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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01今日のテーマは、「世界平和」
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「こう折って、こうか? こう折って…」とつぶやきながら何かしているタイイク。そこへやってきたダルさんが、「タイイク、何してるの?」と聞きました。「うーん、久しぶりに鶴を折ってみたんだけどね…」とタイイク。「うまい!…ってほどじゃないか」とダルさん。「自分、不器用なんで」。「タイイク、知ってる? 折り鶴は平和のシンボルなんだよ」。「ほう、平和かぁ」。「よし、今日は『平和』について考えてみよう」とダルさんが言いました。

scene 02平和を脅かす内戦、紛争、テロ
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世界では争いが絶えません。シリアでは2011年から、反政府組織と政府軍による内戦が続いています。7年間でおよそ36万人が亡くなり、人口の半数以上が住む場所を追われました。イスラエルとパレスチナは、1948年以降、断続的に紛争を繰り返しています。解決の糸口はいまだに見えていません。世界各地で起こるテロも人々の脅威となっています。2001年、テロリストにハイジャックされた飛行機が、ニューヨークの高層ビルに突入。ビルは崩壊し、多くの人々が亡くなりました。テロでは一般市民が標的にされることも多い。私たちの社会は、つねに暴力の脅威にさらされているのです。争いの原因はさまざま。宗教や民族の違い、資源の奪い合いなど、平和を脅かす火種は世界中にあふれています。

scene 03武器をなくせばいい?
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「タイイクはどうしたら世界は平和になると思う?」とダルさん。「うーん、武器をなくしたらいいんじゃない?」とタイイク。「まあねぇ…。みんなで『せーの』って武器を捨てられたらいいけど、ほかの国に攻撃されないために武器を持つことは必要、と考えている国は多いからね」とダルさん。「自分を守るために、武器が必要ってことか。なんだか悲しいね」。「うーん…。でもね、兵器によっては、使用を禁止するなどのルールがあるんだよ」。「ルール?」。

scene 04戦争が終わったあとも被害をもたらす兵器
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人の命を奪うさまざまな兵器。なかには戦争が終わったあとにも被害をもたらすものがあります。たとえば、対人地雷。アジアやアフリカの内戦などで多く使用されました。土に埋める爆弾で、人が踏むと爆発します。戦争が終わっても、地雷による被害は続いています。撤去されずに残った地雷で死傷してしまう人があとを絶たないのです。そこで1997年、カナダで開かれた国際会議で、「対人地雷禁止条約」が結ばれました。対人地雷を作ること、持つこと、使うことを全面的に禁止にしたのです。

scene 05「核拡散防止条約」というルール
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人類の存続を脅かす核兵器にもルールがあります。1970年に発効した「核拡散防止条約」です。現在、この条約には日本を含めた191の国と地域が参加しています。1950年ごろまで、核兵器を持っているのはアメリカと旧ソ連の2か国だけでした。その後、イギリス、フランス、中国も相次いで核実験に成功。このまま核兵器を持つ国が増え続けると、世界を滅ぼす核戦争につながりかねません。そこでできたのが核拡散防止条約です。すでに核兵器を持っている5か国以外が新たに核兵器を持つことを禁止。一方で、核を持つ5か国には核兵器の数を減らしていくことが義務づけられました。

scene 06核の問題をどうするか
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しかし、5か国だけが核兵器を持つことは公平ではないと主張した国もあります。条約に参加していないインドやパキスタン、イスラエル、脱退を表明した北朝鮮は、核兵器を保有しているといわれています。――「うーん、なんだかなぁ。核の問題ってスケールがおっきすぎるんだよね。国と国同士のいがみあいっていうかさ、ぼくたちみたいな普通の人が何を言っても無力な気がしてきちゃった」とタイイク。すると、「そんなこともないんだよ。若者の力で核兵器を禁止する条約ができたんだよ」とダルさんが言いました。

scene 07核兵器廃絶をめざす国際NGO『ICAN』
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スイスのジュネーブ。ここに、核兵器廃絶をめざす国際NGOがあります。『ICAN』です。ヨーロッパ諸国から集まった20代、30代の若者たちが働いています。彼らの核兵器廃絶に向けた活動が認められ、2017年にノーベル平和賞を受賞しました。彼らがめざしたのは、すべての国が核を持つことを禁止する条約「核兵器禁止条約」を作ること。インターネットやSNSを駆使して、核兵器廃絶をめざす世界中のNGOと連携。条約に賛同する国を少しずつ増やしていきました。

scene 08賛同する国が次第に増えていった
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さらに、国際会議の場では、各国の代表に直接働きかけました。「核兵器禁止のプロセスを作ることが大切だということは同じ意見ですよね、何か発言してもらえたらとてもありがたいのですが」(ICANスタッフ)。「核兵器禁止条約は太平洋諸国の悲願です。何としても実現すべきです」(会議でのマーシャル諸島代表の発言)。こうした地道な活動によって、核兵器禁止条約を作るべきと考える国が次第に増えていきました。

scene 09核兵器禁止条約の採択
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2017年、ついに条約の採択が協議されることになりました。この会議でICANは、広島の被爆者であるサーロー節子さんに演説を託しました。条約の必要性を訴えるためです。「私たち被爆者は信じています。この条約は世界を変えられると」(サーローさんの演説)。その結果、122の国と地域が賛成し、核兵器禁止条約は採択されました。

scene 10核兵器禁止条約に参加していない国
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しかし、この条約に参加しなかった国もあります。アメリカをはじめとした、核兵器保有国と、それらの国の核兵器によって守られている国々です。日本も不参加でした。こうした国々の主張は…。「私たちは現実を見るべきです。北朝鮮が核兵器の禁止に同意するはずがありません」(アメリカのヘイリー国連大使)。

scene 11平和を維持する方法は…
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「うーん。ダルさん、日本は不参加でいいの? だって日本は、核兵器の怖さを知ってる国だよ」とタイイク。「でも、日本のまわりには核兵器を持っている国がいくつもある。だから日本の平和を維持するためにはアメリカの核に守ってもらうことが必要、という考えもあるんだ」とダルさん。「え~、でも…。そもそも核兵器があるから脅威なわけで、核兵器を使わずに平和を維持する方法ってないのかな。平和を求める気持ちはみんな一緒だと思うんだけどなぁ…」。

アクティブ10 公民
どうすれば平和な世界が作れる?
戦争への不安、頻発する地域紛争やテロリズム…貧困や政権不安といった原因を押さえた上で、争いのない平和な世界を作るため、何ができるかを考える。
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