オープニング
アオムシが生まれる。バッタも、ニワトリも、生まれる…。
メダカってどんな魚だったっけ?とふと思ったホナちゃん、とある公園の池にメダカがいるらしいと聞いてやってきました。雑木林の中の池。のぞいてみると何か泳いでいます。小さな魚、メダカです。小さくてかわいいメダカ。でも池のほとりからだと、どんな魚なのかよくわかりません。観察したいので持って帰りたいと思いましたが、池のメダカはとってはいけないというのです。
メダカはもともと、田んぼや池、流れのゆるやかな小川などにすむ、身近な魚でした。しかし、水がよごれたり、自然の水辺が少なくなったりして、メダカのすめる場所はどんどん減っていきました。今では、野生のメダカはほとんどいなくなってしまったのです。でも、ペットショップへ行けば、観察用のメダカを売っていると、教えてもらいました。
ホナちゃん、さっそくメダカを買ってきました。観察開始! ホナちゃんが買ってきた観察用のメダカは、うすいオレンジ色をしています。池で見たのとは色がちがいますが、どちらもメダカです。おすとめすを比べると、おすの背(せ)びれには切れめがあります。そして、しりびれの大きさや形がちがいます。
次の日。ホナちゃんが水槽(すいそう)の中を見ると、水草に何かついています。小さなつぶつぶです。ホナちゃん、また何か見つけました。メダカのおなかにも、同じつぶつぶがついています! 実は、ホナちゃんが見ていないあいだ、水槽の中では…。
いっしょに泳いでいるおすとめすの2ひき。よく見ていると、おすが背(せ)びれでめすをかかえています。そしてめすのおなかには、つぶつぶがついていました。今度はおすに注目して見てみます。おなかのあたりを見ていると、白いものが出てきました。もう一度、めすのおなかに注目してみると、おなかからつぶつぶが出てきました。めすのおなかから出てきたということは…「つぶつぶ、たまご?」。
ホナちゃん、つぶつぶを取り出してみることにしました。たまごだとしたら、メダカの赤ちゃんが生まれるのでしょうか。9日後、「あ、生まれてる!」。シャーレにうつしたたまごから、メダカの赤ちゃんが生まれていました。とても小さな赤ちゃんです。あのつぶつぶは、やっぱりたまごでした。メダカの赤ちゃん、たまごからどうやって生まれてきたか、見てみましょう。
生まれて1日目のたまご。一方がちょっとふくらんでいます。4日目、そのふくらんだほうに、体の形ができてきました。中で何か動いています。5日目にできてきた黒いのは、目です。動いているのは、心臓(しんぞう)でした。そして10日目。赤ちゃんがたまごから出てきました! 生まれたばかりの、メダカの赤ちゃん。元気に育つといいね。