(オープニングタイトル)
ものの始まりはふしぎの始まり。ミスターQのクイズの時間です。今回は動物のたんじょうに関するクイズ。たまごのコトリランさんに答えてもらいます。さっそく第一問。メダカにもオスとメスがいますが、どうやって見分けるのでしょう。「そんなの、たまごを産むのがメスに決まってるじゃないの」とランさん。でも、メダカはいつでもたまごを産んでいるわけではありません。ほかにもあるちがいはどれでしょう。1.目の形。2.ひれの形。3.かみ型。「メダカっていうくらいだから、目の形!」がランさんの答えですが…。
メダカのオスとメスを観察します。おなかにたまごをかかえているのはメスですが、メスは必ずたまごをだいているとはかぎりません。ひれに注目してみましょう。オスのせびれには付け根に切りこみがありますが、メスにはありません。しりびれは、オスは四角ですが、メスは小さくて三角です。メダカのオスとメスは、ひれで見分けるのです。ランさん、まちがいでした。続いて第二問。メダカがたまごを産むのにオスとメスは必要でしょうか。「たまごを産むのはメスだから、メスさえいればオスなんかいらないはずよ」とランさんは答えます。
水そうを二つ用意し、一方にはメスのメダカだけ、もう一方にはオスとメスの両方を入れます。三日たっても、メスだけを入れた水そうにはとくに変化はありません。オスとメスを入れた水そうでは、メスがはらにたまごを付けています。何があったのか、たまごを産んだときの様子を見てみましょう。オスがメスにひれをからませています。メスがたまごを産むようにしげきをあたえているのです。メダカは、オスとメスをいっしょに飼わないとたまごを産まないのです。ざんねん、ランさん、まちがいでした。
水辺の生きものたちがたまごを産む様子です。春先、夜になると水辺にヒキガエルが集まってきます。オスは相手になるメスをさがして池を動きまわり、メスを見つけると上に乗ります。するとメスは、おしりからゼリーのようなものに包まれたたまごを産みます。アメンボも、やはりオスがメスの上に乗って水にもぐっていき、水草にたまごを産みつけます。大きさ2cmほどのホウネンエビも、オスとメスがくっついてメスのおなかの中にできたたまごをどろに産みつけます。動物の多くは、オスとメスがくっつきあってからたまごを産むのです。
では第三問。メダカのメスがたまごを産むときの様子をよく見ると、オスからは白い液が出ています。この液はいったい何をするのでしょう。1.たまごの表面をきれいにする。2.たまごを敵から守る。3.たまごを成長させる。らんさんは、「バリアみたいになって、敵から守ってくれるんじゃないかしら」と考え、2番の「たまごを敵から守る」という答えを選びました。
メダカがたまごを産むとき、おなかが大きくなったメスのまわりをオスが泳ぎまわっています。しばらくするとオスはひれをメスにからませ、おなかをくっつけました。このときオスは白い液を出します。この白い液をかく大して見ると、小さなものがたくさん動いています。これはオスが出した精子です。メスのはらから出たたまごには小さなあなが一つだけあいていて、オスから出た精子はそのあなに向かって泳いでいき、一つがあなに入ります。精子がたまごと結びつくことを、受精といい、たまごは受精によって成長を始めます。
「オスが出す白い液のやくわりは?」という問題、答えは「たまごを成長させる」でした。ざんねん、ランさん、はずれです。いよいよ最後の問題、第四問。たまごのからをやぶってメダカの子どもが生まれるとき、どんなすがたで生まれてくるのでしょうか。1.頭がふくらんでいる。2.はらがふくらんでいる。3.しっぽがふくらんでいる。ランさんは、「しっぽがふくらんでいたら泳ぎにくいじゃないの。どっちかというと、はら?」と考えました。
受精したばかりのメダカのたまごはとうめいで、中がよく見えます。やがて上のほうに小さなつぶがたくさんでき、広がっていきます。これが体のもとになります。二日たつと体がおおまかにつくられ、五日目には黒い目ができ、小さな心ぞうが動いているのも見えます。どんどん体が大きくなり、十日目、いよいよからを破って出てきました。生まれたばかりのメダカは、はらにふくろをかかえています。この中には養分が入っていて、数日間はえさを食べずに過ごすのです。「はらがふくらんでいる」。ランさん、今度は正解でした。