オープニング
じしゃくを使うと、ちょっとふしぎなことができます。みんなのくらす、すぐ近く。よーく目をこらすと、そこにはいろんな“ふしぎ”がいっぱいです。今日は、どんなふしぎが見つかるかな。
黒いすなのかたまりのようなどろどろしたもの。まるで生きているようなふしぎな動きをしています。たっくんが手に持ったじしゃくを近づけると、そのふしぎな黒いものは、首をのばすようにじしゃくに近づいてきます。どうしてでしょう。そのひみつは、「砂鉄(さてつ)」。じしゃくを近づけると、砂鉄がとびついてきます。この砂鉄をまぜて作ったのが、どろどろした黒いかたまり。じしゃくを近づけると、中にまぜられた砂鉄がじしゃくに引きよせられていたのです。
たっくん、とうめいな板の上に砂鉄(さてつ)をのせました。ぼうじしゃくを下から近づけると…、砂鉄のつぶがくっついてつながり、小さな柱のようになって立ちました。じしゃくを動かすと、その動きに合わせて砂鉄も動きます。はなれていても、じしゃくの力はとどくんですね。今度は、じしゃくのまわりに砂鉄をまきました。しばらくすると、砂鉄が引きよせられるように動いてふしぎなもようが出てきました。じしゃくの力は、このもようのように、はなれたところにもとどいているのです。
紙で作ったウサギ。絵の上をすべらせていくと、ところどころでピョンピョンはねました。ウサギをすべらせていた箱のうらを見てみると、じしゃくがついていました。ウサギの下にもじしゃくがついています。じしゃくの上を通ると、ウサギがはねるのです。つづいて、手のひらの上のコインのようなもの。手でふれていないのにひっくりかえりました。じつは、これもじしゃく。強力なじしゃくです。手の下のじしゃくの向きをかえると、手のひらの上のじしゃくが動きます。じしゃくとじしゃく、ふしぎですね。
ぼうじしゃくをよく見ると、赤いところと黒いところがあります。赤いところと黒いところを近づけると、引き合ってくっつきました。赤いところどうしだと、おし合ってくっつきません。引き合うときと、おし合うときがあるのです。ぼうじしゃくを2本おいて、砂鉄(さてつ)をまいてみました。じしゃくの赤いところと黒いところが向き合って、引き合うとき。赤いところと赤いところが向き合って、おし合うとき。くらべると、もようがちがいます。
車のもけいが走ってきました。たっくんが、ぼうじしゃくを近づけただけで走っています。車のうしろにもじしゃく。じしゃくどうしがおし合う力で車は動いていたのです。たっくん、今度は大きい車をおしてきました。車のうしろには、やっぱりじしゃく。じしゃくを近づけると動くかな…。動きません。じしゃくの力が足りないのでしょうか。もっと強いじしゃくを車につけてみます。たっくんが持つほうも、強いじしゃく。車のうしろに近づけると…。