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(オープニングタイトル)
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バオバブシティに夏が来ました。暑い季節(きせつ)を待っていた男がいます。バオバブでいちばんのヘチマ名人、ピータッツさん。毎年のヘチマコンテストのゆう勝こうほです。新聞でヘチマコンテストの記事を見てびっくりしたピータッツさんから、モンパンのところに電話がかかってきました。新聞によると、ヘチマコンテストに強てきがあらわれたらしいのです。たしかに強てきのヘチマはすごくのびています。でも、なんだかこのヘチマ、あやしそうです。
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ピータッツさんのヘチマの葉を虫が食べてしまったのでは、とモンパンが言います。畑のヘチマのようすを見てみましょう。アリが葉のうらに集まっています。葉のうらにはあまいみつがたくさんにじみ出ていて、アリはこのみつをすうためにやってきたのでした。植物の葉を食べるウリハムシやガのよう虫がやってくると、アリが追いはらっています。ヘチマは、みつでアリをよびよせ、葉を食べる虫から守ってもらっているのです。そのためヘチマは、虫に強い植物だといわれます。
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ヘチマは虫に強いようです。するとモンパンが、ヘチマを植えた場所によって育ち方がちがうのではないかと言います。ヘチマを観察(かんさつ)すると、植えた場所によって生長のようすがちがうものがあります。建物(たてもの)の2階をこえるほどのびて葉も20cmほどにもなるものもあれば、その半分くらいにしか育たないものもあります。なぜこんなに生長がちがうのでしょう。大きく育ったヘチマには、日がよく当たっていました。日なたと日かげでは、ずいぶんヘチマの生長がちがうのです。
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でも、ピータッツさんのヘチマも日当たりが悪いわけではありません。すると、温度に関係(かんけい)があるのでは、とモンパンがいます。同じ花だんにヘチマを植え、一方にはとうめいなケースをかぶせて温室にしてあたためると、まわりの空気の温度が高いほうが生長がはやいことがわかりました。でも、そのまま大きく育つとはかぎらない、とモンパン。なぞのヘチマを育てていたズッコーピオが、このまま育てば賞金(しょうきん)はいただき、とよろこんでいます。でも、ヘチマはだんだん元気がなくなりました。ちょっと暑すぎたようです。
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生長と空気の温度の関係(かんけい)を調べるいい方法(ほうほう)を、モンジイが教えてくれます。地面からくきの先までの高さをひもではかり、ひもを切り取ります。空気の温度も毎日はかっておきます。二週間ごとに高さをはかり、その高さのひもを切り取ります。横に日づけ、たてにヘチマの高さを書いた紙にひもをはりつけると、生長のようすをぼうグラフに表せます。べつのひもを当ててとなりのひもとの長さの差(さ)を切り取ったものが、のびたくきの長さです。これで、空気の温度とくきがのびた長さとの関係がわかります。
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あたたかくなってよく育つのはヘチマだけではありません。ウキクサは水面をういてただよい、あっという間にふえます。ウキクサは、葉のようなものふちから芽(め)を出して、水面をうめていきます。芽は二日ほどで元と同じ大きさまで生長し、さらに新しい芽を出して、やがて2つに分かれます。こうして分かれたウキクサが、さらにどんどん分かれてふえていき、三ヵ月で400万こにもなるといわれます。あたたかくなると、ウキクサは急げきにふえるのです。
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ツバメの巣(す)のその後のようすを観察(かんさつ)しましょう。5月に生まれたツバメのヒナは、今どうしているのでしょう。6月なかば、親ツバメがさかんにヒナによびかけています。大きくなったヒナが飛(と)ぶ練習を始めたのです。ヒナがばたばたと飛び立ち、なんとか電線までたどりつきました。ヒナたちは二、三日、巣の近くで練習したあと、巣立っていきます。
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5月末(すえ)の沖縄(おきなわ)のヘチマ畑。空気の温度が東京より5℃から10℃ほどあたたかい沖縄では、ヘチマもはやく育ちます。黄色いヘチマの花のつけ根に実がつきます。もう20cmほどになっている実もあります。沖縄では夏の家庭料理(りょうり)としてよくヘチマを食べます。肉といっしょにいためたり、ヘチマジュースにしたり、いろいろな食べ方があります。ヘチマは栄養(えいよう)がほうふで、夏バテをふせぐききめがあるといわれています。