あらすじ一覧

どうする?大災害が起きたら

scene 01とつぜんやってくる自然災害

とつぜんやってくる大きな地震(じしん)。はげしい雨。川の増水(ぞうすい)。火山の噴火(ふんか)。いつでも、どこにいても、わたしたちは自然災害(しぜんさいがい)にまきこまれるおそれがあります。そんなとき、どうしたらいいのでしょうか。「きゃーっ。日本は危険(きけん)がいっぱいだぁ!」とコスル。「だから、日ごろから災害に対してそなえておく必要(ひつよう)があるんだな!」とドスル。「学校で避難訓練(ひなんくんれん)もやってるし、わたしはだいじょうぶ!」とコスルが言うと、「自分だけはだいじょうぶと思っている人があぶないんだっていうぞ」とドスルが言いました。

scene 02みるみるうちに川の水があふれ…

2015年9月の茨城県。大雨で鬼怒川(きぬがわ)の堤防(ていぼう)がこわれ、はげしい流れで住宅(じゅうたく)がおし流されました。4000人以上(いじょう)の住民(じゅうみん)がにげおくれてとりのこされました。川に流されながらも助かった晝間(ひるま)きよ子さん。家の近くの鬼怒川は、これまで水があふれることはありませんでした。「道路の水が30cmくらいになってた。たいしたことないと思っていた。みるみるうちに水かさがまして、ゴーッて…」。家の外に出た晝間さんは、川からあふれた水に流されました。ヘリコプターで助け出されたのは7時間後。体中きずだらけになっていました。

scene 03「自分だけはだいじょうぶ」と思わない

災害(さいがい)にどうそなえているかを聞いたアンケート。『そなえは大切だと思うがそなえてはいない』と答えた人が半分いました。「みんな、自分だけはだいじょうぶって思っちゃうんだね」とコスル。「本気で自分のこととして考えなきゃだめなんだ!」とドスル。「でもさ、お年よりとか子どもは自分一人でにげるのはむずかしいよね?」。「そんなときは、警察(けいさつ)や消防(しょうぼう)、自衛隊(じえいたい)などが助けてくれるんだ。避難(ひなん)所を開いて食べ物などを用意するのは市役所など行政(ぎょうせい)の役割(やくわり)だな」。「それならいつ災害が起きても安心じゃん!」。「安心するのは早い! 行政ばかりにたよりきっていていいのか?」とドスル。

scene 04東日本大震災での行政の対応は

2011年3月。巨大(きょだい)地震(じしん)と大津波(おおつなみ)で多くの死者が出た東日本大震災(だいしんさい)。このとき、行政(ぎょうせい)の災害(さいがい)への対応(たいおう)はうまくいったのでしょうか。震災直後、45万人以上(いじょう)が避難(ひなん)所におしよせました。しかし、避難所の水や食料(しょくりょう)、暖房(だんぼう)は十分ではなく、多くの人が空腹(くうふく)や寒さに苦しむことになりました。わずか紙コップ3分の2の水で一日をすごさなくてはならないこともありました。「寒かった。みんながまんしていた」(男性)。「食べ物はおにぎり1個(こ)ですね。つめたいおにぎり。それだけ」(女性)。

scene 05行政もまた被害を受けていた

津波(つなみ)によって町がなくなるほどの被害(ひがい)を受けた岩手県陸前高田(りくぜんたかた)市。多くの市民(しみん)にとって、たよれる場所は避難(ひなん)所だけでした。しかし、市役所自体が津波にのみこまれ、4分の1近くの職員(しょくいん)が亡(な)くなりました。思いもしなかった規模(きぼ)の災害(さいがい)を前に、行政(ぎょうせい)などの公の力だけでは住民の避難生活をささえることはできなかったのです。「行政の支援(しえん)にたよりきるわけにはいかないってことだ」とドスル。「そんなー! じゃ、みんなの命を守るにはどうしたらいいの?」とコスル。そのヒントが…、「これだ! 命を守る三つの“助け”!」。

scene 06自助、公助、共助という三つの“助け”!

「一つめは、『自助(じじょ)』。家具がたおれないように固定(こてい)したりして、自分で自分の命を守ること。二つめは、『公助(こうじょ)』。国や県、市や町などの公共機関(こうきょうきかん)による助けだ。そして三つめは、近所の人や知り合いなどがおたがいに助け合うこと。これを、『共助(きょうじょ)』と言うぞ。自助、公助、共助。被害(ひがい)を最小限(さいしょうげん)におさえるためには、この三つの“助け”がかかせないんだ!」とドスルが言いました。「これならみんなの命は守れるね!」とコスル。するとドスルが、「いざというときに、本当に地域(ちいき)で助け合えるかが問題なんだ」と言います。

scene 07地域の自主防災組織

長崎県長崎市。住民(じゅうみん)が自主的(てき)に防災訓練(ぼうさいくんれん)を行っています。一人でもにげおくれることがないように、地域(ちいき)の住民どうしが助け合って命を守ろうという取り組みです。今、全国の8割(わり)をこえる地域に、こうした自主防災組織(そしき)がつくられています。ところが、問題をかかえる自主防災組織がふえています。静岡県三島(みしま)市の北田町(きたたまち)。かつては熱心(ねっしん)に訓練に取り組んでいましたが、5年ほど前から行われていません。いざというときにいちばんたよりになるわかい世代の参加(さんか)が少なく、お年よりばかりの訓練はもう限界(げんかい)でした。

scene 08自主防災組織がむかえている危機

「わたし、今77歳(さい)なんですけど、わたしの家のまわりなんか、みんな『お宅(たく)をたよるしかない』と、そういう人ばっかりなんですよ」(北田町の男性)。三島市内にある107の自主防災組織(ぼうさいそしき)のうち、防災訓練(くんれん)ができていないところは14%、10か所以上(いじょう)にのぼります。地域(ちいき)での助け合いのカギとなる自主防災組織が、今、各地(かくち)で危機(きき)をむかえています。

scene 09何か解決策があるはず!

「うーん。地域(ちいき)で本当に助け合えるのか、心配になってきた」とコスル。「そうだな。自分だけはだいじょうぶ? これは『自助』の課題(かだい)。行政(ぎょうせい)にたよりきれる? これは『公助』の課題。そして、地域で助け合えるか? これは『共助』の課題だ」とドスルが言いました。「わあ~、課題が山づみだ~。でもきっと、何か解決策(かいけつさく)があるはず!」。「さあ、どうする?」とドスル。「ちょっと、友だちと考えてくる!」とコスル。「たのんだぞ~!」。