(オープニングタイトル)

「わたし、カモカモ！　今日のテーマは、冬のこん虫について」とカモカモ。冬の林…、葉が落ちています。こん虫はいるのでしょうか？　冬の野原…、草はかれていますね。こん虫はいるのでしょうか？　夏は、どうだった？　野原には緑の葉がたくさん。カマキリがいました。こん虫を食べています。チョウは花のみつをすっています。夏の林では…、木のみきにクワガタ。樹液（じゅえき）をなめていました。「今日予想してほしいのは、このクワガタ、冬はどうしているのかってこと」とカモカモが言いました。

どんなことを調べたら予想の手がかりになるか、大阪市立中大江（なかおおえ）小学校でも考えます。「クワガタがいた場所が冬はどうなっているかということと、ほかの動物や植物が冬はどうなっているかを調べようと思っています」という意見。「冬は食べ物をどうしているか」、「夏は樹液（じゅえき）をすってるやろ？」、「食べ物によって場所が変わるんじゃない？」と考えたグループも。クワガタは冬、どうしているのでしょう。みんなも予想の手がかりをさがしてください。

クワガタのいる木。夏と冬をくらべると、予想の手がかりは見つかるかな？　夏にクワガタがいた木。葉がしげって…、樹液（じゅえき）がたくさん出ていました。冬は？　葉が落ちて…、樹液は？

ほかの生き物の冬の様子を見てみましょう。まずはカマキリ。秋、たまごをうんだあと、親は死んでしまいます。冬は…？　次はクマ。秋のうちにたくさん食べて、冬は…？　穴の中でとうみんします。シカは、夏は草や葉を食べています。冬は…？　木の芽や木の皮を食べています。夏と冬、体をおおう毛もちがうようです。最後はツバメ。夏、子育てをしたあと、秋、親も子も海をわたっていきます。冬は…？　南の国にいました。「予想の手がかり、見つかった？」とカモカモ。

どんなことに気がつきましたか？ 「夏の林は緑がめっちゃあって、冬はかれている」と気づいた子。「ツバメは海をわたって飛んでいけるけれど、クワガタはあんまり飛ばない」、「だから、夏すごしていた場所であたたかいところをさがす」と考えたグループ。みんなが予想を書き始めました。「いっただっきまーす！　もぐもぐ…」とカモカモ。

いろいろな予想がありました。まずは、『たまごをうんで、死ぬ』。「カマキリやモンシロチョウなどの虫は、たまごをうんで死んでいるからです」と考えました。

これに対して、生きているという予想も。『とうみんしているかも』という予想です。「冬には木から樹液（じゅえき）が出なくなるから、夏のうちに、クマみたいにたくさん樹液をすって、冬は土にもぐっていると思う」。

さらに、冬は『樹液（じゅえき）以外を食べている』という予想も。「草などを食べて冬を乗り切ると思った。ちょっとかれてきた草を食べていると思います」と言います。なるほど、シカのように、夏とはちがう食べ物を食べれば、生きていけるかもしれません。

冬、クワガタはどうしているか、さがしてみました。冬の北海道、士幌町（しほろちょう）。地面が雪におおわれています。生き物はどこにいるのでしょう。地元の下居辺（しもおりべ）小学校の子たちが調べてくれました。校庭の雪をほってみると…。「何かある！」。「葉があるぞ！」。「生きてる」。生きている植物の葉がありました。でもクワガタは見つかりません。そこで今度は学校の近くの林の中へ。かれた木の中を調べてみました。「いた！」。見つけたのは、ヒメバチ。ほかにも、キマワリのよう虫、イシムカデ、カメムシが見つかりましたが、クワガタは見つかりません。冬、クワガタはどうしているのでしょう？