した溝口は退路を断つために大学の授業料を五番町の遊郭で使い込み、大量の睡眠薬と小刀を購入する。やがて金閣寺の火災警報器が故障したのを天の励ましと感じた溝口は、皆が寝静まったころ金閣に火をつけた。

  • 小刀と睡眠薬を投げ捨てた溝口は「生きよう」と思う7:30

    小刀と睡眠薬を投げ捨てた溝口は「生きよう」と思う

    金閣の三階で死のうとした溝口だが扉が開かず、寺を飛び出し左大文字山頂にたどり着く。傷口を舐めた溝口は、ポケットの小刀とカルモチン(睡眠薬)を谷底めがけて投げ捨て、煙草をのむ。「生きようと私は思った」。

  • 平野啓一郎が考える三島由紀夫の最高傑作9:27

    平野啓一郎が考える三島由紀夫の最高傑作

    平野啓一郎は『金閣寺』が三島由紀夫の最高傑作だと考えている。「作者と主人公は必ずしも同じに見てはいけないけれど、どうしても書かなければいけないことを書いたという雰囲気が濃厚に満ちている作品です」

華麗なレトリックで描く極限の孤独 三島由紀夫「金閣寺」

100分de名著

大河ドラマ「どうする家康」に出演する俳優・山田裕貴が、三島由紀夫の代表作「金閣寺」の朗読に挑む!孤独を抱えた主人公・溝口は名刹・金閣寺に憧れを募らせ修行僧となるが、その思いは次第に変化し、ついに「ある行動」へと突き進む…実際に起こった事件をもとに三島が華麗なレトリックを駆使して綴った近代日本文学の傑作。今最注目の若手俳優・山田裕貴が朗読、芥川賞作家・平野啓一郎が解説。(100分de名著)

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