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ミクロワールド 軽くて丈夫 骨の秘密 オープニング
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ミクロワールド 軽くて丈夫 骨の秘密 オープニング

軽くて丈夫なパイプ構造
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私たちの体を支える骨。およそ200本が組み合わさっています。成人の全身の骨の重さは平均およそ9kg。体重の7分の1ほどしかありませんが、激しい運動に耐える強さがあります。軽くて丈夫な骨はどのような構造になっているのでしょうか。太ももの骨、大腿骨(だいたいこつ)を縦に切った断面を見ると、骨の中心部分は空洞になっています。この構造によって、骨は軽くなっています。空洞部分には血液を造る骨髄や血管などが入っています。パイプ状の骨には、大切な骨髄などを守る役割もあるのです。〔撮影協力:松本歯科大学小澤英浩教授〕

強度を保つすじ構造
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骨の端のほうの断面を拡大すると、スポンジのような網目状の構造になっています。この網目構造をよく見ると、均一ではなく、場所によって太いすじのようになった部分があります。すじのある構造は骨の端のほうに集中しています。この部分は、骨盤と接して体全体を支える股(こ)関節にあたり、体の中でも特に大きな力がかかる部分です。力の加わる方向に合わせてすじが走ることで、骨の強度を保っています。骨は、軽さの中にも強さを兼ね備えた構造をしています。

木の年輪のように成長する骨
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では、骨をつくる組織はどのようになっているのでしょうか。キメの細かい硬い組織の断面を拡大すると、木の年輪のような同心円状の構造がいくつも見られます。電子顕微鏡で見ると、同心円の中心には穴があいています。この穴は血管が通るところです。穴を取り囲むように輪が広がっていて、これは、骨がつくられた過程を表しています。骨はつねに、古い骨から新しい骨へつくり替えられているのです。

骨を支える骨細胞
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輪の上を並ぶように黒い点が見えます。そこには骨の細胞が入っています。細い突起のようなものが細胞同士をつないでいます。物質や情報はこの突起のようなものを通じて、それぞれの細胞に伝達されます。その働きが、骨を健康な状態に保っています。

骨は生きている組織に支えられている
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物質を骨の外から運んでくるのが血管です。骨の外側を見ると、穴があいています。大きい穴だけでなく、小さい穴もたくさんあります。穴の一つに針金を通してみましょう。骨の内側につながっていました。ここに血管が通り、骨はつねに、十分な栄養や酸素で満たされます。無機質な塊のように見える骨。軽く丈夫な骨は、生きている組織によって支えられています。

ミクロワールド
軽くて丈夫 骨の秘密
軽くて弾力性があり丈夫な構造、それをつくる骨細胞。