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scene 01ウナギって…
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ウナギ…。どこで生まれる? 何を食べて育つ?

scene 02ウナギを育てる研究
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ホナちゃん、ウナギを育てる研究をしている、田中秀樹(たなか・ひでき)さんに会いにきました。さっそく、田中さんが育てたウナギの赤ちゃんを見せてもらうことに! 赤ちゃんを育てている部屋は、照明が青い光になっていました。ウナギの赤ちゃんが生まれるのは、遠い海の深いところ。そこにとどく光は、青い。そこで、青い照明にして、赤ちゃんが育つところと同じ環境(かんきょう)にしているのだそうです。赤ちゃんはとても小さくて透明(とうめい)でした。敵(てき)に見つからないように透明なのだそうです。

scene 03世界で初めて成功!
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ウナギはたまごからかえると、やがて長さ5cmほどのシラスウナギになり、さらに大きくなってたまごを産みます。このサイクルを人の手で行うのが、「養殖(ようしょく)(完全養殖)」です。でも、たまごからシラスウナギに育てることが、ずっとできませんでした。なぜなら、どこでどうやってシラスウナギに育つのか、だれもつきとめられなかったからです。(そのため、現在のウナギの養殖は、シラスウナギをつかまえて育てています)。こうしたなか、田中さんたちはウナギをたまごから人工的に育てることに成功。世界で初めてのことでした。

scene 04ウナギの赤ちゃんは何を食べる?
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田中さんがウナギの研究を始めたのは1989年。当時、たまごをかえすことはできましたが、生まれるとすぐに死んでしまいました。赤ちゃんが何を食べるのか、まったくわからなかったからです。田中さんたちが最初に試したのは、小さな生き物、プランクトンです。成功はしませんでしたが、あることに気づきました。ウナギの赤ちゃんが口に入れるのは、死んだプランクトンなど動かないものでした。そこで、すり身や粉末などをあたえてみました。しかし、なかなか食べてくれません。

scene 05サメのたまごをあたえると… 
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でも田中さんはあきらめませんでした。そして、あるものに注目しました。それは、プランクトンの栄養を高めるために使っていた、アブラツノザメというサメのたまご。粉末にしたサメのたまごをあたえてみると、おどろくほどよく食べたのです。ウナギの赤ちゃんは順調に育ち始めました。ところが、えさを食べても30日以上は生きられませんでした。原因は、体のつくりにありました。食べ物から栄養をとり入れる器官(きかん)が、まだ発達していないからでした。

scene 06さまざまな工夫を重ねて
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そこで、田中さんはえさを工夫しました。栄養を吸収(きゅうしゅう)しやすくするため、やわらかくしたり、ほかの材料を混ぜたりしました。そのえさをあたえてみると、200日以上も生きのびるようになりました。一日にあたえるえさの回数や量など、田中さんはさらに工夫を重ねました。そしてついに、2003年、とうとうシラスウナギにまで育てることができたのです。2010年、たまごから育てたウナギから、赤ちゃんが生まれました。この結果、ウナギを人の手で育て、ふやせるようになったのです。

scene 07今も続けられる研究
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今、田中さんたちは新しいえさの研究をしています。材料は、ニワトリのたまごです。サメのたまごは年々減っています。そこで、手に入りやすい材料を試しているのです。新しいえさをやってみると、ウナギの赤ちゃんたちは食べました。もう、成功でしょうか? 「食べたからといって、同じように育つかというとそうではない。食べて、生き残りがいいか悪いか、成長がいいか悪いか、そのあたりを総合的に評価しないといけない」(田中さん)。田中さんの研究は、これからも続きます。

ふしぎがいっぱい (5年)
ウナギのなぞにせまれ
科学者の仕事を通して、理科(科学)を学ぶおもしろさを伝える。この回では、世界で初めて、ウナギの完全養殖に成功した科学者を紹介する。
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