オープニング
まぶしい! ビルのまどガラス、車のウィンドウ…、太陽の光がはねかえっているのです。みんなのくらす、すぐ近く。よーく目をこらすと、そこにはいろんな“ふしぎ”がいっぱいです。今日は、どんなふしぎが見つかるかな。
まちを歩いていたたっくんが何か見つけました。建物(たてもの)の屋上にある大きなかがみです。光っています。大きなかがみがあったのは、東京の小学校です。たっくん、屋上に上がって見せてもらいました。近くで見ると本当に大きなかがみです。このかがみ、何に使うのでしょう。するとその学校の先生が、「実は、太陽の光をはねかえしているんだよ」と言いました。光をはねかえす?
たっくんが、小学校の横にある幼稚園(ようちえん)の庭にやってきました。まわりを高い建物(たてもの)にかこまれていて、昼間でもあまり太陽の光が当たりません。明るいところで遊べないと、幼稚園の子どもたちもちょっとかわいそうです。そこで作られたのが、屋上のかがみ。太陽の光をはねかえして、幼稚園の庭に光をとどけるのです。
どうすれば光がとどくのでしょう。まず、かがみに太陽の光を当てます。それから、かがみを動かして向きをうまく調整すると、くらかった庭が明るくなりました。太陽が動くと、それに合わせてかがみも自分で動きます。だから、晴れていれば、いつでも太陽の光をとどけることができます。かがみは、こんなこともできるんですね。
たっくんが小学校の校庭にかがみをおきました。かがみで光をはねかえして、太陽の当たらない場所のかべをてらしています。かがみの数をふやすと、はねかえった光を重ねることができます。重なったところは、重なっていないところと何かちがうのでしょうか。よく見ると、明るくなっています。光を重ねると?
かがみの数をふやしてみましょう。光を重ねると、光の当たっているところがどんどん明るくなっていきます。明るいところをさわると、何か感じるのでしょうか。温度計で計ってみると、光が重なっていないところは、15.8℃。5まいのかがみ全部の光が重なったところは、39.2℃。光が重なるとこんなにあたたかくなります。太陽の光をはねかえして集めると、あたたかくなるのです。
たっくんが何か運んできました。かがみをたくさんはりつけた大きな板です。全部で100まい以上の小さなかがみが、少しずつ角度をかえてはられています。このたくさんのかがみで太陽の光をはねかえすとどうなるのでしょう。かがみの前で白い板を動かすと、板に当たる光の面が大きくなったり小さくなったりします。小さくなったときは、たくさんのかがみではねかえった太陽の光が集まっているのです。
たっくん、フライパンを持ってきて板の前にセットしました。太陽の光を集めてフライパンをあたためるのです。フライパンに水を落としてみると、「ジュッ」。すごいねつです。そこで、たっくんの“かがみでクッキング!”。目玉やきに挑戦(ちょうせん)します。太陽の光がたくさんのかがみではねかえってフライパンのそこに集まり…、しばらくすると、みごとに目玉やきがやけました。かがみでクッキング、大せいこう! さっそく目玉やきをいただくたっくんでした。