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(オープニングタイトル)
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今日の解答者は、初登場のヤジロウさんです。まずミスターQが、三輪車、自転車、ミニバイクのえい像を見せました。そこで第一問。これらを、1本のぼうを使って持ち上げることはできるのでしょうか。「無理! 無理、無理、無理、無理、無理!」とヤジロウさん。「自転車くらいなら持てるけど、さすがにバイクは無理なんじゃないかい」と言います。つまり、持ち上げられるのは自転車まで、という答えですが…。
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3kgの重さの三輪車は楽に持ち上がりました。自転車の重さは15kg。これも持ち上がりました。最後にミニバイク。重さは75kg。なんと、これも持ち上がりました。このように、ぼうをある一点で支えてぼうのかたほうに力を加え、ものを動かすことができるようにしたものを「てこ」といいます。てこを使った道具、くぎぬきを使うと、くぎが楽にぬけます。くぎぬきを支えているところを「支点」、力を加えているところを「力点」、くぎをぬくところを「作用点」といいます。支点を固定し、力点に力を加えると、作用点に大きな力が働くのです。
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第一問、ぼうを使ってどこまで持ち上げられるかという問題。なんと、バイクまで持ち上げることができました。てこを使えば重いものでも持ち上げられるのです。それでは、どのくらいの力が必要なのか、てこ実験機で調べます。20kgの重さのすなぶくろをてこにかけます。ふくろをかけたところが作用点、真ん中が支点、手をかけるところが力点です。このとき、支点から作用点と、支点から力点のきょりは同じです。力点に加える力を20kgにすると、水平になりました。手で持ち上げていたときの力は、おもりと同じ、20kgでした。
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力の大きさは重さであらわすことができるのです。第一問は、ヤジロウさん、はずれでした。続いてミスターQが、てこ実験機で同じ重さのものを持ち上げている二つのえい像を見せます。そこで第二問。力を加える場所がちがうと、加える力の大きさはちがうのでしょうか。1.持ち上げるものの重さは同じだから、持ち上げる力も同じ。2.場所によってちがう。3.人による。「あたりまえじゃないか。ものの重さが変わるなんてこと、あるわけないもんな」と言うヤジロウさん、「1番だ。1番!」と答えました。
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同じ重さのボールとおもりを支点から同じきょりのところにつりさげると、てこはつりあいます。おもり(力点)を支点に近づけると、てこはボール(作用点)のほうにかたむきます。作用点のほうが力が大きくなったのです。支点からいちばん遠いところを力点にすると、力点のほうにかたむきました。おもりを軽くするとつりあいました。支点からのきょりが遠くなるほど、力点にかける力は小さくてすむのです。同じように、作用点と支点のきょりを近くするほど力点にかける力は小さくてすみます。第二問の答えは「場所によってちがう」でした。
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身の回りにはてこの働きを利用したものがたくさんあります。はさみの支点は刃(は)の重なった真ん中。にぎる部分が力点で、刃が作用点です。より支点に近い部分に紙をもってくると、小さな力で楽に切ることができます。紙をはさむクリップは、二つの力点に同時に力を加えることで、かたくとじた口をかんたんに開けることができます。せんぬきにはちょっと変わったてこのしくみが使われています。支点はせんをおさえるところで、せんをぬく場所が作用点。にぎるところが力点です。てこのなかには、支点が外側にあるものもあるのです。
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では最後の問題。ミスターQが見せたえい像は、二つのてこです。一方は、支点が内側で作用点がはしにあり、ぼうを下におすとくいがぬけるしくみ。もう一方は、支点が外側、作用点が内側にあるてこで、ぼうを上に引くとくいがぬけるしくみです。この二つのてこでは、どちらがより小さな力でくいをぬくことができるのでしょうか。「支点と作用点の位置はちがえど、きょりは同じじゃないかい。同じだ、同じ。同じ力でぬける!」とヤジロウさんは言います。たしかに、きょりが同じなら力も同じかもしれませんが…。
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二つのてこの支点と作用点のきょりは同じです。くいをぬく力の大きさにちがいはあるのでしょうか。ばねばかりを使って調べます。支点が内側にあるてこは、2kgの力でぬけました。支点が外側にあるてこは、1.5kgの力でぬけました。支点と力点の位置を見ると、支点が外側にあるてこのほうが、力点が支点から遠い位置にあります。そのため、小さな力でくいをぬくことができたのです。支点と作用点のきょりが同じ時、力の大きさは、力点と支点のきょりによって変わるのです。ヤジロウさん、またはずれ。なんと全問不正解でした。