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(オープニングタイトル)
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モンパンが天体望遠鏡(ぼうえんきょう)で夜空の星をながめていると、クロッピが、バオバブシティに古くからつたわる伝説(でんせつ)のおたからの地図が見つかったそうですよと言いました。このおたからをほりあてたら、大金持ちになれます! 地図には、「さばくの岩から赤い星のほうに向かって100歩歩いたところにおたからがある」と書いてあります。「でも、目印(めじるし)の星と言っても、星なんて全部いっしょじゃないんですか」とクロッピが言います。
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夜空の星たちにちがいはあるのでしょうか。夏の夜空を見上げると、南の空に、天の川をはさんで2つの星が明るくかがやいています。七夕で有名な、おりひめ星とひこ星です。おりひめ星はベガとよばれ、青白くかがやいています。ひこ星は、アルタイルという名です。ベガとアルタイルの少し上に、もうひとつ明るい星が見えます。デネブです。ベガより青い色をしています。南の空には大きな赤い星がありました。アンタレスです。夜空の星は、色も明るさもひとつひとつちがっているのです。
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赤い星といってもたくさんあります。どうやってこの地図の星を見つけるのでしょう。まわりの星の形を見てみよう、とモンパンが言いました。夜空の星と星とをむすぶと、人や動物の形に見えるものがあります。それを「星(せい)ざ」といいます。白鳥がつばさを広げたすがたの白鳥ざ。おりひめ星ベガは、たてごとの形をしたことざの星です。一部がひしゃくの形をした「北(ほく)と七星」として知られるおおぐまざ。赤いアンタレスは、さそりざです。星ざを知っていれば、めざす星がどこにあるか、見つけやすくなるのです。
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おたからの地図の星のならびはさそりざなので、赤い星はアンタレスです。モンパンとクロッピはさっそくおたからをほりに行きました。でも、ほってもほってもおたからは出てきません。そのとき、ほっている場所と星の位置(いち)がずれていることに2人は気がつきました。星が動いたようなのです。アンタレスの位置に注目して見ると、時間がたつと星の位置がかわっていることがわかります。おりひめ星ベガも、時間がたつと、星の位置がずれていました。夜空の星は、じっとしているのではなく動いているのです。
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モンパンは、星が勝手に動いているわけじゃないと言います。たからの地図と見くらべると、星の動きには決まりがあることがわかるというのです。星の動きを、時間をちぢめて見てみると、東から西へと、なめらかな円をえがいて動いていきます。星(せい)ざの形はかわらずに、傾きがかわっていきます。ベガ、アルタイル、デネブをむすんだ「夏の大三角」とよばれる形も、東から西へと動いていきます。夜空の星は、円をえがくようにきそく正しく動いているのです。
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さそりざがおたからの地図と同じかたむきになっているときに、赤い星を目印(めじるし)にすればよいのです。モンパンたちは、今日はもうさそりざがしずんでしまうので、明日にすることにしました。モンパンたちが帰ったあとへ、ズッコーピオがあらわれました。先におたからをいただいてしまおうと、ほりはじめました。ところが出てきたおたからは、大昔の石のお金でした。これでは何も買えないと、ズッコーピオはがっくり。
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昔の人たちが考えていたうちゅうのしくみ、「天球」を作ってみましょう。「星(せい)ざ早見ばん」で星を見つけ、高度計で高さをはかります。方角を書いた紙の中心に分度器(き)を立て、ボウルを分度器の上にかぶせます。観(かん)そくした星の方角と高さに合わせて、ボウルに小さいシールをはっていきます。これが天球です。できあがった天球を内側(がわ)から見ると、北の空の中ほどに北極(ほっきょく)星と、北(ほく)と七星、東の空の高いところに「夏の大三角」、南東の空のひくいところにさそりざがあります。
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ふしぎえいぞう研究所から、うちゅうの最新(さいしん)えいぞうがとどきました。地球は太陽を中心にまわる星のひとつです。太陽からはるか遠くにはなれてくると、たくさんの星が見えてきます。地球から見ると星がならんで見える星(せい)ざは、実さいには平面ではなく、広いうちゅうにちらばっている星たちです。さらに遠くへはなれてみると、星のうず、「銀がけい」が見えます。この中でかがやく星は2000億(おく)こともいわれています。わたしたちは、星たちがはるかかなたで発した光を見ているのです。